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静かなファシズムとは、こういうのを言うのか

こういうのを、静かなファシズムというのかもしれない。

「『故中曽根康弘』内閣・自由民主党合同葬儀の当日における弔意表明について(通知)」という文書が、文部科学省の事務次官名で国立大学や都道府県教育委員会などに送っていたという報道(朝日新聞)があった。

「『故中曽根康弘』内閣・自由民主党合同葬儀の当日における弔意表明について、別添のとおり内閣官房長官から文部科学大臣に通知があったということなので、官房長官からは他の省庁へも同様の通知をしているのかもしれないが、文科省からは国立大学や都道府県教育委員会にも取り計らいを求めたり、お知らせの文書を送ったという。

明治天皇の葬儀に準じた弔旗の掲げ方や、黙とうの時間まで指定してあるという。

これでは、社会主義政権下にあるどこかの国で、かつての国家元首の葬儀を、政府と政権政党で執り行う際、国民も喪に服すよう指示するのとそっくりではないか。

官房長官からの通知は、当然、総理はご存じであろう。
知らぬと言われては困る。

以前、このブログで、菅さんのほうが安倍さんより怖いと書いた。

無邪気で「陽」な安倍さんは、抜け落ちたところがあるが、「陰」でしたたかな菅さんには狡猾さがみなぎっていると思ったからだ。

安倍さんは、陽気に明るく政権構想を語った(ただし、国会答弁や記者会見ではちゃんと質問に向き合って答えない点では菅さんと同じ)が、菅さんは何を考えているのかわからないまま総理の椅子を得た。

依然、国会は開かない、総理としての施政方針演説をしない、記者会見はしない状態が続いてるが、その間に、閣内では、日本学術会議に一部会員の任命拒否、文部科学大臣による国立大学学長の任命拒否もあり得る発言に、故中曽根元首相の内閣・自民党葬の通知と続いている。

国立大学学長のことは地味なニュースだったが、わたしは学術会議のことと根は同じ問題だと思う。
現在の官邸や自民党には、学術会議も大学には、「税金でまかなっている」という以上に、「国家の機関」というとらえ方があって、国家の機関であるなら国が任命権を持つのは当然という感覚ではないのだろうか。いまの政治家や、政治の顔色をうかがう官僚には「学の独立」を尊く思うような見識は持ちわせていないのだろう。

周囲ではいろいろとうごめくが、なかなか、菅義偉総理の語りは聞こえてこない。が、官邸周辺で何が動いているのか、これからどこに向かうのか。静かなファシズムが進行しているのか。常軌を逸した不気味さが広がってきている。

総理を選ぶための自民党総裁選挙へのプロセスは、政策抜き、国民そっちのけに滑稽なほど昔語り風に派閥勢力寄りかかりの勝ち馬争いを演じ、二階幹事長の面目躍如感があるが、実は二階さんの腕力を巧みに利用した菅さんの狡猾な作戦だったのかもしれないなあ。

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