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造船業の危機は国家安全保障の危機 中韓に対抗してまずは税制支援から

建造中の6万トン(全長200m全幅36m深さ18m)の貨物船の前で(三井造船玉島工場内で)
自民党海事立国推進議員連盟 私は前列右から3番目

「日々勉強!結果に責任!」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

世界の造船業の現状 中韓が台頭と我が国の停滞 (出所:国土交通省海事局)
黄色が韓国 赤色が中共 青色が我が国

我が国は、海洋国家であり、資源を輸入して加工して世界に輸出するという貿易によって、世界第2位の経済大国となりました。それを支えたのが、海運と造船業でした。その造船業は世界一でしたが、その後、中韓に抜けれて、三位となってしまいました。国では、世界市場の2割の占有率を保持しようと支援を進め、業界も統合再編を推進していました。中韓は国策によって国が強力に公的支援し、巨大企業が統合し、需要以上の供給を行っており、過度な価格競争にさらされ、市況が悪化する中で、さらに、今年はコロナ禍となり、需要が落ち込み、急激に市場が縮小しています。通常2年以上なければならない造船会社の手持ち工事量が1年程度と、危機的状況を迎えています。これが1年続くと・・・思うと大変な事態です。

我が国造船業の再編の動き(出所:国土交通省)

我が国造船業も、競争力強化のために、分社化や業務提携等の再編を進めてはいます。が、それだけでは十分とは言えない状況です。造船会社の危機は、我が国の経済を担う海事産業の危機であるとともに、海上自衛隊、海上保安庁、水産庁等の我が国の安全保障を担う艦艇や潜水艦等を他国に依存しなければならないという国の根幹である安全の危機にも繋がりかねません。

●岡山県 三井造船玉島工場の視察

岡良一 株式会社三井E&Sホールディングス代表取締役社長から話を聞く

10月24日(土)、岡山県玉野市の三井造船と、玉島市の中島プロプラを、自民党海事立国推進議員連盟(衛藤征士郎会長)の有志で視察しました。視察に当たり、関係者の皆様方のご尽力に対して、感謝申し上げます。

三井造船の玉野工場は、大正6年(1917年)に、三井物産造船部として、塩田を埋め立てて創業された100年以上の歴史をもつ場所です。三井造船創業の地です。
https://www.mes.co.jp/shipbuilding/

鋼板を溶接と水で曲げる撓鉄(ぎょうてつ)作業
熟練者になると曲げる線が見えてくるという

しかしながら、この世界的不況の中で、三井造船は、競合造船会社と提携し、千葉工場を閉鎖し、玉野工場において、商船から官公庁船へ「選択と集中」をして、生き残りを図ろうとしています。その一環が、自走式機雷処分用弾薬&水上無人機等の新たな技術革新です。
https://www.mes.co.jp/press/2020/1021_001492.htm

田村繁樹 市立玉野商工高校長から実習場で説明を聞く

また、同社は100周年記念事業の一つとして、企業版ふるさと納税を行って、市立玉野商業高校に機械科が設置され、市立玉野商工高校となり、三井造船玉野工場内に実習場が造られました。当日、田村繁樹校長らから実習上で直接お話を聞くことをできました。機械科ができて3年、来年3月には初の27名の卒業生が出るとのことです。私は、官民連携した設立した海洋教育推進プロジェクトの座長として、今後も支援していきたいと思います。 http://www.tamanosho.ed.jp/

玉島機械工場内で

その後、造船とエンジン等の舶用の工場を見学し、説明をして頂きました。造船部門は苦境ですが、舶用エンジンは国内占有率5割を占めて今のところ活況だとのことです。しかしながら、造船が衰退すると舶用エンジン等も徐々に衰退することは必須とのことで、楽観していないとのことでした。
https://www.mes.co.jp/machinery/

●世界一の舶用プロペラ製造のナカシマプロペラを視察

中島基善 ナカシマプロペラ株式会社代表取締役社長から話を聞く

午後は、玉野市から瀬戸大橋を見ながら、倉敷市玉島に移動して、世界一の3割の市場占有率を持つ船舶プロペラを創造するナカシマプロペラ株式会社を視察しました。

我が国造船業が衰退し、造船会社が統合再編される中で、競合他社が船舶プロペラ事業から撤退し、国内において大型プロペラ製造はナカシマプロペラしか製造しなくなってしまったとのことです。岡山市内から倉敷市の水島地区に隣接した玉島ハーバーアイランドに、平成17年(2005年)に新工場を建設したことが、今日の発展の基礎になったとのことでした。新工場建設に当たり、生産性向上のために、いくつもの技術革新を導入したとのことです。

企業の成長にとって、時代を読みつつ、積極的な投資がいかに重要だという証だと思いました。

直系9mの大型プロペラの前で
極限まで無駄を排した合理的なものは美しいと感じました。

民間のことは民間に任せることが自由で開かれた市場に柔軟に対応し、経済発展にとって重要なのですが、相手が中韓となるとそうはいきません。彼の国は、ルール無視、官民が一体となって何でもやってきます。それに対抗すべく、我が国も対抗していかなければなりません。

11月から税制改正の議論が自民党内で始まります。まずは造船や海運業を支援すべく、税制改正要望を実現したいと思います。そして、来年には法改正を実現して、本格的な支援を行いたいと思います。

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