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香川照之、片岡愛之助……歌舞伎役者がビジネス系ドラマに続々 “スーツ歌舞伎”がウケる理由 - 「週刊文春」編集部

 最終回を32.7%という令和ドラマ最高視聴率で締めた「半沢直樹」(TBS)。半沢を演じた堺雅人(46)に劣らず注目を集めたのが“歌舞伎三人衆”だ。

【画像】「半沢直樹」で存分に“顔芸”を披露した市川猿之助

「前作に引き続き登板した香川照之(54)、片岡愛之助(48)に加え、新顔の市川猿之助(44)も従兄の香川に劣らぬ“顔芸”演技を披露、高視聴率の一翼を担った」(テレビ誌記者)

 10月1日、お茶の間が“顔芸ロス”に陥るのを見越したかのように、1本の単発ドラマが放送された。「刑事アフター5」(テレ朝)。主演はやはり歌舞伎役者の尾上菊之助(43)だ。これがドラマ初主演となる。


菊之助の妻は中村吉右衛門の四女 ©共同通信社

「単発の刑事ドラマを作り評判次第でレギュラー化、という流れは『相棒』以来続くテレ朝得意の手法。今回は“アフター5には趣味でタンゴを踊る刑事”というかなり角度をつけた設定だが、菊之助は端正な演技の中にも、部下に訓示をする場面では睨みを利かせ、ときに流し目をくれるという歌舞伎役者らしい見せ場をつくった」(同前)

 菊之助といえば父親は音羽屋の当代にして人間国宝の七代目尾上菊五郎、母は富司純子、姉は寺島しのぶ。市川海老蔵と共に令和の歌舞伎界をしょって立つ存在だ。2018年に「下町ロケット」(TBS)、19年には「グランメゾン東京」(同)に出演と、近年“課外活動”を活発化させていった菊之助。そして今回、単発とはいえついに主演を張るに至った背景を、演劇関係者の一人が解説する。

歌舞伎俳優がドラマに出演するメリット

「コロナ禍で歌舞伎の興行が思うようにできず、役者もテレビに突破口を見出そうとしている流れがある。彼らの“顔芸”は、歌舞伎の見得を切る所作に他ならず、つまり日頃舞台でやっていることだからお手のもの。ドラマでファンを獲得できれば、コロナが落ち着いたとき舞台に来てくれるという期待もある。特に『半沢』での猿之助の成功は若手にも刺激になったはず」

 加えて、テレビ局の側にも思惑がある。

「インパクトの強い人物アップで引きを作ってCMに入り、視聴者にチャンネルを替えさせないという今のドラマ作りのトレンドは、歌舞伎役者にはうってつけ。トップクラスの俳優に比べれば格の割には安いギャラで出てくれるというメリットもある。海老蔵クラスはそうはいかないが……」(民放ドラマ制作関係者)

 ともあれ需要と供給がマッチしている状況だという。

「『半沢』にも脇で出演していた尾上松也(35)など、歌舞伎役者がビジネス系ドラマに出演する“スーツ歌舞伎”の流れは今後も続きそう」(同前)

 次なるニュー“フェイス”の登場も近い。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年10月15日号)

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