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市場も手詰まり感、ドル円の上昇も一旦小休止か!?

みなさん、こんばんは!

為替千里眼、今週も1週間お疲れ様でした。

週末のマーケットは引続きレンジ内での取引となり、ドル円は79円台を確たるものにしましたが、前日にブレイクできなかった79円Mid越えは引続きお預け、ユーロドルはEU首脳会議におけるギリシャ・スペイン支援に対する進展が見られなかったことをなどを背景に反落、1.30台こそ維持しましたが株式市場の大幅下落もあって、ストレート全般的に軟調に終始いたしました。その株式市場は、米企業決算の冴えない結果などを背景に大幅下落、ダウは-200ドル超となり週明けの東京株の動向が懸念されるところではありますが、それでもドル円が底堅さを維持しているということは、全面的にリスク回避の動きに転じている訳でもなさそうです。米10年債利回りは-5bpの1.768%、週明けもドル円の底堅い展開に期待したいところです。

さて、週末の中古住宅販売は市場予想通りの475万件となり、前月の大幅改善からの反動減は限定的に留まり、引続き住宅市場の回復ペースは底堅さを維持しているような状況です。今週の米マクロを振り返りますと、週初のエンパイヤは引続き鈍化傾向にありましたが、木曜日のフィリーは6ヶ月振りにプラス圏を回復、内訳としては出荷や在庫が大きく改善した反面、新規受注は-1.6pの-0.6、雇用指数も-3.4pの-10.7に悪化しており、次月雇用統計に対する製造セクターの改善は少々見込みにくいところであります。製造セクターの底打ち判断はまだ時期尚早からもしれませんが、ISM方式で引き直した各連銀インデックスは45前後から47程度まで回復しつつありますので、これ以上の悪化こそないものの、急激な回復には至っていないというところかもしれません。

CFTC IMM Positions(October 16, 2012)
JPY:Long42,767  Short32,681
EUR:Long42,041  Short95,536
GBP:Long54,010  Short34,411
CAD:Long106,369  Short12,619
CHF:Long10,289  Short11,481
AUD:Long77,802  Short39,358
NZD:Long20,646  Short 4,362

※先週データはこちら

IMMポジションです。そろそろ再び円が売り越しになるような気配はありますが、まだロングがそれなりに積み上がっていますので、解消余地は十分、材料次第では80円台回復も現実味が帯びてきているところです。ユーロショートも相当に解消されつつありますが、これまでECBによるOMT期待からスペインに対する懸念が後退、それに伴いユーロも順当に上昇してきたところではありますが、週末のEU首脳会議でもスペイン救済に絡む進展はなく、スペインのラホイ首相も支援要請については依然として決定していないと述べるなど、正式支援要請については再び不透明感が台頭していることで、さらなるユーロショート解消は一旦ペンディングとなりそうな雰囲気です。その他、前週比では各通貨ほとんど変化が見られませんが、ストレートのロングが増加していないところを見ると、積極的なリスクオンという地合いではないという点が窺えるところです。

画像を見るUS10Y Treasury Notes
リンク先を見る

米10年債利回りです。スペインやギリシャ懸念の後退を受け、また米マクロの好転なども支援材料となり、安全資産への需要は日増しに後退傾向にありますが、週末はさすがに解消的な部分も含め債券市場は反発、また次週はFOMCや米GDPなど重要イベントを控えていることもありますので、一旦は小休止といったところかと思います。テクニカル的な短期サポートが1.70%付近となりますので、スペイン情勢の悪化などがなければ引続き基調的には1.80%、9月の1.87%付近を試すものと思われますが、スペインの支援要請の更なる遅延、来週公表される米マクロの軒並み悪化などがあれば短期サポートを割り込む恐れもあり、その際にはドル円も再び79円割れのリスクが高まるというところかと思われます。

週末のEU首脳会議では、事前予想通り銀行監督の一元化に向けての協議こそ進展がみられたものの、スペインやギリシャにおける支援に対する進展はほとんどなく、話し合いも持たれませんでした。相変わらずドイツとフランスの食い違いが随所に見られているようですが、このECBによる単一銀行監督プログラムはSSMと呼ばれているようで、年末までに法整備が完了し来年初めから徐々に進められている予定となっているようで、ESMによる欧州圏内銀行への直接的な資本注入の開始時期を巡っては、やはりドイツとフランスがコンセンサスに至っていないようで、ギリシャへのエクスポージャーが多かったキプロスは、早期ESMによる銀行支援を切望しているようですが、まだまだこの問題も解決には時間が掛かりそうな雰囲気です。

来週は、周知のとおり米・加・NZ、ついでに言えばリクスバンクの金融政策決定会合、そして米英GDPや中欧PMI速報、豪CPIのほか米大統領選最終討論会など市場インパクトの強い材料が目白押しとなります。最注目のFOMCにつきましては、特に目新しい材料が提供される可能性は低く、市場へのインパクトはそれほど大きくないと思われますが、事前に解消的な動きは出やすいと思われますので、これまで堅調さを維持してきたドル円の動きなどには注意したいとことです。引続き、スペインによる支援要請の有無は市場のテーマとされるところですが、明日の地方選挙の結果、そして昨晩は新たに地方自治州が政府に支援要請を行っており、支援拡大懸念が高まりつつありますので、やはりスペイン政府の支援要請は時間の問題なのかもしれません。

各通貨とも大幅にレンジを変えるような展開にはなりにくいかもしれませんが、テクニカル上やや暗雲が立ち込めているストレートの更なる下落には注意したいところ、ドル円も堅調展開ではありますが、やや上昇が急激すぎ、モメンタムもOBゾーンを振り切っておりますので、そろそろガス抜き的な下落があっても良いような雰囲気です。

では、来週もよろしくお願いします。

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