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前原誠司大臣の政治団体の事務所費問題について

(1)前原誠司国家戦略担当大臣の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が秘書の自宅をその事務所であるとしていた件で、事務所としての実体(実態)がないことが発覚した。
私のコメントも紹介された。
産経新聞2012.10.29 07:05
前原氏政治団体 秘書宅を事務所届け出 費用1232万円計上 住人「実体ない」

 前原誠司国家戦略担当相の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が平成16年~22年、秘書の自宅マンション(東京都江東区)の一室を「主たる事務所」として総務省に届け出て、1200万円超の経常経費を計上していたことが28日、産経新聞の調べで分かった。この部屋に住む秘書の親族とみられる住人は取材に対し、事務所の実体がないことを証言した。かつて閣僚が相次いで辞任した事務所費をめぐるずさんな経理処理が、また浮上した。
 政治資金収支報告書や官報によると、東京後援会は14年末に秘書宅を主たる事務所として総務省に届け、16年に約149万円、21年に約26万円、22年に5万円の計約180万円を事務所費として計上。人件費として19年に約138万円、20年に約259万円、21年に255万円、22年に240万円を支出していた。
 16年から7年間で、事務所費と人件費に、光熱水費、備品・消耗品費を合わせた経常経費の総額は約1232万円に上る。
 マンション一室には政治団体の看板はなく、収支報告書には東京後援会の連絡先として、京都市の前原氏の事務所の電話番号が記載されている。前原氏の事務所によると、部屋に会議室など専用スペースはなく、常勤職員も雇っていない。住人は産経新聞の取材に対し、「事務所として使われていない。事務機器などはなく、郵便物も届かない」と話した。
 前原氏の事務所は東京後援会について、「東京で政治資金パーティーを開催することを目的とする団体。名簿整理や発送などの大量の事務が発生した際、京都事務所に委託しているため、このような収支報告となっている」と説明。「京都事務所で委託を受けた事務を処理するために使用した人件費や光熱水費を計上した。意図的に(支出を)不透明にしているものではないが、より分かりやすい報告とするよう検討する」としている。
 日本大学の岩井奉信教授(政治学)は「なぜ京都の支出を東京で計上したのか理由が分からない。疑念が残る収支報告書を提出した以上、前原氏には説明責任がある」と指摘している。
 事務所費問題をめぐっては、これまで佐田玄一郎元行政改革担当相のほか、松岡利勝、赤城徳彦、太田誠一の各農水相らの政治団体でも浮上。佐田氏や赤城氏は閣僚を辞任した。
 ■事務所費 政治団体の経常経費の一つ。家賃や修繕費のほか、電話代や切手代など事務所の維持に必要とされる経費が該当する。経常経費には他に職員らに支払う「人件費」、電気代などの「光熱水費」、文房具などに使われる「備品・消耗品費」がある。

