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日本が登ろうとしている「デジタル山」は果たして正しいのか!?

 本日朝8時から開催された自民党の「デジタル社会推進本部」。今回の会議では、政府の“マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤改善の議論について”報告がありましたが、私はシステムの専門家として、政府のデジタル庁の議論があまりにも拙速ではないかという懸念を強く訴えました。

   私は、この日本のデジタル化を山登りに例えました。山登りをするときには、登る前にまず「どの山に登るのか」「本当にその山に登る必要があるのか」ということを決めることが重要です。そして、「その山に登ったらどんな景色が待っているのか」登る皆でそのゴールを共有することが重要です。しかし、現在の政府は、『マイナンバーをどう普及させるか』、『システムはどうするか』という方法論ばかりが先行しています。それは、「どの道具を使って山に登るか」という議論で、ロープを買い変えたり、ピッケルを磨いたりしているのと同じです。マイナンバーは認証のシステムにすぎず、重要なことはカードの普及率ではありませんe-Govは国民のライフサイクル視点を中心に考え、一生を通しポータルでどのようにサービスを提供していくのか。ということが本質であり、個人認証は最終的には生体認証でも良いわけです。

つまり、e-Govの本質は出生届の提出や、保育園検索、転入転出、介護など生活に必要なすべての行政手続きをポータルサイトで行えることはもちろん、地域で蓄積されたデータを分析し活用することで、住民の課題を解決することです。例えば、高齢者の移動データをもとにしたMaaSの提供や、医療データをもとにした予防医療の提供などといった新たなサービスを地域の課題に合わせて生み出すこともできます。現在の政府の議論には「デジタル山を登ったらどんな景色が見えるのか=国民はどんな恩恵を受けられるのか」、というグランドデザインが全く欠けているということを強く指摘しました。

   また、「海外はどの山をどのくらいの期間で登ったのか」という緻密な研究も必要です。トラストサービス(電子取引の信頼性を高めるための電子署名、eシール、タイムスタンプなどを含む包括的な電子認証サービス)においても、EUと米国のどちらの国際規格にのっていくのか。独自のものにするのか。ということを誤れば、日本がまた世界から周回遅れになる可能性があります。5年間、10年間で私たちはどの山を何合目まで登る計画なのか。ということはデジタル本部でも国民にしっかりと示していきたいと思います。それを間違えれば国民の信頼がなくなってしまいます。

 本日の会議では、思わず熱の入りすぎた質疑をしましたが、参加議員からは拍手喝采がおきました。私はこれまで民間時代に、名だたる企業の多くの大規模基盤系システムを立て直してきましたので、議員の中でも最もデジタル基盤に詳しいと自負しています。デジタル本部の中のデジタル施策調査小委員会の委員長としても、国民にグランドデザインを示していけるよう、実務を担っていきたいと思います。


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