- 2020年10月24日 16:30
新型コロナウイルス 第二波で叫ばれた様々な報道を検証する
1/2新型コロナ流行の第二波と世の中では騒がれて久しいですが、
最近はようやく報道も落ち着いてきた印象ですね。
これが現在の状況ですが、重症者はずっと150人程度で横ばい。
入院を要する方は5000人程度に減少しました。死者は2、3月からこれまでのtotalで1700名ほどです。
重症者用に整備された病床の利用率は最も患者の多い東京でも10%台で、結局、第二波での医療崩壊が叫ばれつつも6月以降は50%に達することすらありませんでした。
これから冬場を迎え、コロナとインフルエンザのダブル流行が心配!などという声も聞こえてきます。
しかしその前に、第二波に関しどのようなことをテレビや新聞などのオールドメディアや、自称専門家の方々が叫んでいたかを振り返る必要があります。
いかに、デタラメなことを彼らがまき散らし、さも政府への提言というように大声を出してきたかを一つずつ検証してみましょう。
今後もテレビの報道番組やワイドショーのレベルや政治的偏向が変わることはないでしょうから、
これから先、皆さんも振り回されないようにしなければなりません。
1.人の接触を無くさなければ数十万人が死ぬと数学的?に提唱したN教授モデル
まずは第二波による感染爆発で何万~数十万の死者が出うると、第一波の後に性懲りもなく第二波でもモデルを提唱した先生がいらっしゃいました。
左翼的な報道番組やワイドショーではこれらを取り上げて、出演者らが再びのロックダウンを提唱しましたが、言うまでもなく、完全なデマでした。ひどい番組では再びの非常事態宣言を要請したりしていましたね。
情報番組の羽鳥慎一モーニングショーなどでは特にそういったコメントが多かったように思います。
6月以降、大規模な自粛なく、GoToキャンペーンで旅行が奨励され、人の動きも以前より格段に増えましたが、結局、彼らの言う感染大爆発や、何万何十万の死者などでませんでした。
たくさん死ななかったのは結果論だという人は物事を考えていないか都合の良い方で、当時からこのブログでも書いていましたが、7月8月の死亡者数の推移や重症ベッドの占有率などを見ていれば誰でもマスコミの言うようにはならないと予想はついたはずです。
2.第二波で医療崩壊が起こる
私の記憶にある限り、ほとんどの局の報道番組が第二波で医療崩壊が起きると不安を煽っていました。
それぞれの番組の御用医者や、御用教授なども同様の主張をしていましたね。
O教授などは毎朝そのような話をしていました。あれも羽鳥慎一モーニングショーですかね。
このあと必ず医療崩壊が起こる、と何か確信めいたことを言っていましたが、
結果どうだったでしょう?このブログでは再三書いていますが、医療崩壊など全く起きていません。
起きていないどころか、政府が全国で整備したコロナ用の重症病床が50%も埋まることはありませんでした。
10%-20%程度が運用されていたのみです。
私は感染症の非専門家医師ですが、この数か月、実際に新型コロナウイルスで重症の患者というのは一人もお目にかかっていません。
彼らが言ったように、医療崩壊が起きるほど重症者が世に溢れたのであれば、津々浦々どこの病院にいてもそういった患者を一人くらいは診ることがあるはずなのですが。
個人的な経験で言えば、予定手術患者の方が発熱しPCR陽性となり、手術を延期したということはありました。
その方は3日ほどで解熱し、その後2週間ほど様子をみて、予定していた開頭手術を行い、無事に退院しています。
特に新型コロナにかかったからといって何の後遺症も危険もありませんでした。
6月以降、私の所属する脳外科では問題なく普段通り予定手術も緊急手術もこなしています。
3.感染制御には一斉PCR検査が必要
~教授というような、自称専門家の一部の方々や、ワイドショーのコメンテーターが執拗に一斉PCR検査などを叫んでいました。
中には、以前のブログにも書きましたが54兆円を投じて全国民一斉PCR検査を行うために政治運動などを行っている人々もいましたね。
教授という肩書の方が主導したり参画していました。
私は、これを見て彼らはバカなのか?それとも分かっていて悪質な政治活動として主張しているのかどちらかだと思っていました。
PCR検査をしたとしても感染者の3割程度が陰性と出るのですから、見境なく検査をしても意味はありません。
莫大なコストを試薬メーカーなどに寄付するようなものです。
また、検査はあくまで検査を行った瞬間の結果を返すだけですから、1日、2日と結果を待っているうちに他の人にうつすことも十分あります。加えて3割も偽陰性があるのでは話になりません。
全国民一斉PCRをやったとしても、感染制御にはほとんど役立たないでしょう。
余談になりますが、私の関与していた総合病院や大学病院の一部では現在予定手術患者や入院患者の全員に入院時にPCR検査が行われています。
これは院内へのウイルス持ち込みを防ぐためですが、先日ある病院で入院時にPCR陰性だった患者さんが入院後に発熱し、スタッフや他の患者に感染が広がるという事例が起きました。
高齢者が多く入院する病院ですから、出来る限り検査でウイルスを締め出さなければなりません。
よって、こういった検査は必要なことと思いますが、結局、PCR検査をやったからといって感染を制御できるかというとそうではないのです。
学術会議のありかたが問題視されていますが、メディアに登場する○○教授という御用学者の方々の発言もあてにならないものが大多数だったことが分かると思います。
肩書が教授であったとしても、特定の政治思想にとらわれていたり、専門外のことをもっともらしくコメントする学者たちが当てにならないことが露呈したのではないでしょうか。
4.GoToトラベルやGoToイートで感染爆発
「GoToトラベルで感染爆発したら内閣総辞職だ」というような発言していた立民の安住議員が記憶に新しいですね。
東京都知事も「暖房と冷房を、、、」というようなことを言ってました。
メディアもこぞって御用学者を繰り出しては連日政府を批判し、不安を煽っていました。
結果、感染爆発が起こらないどころか、むしろGoToトラベルが始まってからPCR陽性者数なども落ち着いてきたことは、誰もがもはや知る通りです。
なんだったんでしょうね、あの異様なGoTo叩きは。
私自身も今年の夏には何度も家族で旅行に出ましたが、大勢が集まるような場所を避ければ旅行自体で感染リスクが高いと感じるような場面はほとんどありませんでした。旅行中と言えど、移動手段さえ選べば一緒にいるのはいつも一緒にいる家族だけですからね。
結局はあの異様なGoTo叩きは論理を無視した政権批判や倒閣運動だったと言わざるを得ません。