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昭和30年代が発展した理由

先週昭和30年代なんて実は全然いい時代じゃなかったという本を紹介した 。たしかにあこがれすぎるのはよくないだろう。が、経済が右肩上がりであったのは事実だ。昭和30年代。日本の高度経済成長は国家主導の発展であったなんて寝言を今時言っている人もいるが、この本を読めば実は今と正反対の環境の中で民間主導で経済が発展していたのに気付かされる。

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本当は怖い昭和30年代 ~ALWAYS地獄の三丁目~ 画像を見る

ざっくり言うならば規制などは非常に現在よりゆるかったか事実上効果を発揮していない場面が多かったことが非常によくわかる。もちろん、この本にはビジネスのこと以外も書いてあるがあらゆる場面でゆるかったのがわかるのだ。

もちろん、先週書いた(紹介した)ように犯罪が今より多発していたのも事実だしありえないことがたくさん起こっていたのも事実だけど・・・。

たとえば、個人情報への意識の薄さ・安全や安心を狂ったように叫ぶような人もあまりいなかったことなどなど。今の時代は妙な個人情報への意識。安全・安心への狂信、規制への信仰etc。そのせいで非常に息苦しくビジネスがしづらい環境になっている。また、おおらかさが失った日本人の多くはお客様は神様であるという言葉を勘違いして過剰なサービスを要求する。そしてすぐにクレーマーと化す。これらの行動が間違いなく日本のビジネスを停滞させ、その結果経済を疲弊させているのだ。

また、よくない面もあるだろうが、世の中の実情に合わせて法律の適用もより柔軟に行われていたようにも思う。よく池田信夫氏などは日本の行政指導の多さ・裁量行政の多さは問題だ。と叫ぶが三輪芳朗氏も指摘するようにアメリカでも日本同様に行政指導はしばしば行われている。

面白い本なのであまりネタ晴らしはしたくないのであいまいな表現も多くなったが、この手の主張は過去にもやってきたし過去に紹介した三輪芳朗氏などの本を読めばよくわかるだろう。

なんとなく昭和30年代って実は・・・。と読むだけではなくて、ああ、実はこのおおらかさや人々のたくましさが昭和の高度成長を支えたのかもしれない。そういう視点で読むとまた楽しめる一冊だと僕は思う。550円と安価なのでぜひみなさんも読んでもらいたい。

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