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- 2012年10月23日 10:00
Q&A 今、暮らしのここが問題 だから公明党はやります<上>
防災や社会保障など、私たちの身近な暮らしに関わる問題について、公明党の政策や取り組みなどを党幹部に答えてもらいました。
自然災害への備え
Q 首都直下地震や南海トラフ巨大地震など自然災害への備えとして、公明党は「防災・減災ニューディール」を主張している。一部マスコミなどから“バラマキ”との批判も出ているが。A 全国的な防災・減災総点検を踏まえ、必要な社会資本の再整備を効率的に行う集中投資。コスト縮減にもつながり、バラマキ批判は全く的外れ。
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党復興・防災部会長
石田 祝稔 衆院議員
公明党が提唱する「防災・減災ニューディール」に対し、「公共事業のバラマキ」との報道が一部にありますが、全く的外れな批判です。
同ニューディールは、大規模災害から国民の命を守るため、橋や道路などの老朽化した社会資本の再整備などに集中投資するものです。全国的な防災・減災総点検を踏まえて、必要性の高い施策から優先的に行うため、ムダな事業は排除できます。
また、同ニューディールにより、計画的な修繕を施す「予防保全型」の管理で社会資本の長寿命化を進めることは、損傷が激しくなってから修繕する「事後保全型」の管理と比べても大幅なコスト縮減が可能です。これは東京都が橋の長寿命化対策を進めることで、コストを1.1兆円縮減(30年間)できると試算した例からも明らかです。
公明党は防災・減災ニューディール政策を具体化させる「防災・減災体制再構築推進基本法案」や、自民党と共同で「南海トラフ巨大地震対策特別措置法案」を国会に提出し、早期成立をめざしています。
なお、財源は建設国債やニューディール債、民間資金の活用などで賄い、社会保障と税の一体改革の消費増税分を充てることはありません。東日本大震災の復興予算の“流用”問題とも無関係です。
いじめ問題
Q 今年4月から半年間の「いじめ」認知件数は7万5000件を超し、いじめを受けた子どもの自殺も相次いでいる。深刻化する事態をどう打開するのか。A 学校だけでのいじめ解決は困難。地域住民が学校教育を支援する「学校支援地域本部」の設置など“地域の力”を総動員して対応するべき。
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党いじめ問題等検討プロジェクトチーム座長
池坊 保子 衆院議員
文部科学省の緊急調査(集計中)では、確かに今年4月から半年間の小中高校での「いじめ」認知件数は7万5000件を超し、昨年度1年間の約7万件を上回りました。
これは滋賀県大津市の中学生いじめ自殺問題などを機に、見逃されていたいじめが把握された結果です。いじめは「どの学校においても起こり得る」との前提で対策を考えなければなりません。
特に、事態が深刻化した事例を見ると、学校だけで解決しようとして失敗しており、第三者的立場からの支えが不可欠です。そこで公明党は、地域全体で学校教育を支援する「学校支援地域本部」の設置を推進するなど、警察も含めて“地域の力”を総動員する「いじめ防止」を訴えています。
また、学校や教育委員会は、隠蔽体質を早く改めるべきです。例えば、学校支援地域本部の意見を教育委員会に反映できるようにするなど、抜本的な見直しを求めます。
一方、子どもには、いじめが「悪」であり、いじめた側が、その責任を負わなければならないことを徹底的に教えることが必要です。
いじめられた子どもたちのケアも大切になります。スクールカウンセラーの配置や不登校の子どもを支援する「教育支援センター」の設置も積極的に推進していきます。
若者の非正規雇用
Q 非正規雇用で働く若者が増える中、正社員への転換を希望している人は170万人に上るという。未婚率の上昇や貧困の拡大につながりかねない若者の非正規雇用問題にどう取り組むか。A 正規と非正規の格差解消に向けた「社会保険の適用拡大」などを推進。職業訓練の充実をはじめとする就職支援体制の強化にも全力を挙げる。
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党青年委員長
谷合 正明 参院議員
内閣府によれば、非正規雇用で働く若者414万人のうち、正社員への転換を希望している人は約170万人に上ると推計されています。
しかし、一度、非正規になると正社員になるのは難しいのが実情です。しかも正規雇用と比べ非正規は、生涯賃金や待遇などに大きな格差があり、不安定な生活を強いられる人が多くいます。
公明党は、こうした格差解消に向け、社会保険の適用拡大などに取り組んできました。社会保障と税の一体改革では、2016年10月からパートなど短時間労働者が厚生年金に加入できるように見直しました。拡大対象者は約25万人に達すると見られており、今後も、さらなる適用拡大を推し進めていきます。
また、非正規の若者が正社員化をめざす上で、重要になるのが職業訓練です。公明党は、地域の中小企業の現場で求められている職業訓練メニューを提供できるようにしたり、企業が若年者を試行的に雇い入れるトライアル雇用奨励金の恒久化などを政府に迫っていきます。
雇用問題の根本的な解決には景気回復が欠かせません。環境、医療、介護、農業、観光といった新成長産業分野を中心に経済成長を実現し、500万人の若者雇用の創出をめざし全力投球していきます。