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トランプに思う科学の重要性

いつもロイターのネットニュースを愛読している。日本の日本メディアによるニュースとは違う角度から、情報を伝えてくれる。今日見ていると、「トランプ氏が頼った簡易検査の罠」というのがあった。トランプ氏が陥った科学軽視の罠である。

歴史に登場する天動説を信じる教徒というか狂徒のように、二酸化炭素の温暖化効果を無視したことを象徴として、トランプ氏は科学的な見解を否定してきた(そう振る舞った)。でも、ニュースを読むかぎり、生半可に科学を信じる適当なところもあったようだ。

ロイターによると、米医薬品大手アボット・ラボラトリーズが開発したコロナの簡易検査を盲信したようで、「コロナを寄せ付けないため・・ホワイトハウスでの(この簡易検査の)広範な使用も容認し・・マスク着用や社会的距離といった、政権として打ち出したはずの推奨を頻繁に無視することについては・・この装置で検査されているからだ」と説明したらしい。

本当の意味での科学的な認識が多少でもあり、その上でこの検査の的中率が7割少しだと知らされていれば、たとえ検査の結果が陰性であったとしても、感染している可能性が無視できないほど、つまり3割程度残っていると判断できる。この3割という率は「きわめて高い」ということになろう。とくにアメリカ大統領のように、感染が自分自身の問題だけではないとすれば、なおさらである。

トランプ氏としての正しい行動とは何か。感染している可能性が3割程度あるのなら、アメリカという超大国の大統領としては自粛しか選択できない。それにもかかわらず、奔放に振る舞ったとするのなら、顰蹙ものだろう。

科学を信じずに宗教や迷信や呪術を信じるのなら、徹底してそうすべきである。科学を信じるのであれば、それもまた徹底すべきである。適当に、良いとこ取りをするのだけは止めてほしいし、迷惑である。

今回の大統領のコロナ感染については、科学を7割信じ、3割無視した。結果として、3割の罰が当たった。それで世界が大騒ぎしていると言うべきか。

逆に、日本のように「コロナの簡易検査は7割しか的中しない、だから利用しない」というのも科学的ではない。7割の的中とは、満足のいく率である。それを無視し、「100%にかぎりなく近くないと使えない」というのも、科学の性質を理解していない。卑近な例を挙げると、それなら天気予報なんて「無駄」「有害」でしかない。気象庁は不要だと叫ぶべきである。

何事も謙虚が重要である。知らないことは知らない、知り得たことは知り得たと受け入れ、それに基づき適切に行動するのが科学的なスタンスである。

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