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「原発をどうするかはささいなこと」と放言する石原都知事に国政関与の資格はない

 今日の『東京新聞』の一面に、「尖閣購入 理由作れず」という大きな見だしが出ています。石原都知事が購入構想を打ち上げたものの、都と無縁の尖閣諸島を購入する理由をひねり出すために事務方が苦慮したというのです。
 尖閣諸島の購入という都の事業は、必要性に基づくものではなく、石原都知事という「暴走老人」(田中真紀子文科相)によって「トップダウンで示された難しい政策」だったというのですから呆れてしまいます。このような人は、もともと都知事としても、その資格が問われるべき人物でした。

 その『東京新聞』一面の下には「筆洗」というコラムがあります。そこには次のように書かれていました。

 ……原子力規制委が出した事故による放射能拡散予測を見て、慄然(りつぜん)とした人も多いだろう。原発三十キロ圏内に住む人は四百六十万人以上。政府と電力会社は、本当にその生活を守りきれるのか▼福島の事故では今も十五万人以上が避難生活を送る。思い出と切り離されて生きるつらさ、むなしさ。怖いのは電力不足より想像力の不足だ。

 原発がいったん事故を起こせばいかに多くの人を巻き込むことになるのか、そして今もどれだけ多くの人が多大の犠牲を強いられているのかを、この「筆洗」子は告発しています。そして、こう指摘しています。
 「怖いのは電力不足より想像力の不足だ」と。

 この「想像力」が最も不足しているのは、この人であるに違いありません。石原都知事です。
 同じ『東京新聞』の対抗社会面(27面)に、石原さんの次のような発言が報じられているからです。
 「永田町にいる人間は視野が狭い。原発をどうするかはささいなこと。もうちょっと大きな視点で考えられないか」

 この発言を、今もなお避難生活を送っている15万人以上の人々は、どう聞いたでしょうか。事故が起きれば放射能被害を被る可能性の高い460万人以上の人々にとって、「原発をどうするかはささいなこと」と言えるのでしょうか。
 これは都庁での定例会見での発言です。翌日に定例の会見が予定されていたにもかかわらず、昨日、石原さんはわざわざ緊急の記者会見を開いて辞職と新党結成を発表しました。
 たった1日しか違わないのに定例ではなく緊急の会見を開いたのは、メディアの注目度を高めるための「策略」だったと思われます。重大ニュースであるかのように慌てて号外を配布した新聞は、まんまとこの石原さんの「策略」に乗せられてしまったということになるでしょう。

 石原さんは、「僕ちょっと約束があるんだ。これで失敬します」と言って、この定例会見を打ち切りました。その「約束」というのは、自身が製作総指揮を務めた映画「青木ヶ原」の舞台あいさつだったのです。
 ここに駆けつけるために、都知事としての最後の職務を放り出したというわけです。最後まで自分勝手で公職をないがしろにするような人物に、国政に関与する資格はありません。

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