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NHK前田会長が受信料値下げに否定的見解「ありきでは番組の質が落ちる」 - 「週刊文春」編集部

 放送行政を所管する武田良太総務相が受信料の値下げに言及したことで、対応が注目されているNHK。受信料を巡っては高市早苗前総務相も繰り返し値下げを求めてきたが、NHKの前田晃伸会長(75)が「週刊文春」の取材に応じ、近い将来の受信料値下げには否定的な見解を示した。

【画像】受信料値下げに言及している武田総務相


前田会長 ©共同通信社

 前田氏はみずほフィナンシャルグループ社長などを経て、今年1月にNHK会長に就任。「新しいNHKらしさの追求」を掲げ、経営体質の改善に力を注いできた。10月5日には官邸を訪問し、菅義偉首相と面会している。

 総務相時代に受信料の2割値下げを訴えるなど、首相にとって、NHK改革はライフワークの一つだ。携帯料金の値下げに一定の目途がつく中、次はNHKの受信料問題に斬り込むのではないか、と取り沙汰されている。

 前田氏は首相や武田氏の動きをどう見ているのか。話を聞いた。

「(首相に)挨拶には行かないと。僕はいまNHKを改革しようとしている。それを理解してくれないと困るから」

――その辺りの共通理解を求めた、と。

「でも(菅首相は、受信料を)値下げしてくれ、とは言わなかったよ。値下げはできる状況になったらするし、最近でもそう言っている。ただ、中期経営計画には書いていない。いま計画を作っている途中で、値下げありきでやっていたら計画が組めないから。値下げありきで、番組の質が落ちたらどうすんのよ、と。番組を全部ボロボロにしちゃえば、値下げはすぐできる。コストをぐんと落として、半分以上を再放送にしちゃえばいいわけだ。だけど、それは違うでしょう」

――菅首相もその点は理解しているのか?

「そこに手を突っ込むわけないじゃない。受信料は下がった方が良いに決まってるけど、携帯と全然違うからね。金額も圧倒的に違うじゃない」

――武田大臣は受信料値下げに言及しているが。

「そりゃ言うよね、だって仕事だもの。そりゃ政治家のほうが性急だよね。経営をやってる側にすると、つまみ食いしちゃうわけにはいかないのよ。番組の質、保てないじゃない」

 NHKは10月16日に行われた総務省の有識者会議で、家庭や職場などにテレビを設置した場合の届け出を義務化するよう要望。これに対し、武田大臣が10月20日の閣議後会見で「かなり厳しい意見が寄せられていることは承知している」と述べるなど、政府とNHKの関係に注目が集まっている。

 10月22日(木)発売の「週刊文春」では、約1時間にわたる前田氏との一問一答のほか、菅首相が武田氏に出した「携帯の次はNHKをやれ」という“極秘命令”、肥大化したNHK子会社を巡る高市氏の告発、幹部人事で官邸の”介入”をはねつけた前田会長の人物像などについて詳報している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年10月29日号)

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