産経新聞2012.10.29 08:13
問われる前原氏の「政治とカネ」 ずさん経理また浮上「京都事務所へ委託費

 前原誠司国家戦略担当相の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が事務所の実体がないにもかかわらず、事務所費などを計上していたことが28日、明らかになった。前原氏側は「大量の事務が発生した場合、業務を京都事務所に委託し、その費用を計上した」と説明するが、こうした使途を政治資金収支報告書から読み解くのは不可能だ。裏金づくりにつながりかねないと批判を浴びた事務所費問題。前原氏の「政治とカネ」をめぐる姿勢が問われそうだ。
 総務省によると、東京後援会は平成8年2月に「まえはら誠司友人たちの会」として発足。14年12月に現在の名称に変更し、所在地を東京都千代田区から江東区の秘書のマンションに移した。同月から19年4月までは、前原氏と親交がある京セラ名誉会長の稲盛和夫氏が代表を務めた。
 登記簿謄本によると、部屋の権利者は前原氏の秘書で、昭和60年から所有している。前原氏の事務所は秘書宅に事務所を置いた理由として「東京に常駐事務所を構える余裕がないため」と説明。「秘書は自宅で常勤しているわけではないので、(収支報告書に)連絡先は京都事務所と記載している」とする。
 神戸学院大法科大学院の上脇博之教授(憲法学)は「東京後援会は、資金集めのためのペーパー団体にしか思えない。家賃などがかからない秘書宅を事務所としたのは、集めたカネを少しでも減らしたくないという意図を感じる」と話す
 政治団体の経常経費をめぐっては、光熱費がかからない議員会館や事務所実体のない場所での支出が相次いだ。架空支出や資金の裏金化の疑念が生じ、「事務所費問題」として政界を揺るがした。
 平成19年に改正政治資金規正法が成立し、国会議員関係政治団体は21年分の収支報告書から、1万円超の経常経費については原則として領収書の添付と内訳を明記することが義務化された。ただ人件費は対象外で、領収書の閲覧や交付については総務省に請求する必要があるなど、外部からのチェックは働きにくい。
 前原氏は在日外国人から献金を受領したとして、昨年3月に外相を辞任。在日外国人が株の大半を保有する企業からの献金も発覚するなど政治資金に絡む問題が露見している。衆院議員の元秘書は「前原氏は党や政権の要職を歴任しておりルール順守の姿勢を率先して示すべきだ」と話した。

(2)前原大臣の秘書の妻は、事務所として使われていないと答えているという。
この政治団体は、会員もおらず、常勤の事務担当者もおらず、連絡先も東京ではなく京都である。
政治団体が本来行うべきことを委託しているのだから、政治団体としての実体があるとも思えない。

要するに、「まえはら誠司東京後援会」は、政治団体としても、単に政治資金を集め、それを使いためのものであり、それ以外の政治活動の実体がほとんどないから、実質的にはペーパー団体であろう。

かりに政治団体としても活動実体があるとしても、少なくとも事務所としての実体はないようだ。

(3)また、かりに委託することが許されるとしても、委託分についての政治資金収支報告書の記載内容は、委託したことがわかるようなものになっていない。
したがって、この点でも虚偽記載の疑いも生じないわけではない。

(4)にもかかわらず、前原大臣は、事務所としての実体があると弁明しているようだ。
産経新聞2012.10.29 20:23
収支報告書の訂正明言せず 質問の一部はぐらかし 釈明会見

 前原誠司国家戦略担当相の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が、秘書宅を「主たる事務所」として届け出て1200万円超の事務所経費を計上していた問題で、前原氏は29日に釈明の会見を開いた。ただ、政治資金収支報告の訂正について明言はなく、質問の一部をはぐらかすなど、歯切れの悪い内容となった。
 内閣府の1階ロビーで午後4時すぎから開かれた会見には、約30人の報道陣が詰めかけた。前原氏はまっすぐ前を見ながら質問に応じたが、会見は約10分で切り上げた。
 会見では、秘書宅の室内には事務用スペースはなく、秘書の親族とみられる住民が「事務所の実体がない」と断言したにもかかわらず、「事務所実体はあった」と繰り返し強調。以前は別の場所にあった事務所が秘書宅に移った詳しい経緯は「おって事務的にお知らせしたい」と話した。
 業務を京都事務所へ委託していたとする経常経費について、「委託した総額はいくらか」との質問には「ご関心があれば、お調べいただければ」と返答。7年間で890万円超を計上していた人件費も「ですから、京都事務所に名簿管理、発送、連絡の事務を委託している」と話すにとどまり、支出先は明確にしなかった。
 収支報告書からは、こうした事務作業を外部委託していることは不明で、産経新聞の取材に前原氏側は「よりわかりやすい報告となるよう検討する」と説明していた。だが、会見では収支報告の訂正などに具体的な言及はなかった。

