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【サムズクラブ】、掃除・床磨きに在庫管理もこなす1台二役のロボットを全店に導入!



■ウォルマート傘下でメンバーシップ・ホールセール・クラブのサムズクラブは全店に自律走行して掃除と床磨きをするロボットを導入する。

すでに一部店舗で導入されているテナント(Tennant)の ロボット型スクラバー「T7AMR」を全店に展開すると同時に、AIソリューションのスタートアップであるブレイン(Brain Co)が開発した商品在庫チェックのアクセサリーを付属させて稼働させる。

ブレインのニュースリリースによるとサムズクラブは今秋にもシェルフ・スキャニングを付属したT7AMRを372台購入し、全599店で稼働させるのだ。

親会社のウォルマートはシェルフ・スキャニング・ロボットを開発するボサノバ・ロボティクスと提携し、スーパーセンターなどに「オートS(Auto-S)」を配置している。

オートSはAI(人工知能)やスキャニングセンサーを搭載した約1.8メートルの高さのロボット。売り場の通路を進みながら欠品や在庫少、置き間違い、値段間違いなどを1つ1つ念入りにチェックしていく。

オートSが得たデータは中央のコンピューターに送信され、スタッフに商品補充など適切な行動を提案する。オートSにはライトやカメラ、レーダーセンサー、スキャナーを搭載し、商品棚に光を当てスキャンしながら秒速20センチ(分速12メートル)の速さで移動する。

一つの通路につき2分~3分程度で動きながら、1時間以内で作業を完了。自動運転車にある「ライダー(LiDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)」を搭載していることで、棚や陳列物、障害物などにぶつからず移動できる。

買い物客など人を察知するとスキャニングも一時停止する。またウォルマートは自立走行式ロボット「オートC(Auto-C:Automatic Cleaner)」もスーパーセンター内に導入している。

オートCはスタッフが掃除や研磨を実施したいエリアを入力することで自動で作業を行うロボット。乗車運転も可能なオートCは自動運転時には運転席にお客など人が乗らないように黄色いラインでブロックするようにも配慮される。

 このオートCにオートSを組み合わせたロボットで掃除・床拭きと在庫品のチェックの2役をサムズクラブで行わせることになる。なおサムズクラブのT7AMRでは運転席の横に縦長のスキャナーバー(器具)を付属させることになる。

 サムズクラブは今年6月、カーブサイド・ピックアップを全店で展開することを発表した。また、指定された駐車スペースでショッピングリスト(買い物リスト)を専任スタッフに渡すと、スタッフが代わりに店内で商品をピックアップし持ってくる、カーブサイド・ピックアップに似た「シニア・コンシェルジェ(Seniors Concierge)」も行っている。

シニア・コンシェルジェでは買い物リストの他、口頭での注文も受け付けており、スタッフはタブレットに注文品を入力し店内ピックアップを行う。注文品を受け取った利用者はカードで支払いを済ませることになる。ネット注文に不慣れなシニアが、車から降りずに買い物もできることで評判になっているサービスだ。

 会員に事業者が多いサムズクラブではカーブサイド・ピックアップやシニア・コンシェルジェ等のサービスにスタッフを多数登用しなければならない。サムズクラブでロボット活用が進む要因でもあるのだ。

トップ画像:近所にあるサムズクラブで導入されている掃除と床磨きをするロボットのT7AMR。運転席の脇に縦長のスキャナーバー(器具)を付属させて1台で二役させることになる。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。後藤は極めて優秀なコンサルタントやエンジニアの方々にコンサルティングすることがよくあります。小学生の頃に5段階評価で「1」を取ったこともある(よく人から「どうやって最低評価を得たのか?」と訊かれます)後藤が、偏差値の高い人達に助言できるのかというと、流通のフレームワークが頭に入っているからです。

言い換えれば消費者の思考の枠組みを理解できているからアドバイスができるのですね。彼らは専門性に優れています。が、一方で、視野狭窄に陥っていることがよくあります。彼らと視察して意見を求めていると、思考の陥穽に気づきます。どうしても提供側の視点になって物事を見てしまうのです。つまり効率化してはいけないところを合理化しようとする、いわばサービス業の盲点を持ってしまうのです。それに気づいてもらうためいち早く売り場にロボットを導入したロウズのエピソードを話します。

⇒ホームセンターのロウズは4年前、店舗内で接客を担当する店員としてロボットを導入したことがありました。「ロウボット(LoweBot)」と呼ばれている接客ロボットは正面と背面に2台のタッチスクリーンを持った縦型で音声認識機能で顧客の問い合わせを理解したり、スクリーンに映るキーボードをお客が操作して在庫の検索等を行うことが可能でした。

でも半年もしないうちに、接客等の仕事をせず引きこもりになってしまいました(笑)。なぜなら顧客からの問い合わせのほとんどがトイレはどこか?というものだったからです。ロウボットは結局、コスパの悪さでお蔵入りになったのです。つまり効率化してはいけないアナログなところはスタッフ用。接客に当たらない作業をロボットにしてもらうということ。そんなことは当たり前だろうと思うのですが、特定の領域に詳しすぎると深堀しすぎてトラップに陥り、お客側の利便性に気づけなかったりするのです。AIが進化してもサービス等、アナログな部分は置き換えることは当分できません。

 シニア・コンシェルジェのような超アナログなサービスを導入したからこそ、サムズクラブでは1台で2役こなすロボットをテストするのでしょう。

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