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田中法相辞任 政権担当能力の欠如明らか

厳しく問われる首相の任命責任

内閣改造後、わずか1カ月足らずで重要閣僚の進退問題に至った野田政権の体たらくには、あきれるばかりだ。

外国人からの献金や暴力団関係者との交際などが相次いで発覚した田中慶秋法相が23日午前、野田首相に「体調不良」を理由に辞表を提出し受理され、辞任した。

辞任は当然だが、体調不良で済む問題ではない。

まず、法相就任直後に、自身が代表を務める民主党支部が在日台湾人の経営する会社から献金を受けていたことが明らかになった問題だ。

政治資金規正法は外国人や外国人が経営する企業からの寄付を受けることを禁じている。このことを田中氏が知らないはずがない。

しかも、開いた口がふさがらないのは、田中氏が過去に暴力団幹部の宴席に出たり、別の暴力団幹部の仲人を務めたことを自ら認めたことである。

暴力団と交際のある法相が暴力団の摘発に当たる検察を指揮・監督してよいはずがない。田中氏に法務行政のトップが務まらないことは明らかだった。

こうした暴力団関係者との過去の交際が表面化したのは11日である。首相は、その事実が発覚しても罷免を決断できなかった。

このような人物を法相に据えた首相の任命責任は厳しく問われてしかるべきである。

田中氏は、18日には参院決算委員会を「公務」を理由に欠席したことから与野党から批判が噴出、19日には体調不良を理由に閣議を欠席し、都内の病院に入院していたが、22日夜に退院し、23日朝になって辞任した。当初、田中氏は続投に意欲を示していた。与野党で辞任論が強まり、辞任に追い込まれたが、遅すぎたぐらいだ。

野田首相は「決められる政治」を自ら唱えておきながら、またしても「決められなかった」。

「内閣機能の強化」を目的とした内閣改造の結果がこの事態である。適材適所を見極めなければならない首相の能力の欠如を指弾されても仕方あるまい。

29日からの臨時国会を控える野田政権にとって、今回の法相辞任が大打撃であることは間違いない。

報道各社の世論調査で、内閣支持率が「危険水域」とされる2割台を割り込み1割台に突入した中、野田政権の政権担当能力そのものが疑われている。

政権の延命と保身ばかりに専心する醜態をこれ以上さらすべきでない。

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