(5)前原大臣の以上の説明では、説明責任を果たしていることにはならないだろうし、実態があるとの説明は、秘書の妻の証言と矛盾するから、通用しないだろう。

(6)かりに、「まえはら誠司東京後援会」が政治団体としての実態を有しり、かつ秘書宅が政治団体としての事務所の実態があったとしても、別の問題が生じる。
それは、「まえはら誠司東京後援会」が秘書の側に対し家賃を支払っていないことである。
家賃を支払っていないとなると、「まえはら誠司東京後援会」は秘書側から寄付を受けていることになるが、そうすると、それを政治資金趣旨報告書に記載しなければならないことになる。
しかし、その記載はないのである。
30日発行「日刊ゲンダイ」2012.10.31
前原怪領収書 前原墓穴釈明と新たな疑惑 ズサンな領収書がゾロゾロ

 臨時国会のスタートとともに、前原誠司国家戦略相(50)に「事務所費疑惑」が噴き出した。自らの政治団体が秘書の自宅マンションを「主たる事務所」として届け出て、1000万円超の事務所費などを計上。釈明に追われた前原は、記者団から疑惑の団体の領収書公開をせっつかれると、「法律ウンヌン」とごまかした。前原にその気がないなら、本紙が公表しよう。問題の団体の領収書のコピーを情報公開請求したところ、不審な領収書が「ゾロゾロ」なのである。
 「ホテルニユーオータニでの美容代」2万6250円、「伊勢丹のゴルフウェア」3万6855円、「目黒の高級寿司店でのクレジット支払い」3万9960円-これらは、問題の政治団体「まえはら誠司東京後援会」が、09年分の政治資金収支報告書に添付した領収書の一部だ。

■言い分どおりなら違法状態
 それぞれ収支報告書には「代理出席訪問着着付け」「記念品」「軽食代」として支出計上されているが、写真の通り宛名が空欄だったり、「前原としか記されていない領収書がゴッソリとあるのだ。これほどズサンな領収書はサラリーマン社会では通じない。税務署なら、なおさらだ。個人の飲み食い代や、理容代を政治団体にツケ回ししたと疑われても仕方ないだろう。
 問題は今回の事務所費疑惑が法に抵触しているのかどうかだ。きのう(29日)の会見で、前原は事務所はれっきとした実体がある。何ら問題はない」と強調したが、この釈明はハッキリ言って墓穴だ。前原の言い分通りに活動実体があれば、事務所の家賃を報告書に計上しなければおかしいが、09年分から詳細な公表が義務付けられた事務所費の内訳を見ても、家賃に該当する記載はナシ。家賃O円なら、法律上は事務所提供者からの「寄付」にあたるが、問題の秘書からの寄付の記載もナシだ。

■もはや辞任しか道はない
 「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之・神戸学院大法科大学院教授(憲法)はこう言う。
 「政治資金規正法で禁じられた『収支報告書の不記載』の疑いがあります。5年以下の禁固、あるいは1OO万円以下の罰金が科せられる違法行為です。一義的には政治団体の会計責任者が嫌疑をかけられ、どこまで故意に記載しなかったのかが問われます」

 今回のケースだと、会計責任者は前原の公設秘書で、事務所提供者は前原の元政策秘書だ。上脇氏は「2人とも規正法の趣旨を理解していて当然の立場で『知らなかった』の弁明が通用しない可能性がある。もちろん、前原氏の責任も重大です」と指摘した
 昨年、外国人献金が発覚した際に前原は「違法行為」を理由に外相の職を辞した。今回も違法の疑いがあるし、首相時代に閣僚の事務所費疑惑に悩まされた自民の安倍総裁は「リベンジ」に燃えている。前原の政党支部の報告書をめくれば、妻からの借金1000万円を政党交付金=税金で返済するなど、新たな疑惑も見つかる。
 前原には潔く大臣を辞任する道しか残されていない。  

(7)以上の報道のうち、事務所の問題に限定するが、「まえはら誠司東京後援会」は、かりに秘書宅を事務所として使用しているとの実態があるとしても、問題はなくならないどころか、家賃相当額の寄付を記載していないという政治資金規正法違反になるのである。

(8)前原大臣は墓穴を掘っているのではないだろうか!?

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