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靖国参拝を世界各国が批判?(実際は中国だけか)

 小泉総理が靖国神社を参拝した時も正直日本では、何故中国はあんなに騒ぐのだろうという感想の人が多かったと思いますが、次期首相の呼び声も高い安倍自民党新総裁が靖国神社を参拝した事件も中国ではかなりの感心をもって受け止められております。

 というわけで『中国新聞網』に掲載されていた「华媒:日本政客“拜鬼”凸显“政治侏儒”阴暗面」について少し。


1 記事の紹介

 最初にいつものとおり、記事を翻訳したものを簡単に紹介させていただきます。

 日本自民党の安倍総裁が「鬼を礼拝した」のに続き、日本の党を超えた議員連盟の67名の国会議員がA級戦犯を祭る靖国神社を参拝した。海外の中国語メディアは一斉に日本の軍国主義的行為を批判した。

 これは、日本の政治文化が歪曲しており、政治の矮小化、暗黒面を示しており、国際的にも孤立しつつある。

 香港『大公報』は、この数日、玄葉外相は法、英、独の三国訪問、釣魚島の問題での日本の立場表明で忙しいが、ヨーロッパの「後ろ盾」は得られないだろうとしている。ヨーロッパは第二次世界戦を人類の災難と見ており、歴史の流れに逆らって行動している日本を支援することはなく孤立する、としている。

 アメリカ『僑報』は小泉純一郎の意地っ張りな行動から、麻生太郎の災いを招いた大言、今日の野田の第二次世界戦争的用語、日本の政治界はこうした言動で面倒を増やし、災いを招く政治屋が次々と現れているが、これは政治(文化)の歪曲を意味する、としている。

 シンガポール『聨合早報』は釣魚島で、日本は火遊びをしたが、その結果、日本の経済界の最大の心配事は、日貨排斥により、中国市場を失うことで、「悲鳴」を挙げている。また、日本の判断ミスは中国の反応を読み違ったことで、「国有化」により、中国政府がここまで強硬な態度にでるとは思っておらず狼狽している、としている。

 香港『文匯報』は、中日、韓日が現在領土問題で緊迫している時、政治家の靖国神社を参拝は中日、韓日関係に影響を与え、もし安倍が首相の就任後参拝するならば、中国との関係修復は難しく、経済に与える影響は計り知れないとしている。

 香港『大公報』はここ一週間で、3つのことが発生した。玄葉外相の訪欧における主権主張の礼遇、自民党安倍新総裁の「鬼礼拝」、米軍の沖縄暴行事件だ。これらのことは、日本の政治的困難、アメリカの植民地から抜け出せないこと、国際影響力の低下を表しているとしている。

 台湾『連合晩報』は、韓国は安倍の参拝に怒り、日本は「勇気を持って」戦時中の戦略行為を直視すすべきとしている。

 『日本新華僑報』は、日本の政界は不安定で、民主党の政権は崩壊寸前だ。今回の安倍晋三の靖国神社参拝は、きっと未来の中日関係に新しいマイナスの影響を及ぼすとしている。

 マレーシア『中国報』は、将来安倍が再び首相になるかどうかに関わらず、安倍の参拝は、緊迫した中日関係に「火に油を注ぐ」行為とし、中国は日本の右翼勢力の拡大を心配しており、軍国主義の復活は、世界平和を脅かすとしている。

 シンガポール『聨合早報』は、日本の2名の大臣は「外交の風雨」をおして、第二次世界大戦のA級戦犯を祭る靖国神社を参拝し、日本と中韓に領土紛糾の緊迫した関係を更に緊迫させたとしてる。

 また記事では、靖国神社は歴史的論争があり、「軍国主義の温床」と形容されていること、神社には第二次世界大戦時の戦犯を英霊として祭祀しているだけでなく、神社内には、展示館があり、アジアを侵略した各種の戦果が展示されているとしてる。



2 個人的感想

 ま、斯様に日本が世界(アジア)各国で、批判を浴びており、孤立化しているということが言いたいのでしょうが、結局は各国の中国紙に掲載された内容なので、中国(人)が批判しているということしか意味しておりません。

 基本的に中国が問題としているのは、A級戦犯がまつられたところに、首相や外相等の重要閣僚が参拝することで(閣僚の靖国参拝と中国・韓国の対応)、以前、羽田雄一郎国土交通大臣と、松原仁国家公安委員長等が訪問したときもある程度抑えた反応でした。

 今回も羽田雄一郎国土交通大臣と下地幹郎郵政民営化担当大臣が参拝したわけですが、中国での関心はやはり、次期首相と目される安倍自民党総裁が首相就任後、靖国神社を参拝するかどうかでしょう。

 中国側としては小泉首相時代に靖国参拝を原因に、日中外交を殆どストップさせたことがあるわけですから、今回尖閣諸島問題で関係が悪化している時に、首相の参拝などが行われれば、更なる関係悪化は不可避です。

 間違いなく再び反日デモは起こるでしょうし、経済関係がより一層冷え込むことは間違いないかと考えます。

 確かに中国では政府(共産党)の黙認が無ければデモを起こすことはできませんが、中国共産党も一枚岩ではなく、派閥争いなどにこうした反日デモが利用される可能性があるからです(今回の「反日デモ」のまとめのようなもの)。

 そしてデモは今回の様に容易に暴徒化しますし、下手をすると中国政府批判にもつながりかねず、中国政府にとってもかなり難しい問題となります。

 中国では日本に対する経済制裁等大変勇ましい議論が盛んですが(中国が日本に行える経済制裁?)正直経済中国の高度経済成長にも陰りが見えてきており、いつまで強気の態度が維持できるか疑問で、確かに日本への影響も大きいわけですが、中国的にもかなりの影響を受けるのは間違いありません。

 下手をすればこれが「バブル」(中国政府は中国はバブルと認めていない)の崩壊もなりかねず、口ではいろいろ勇ましいことを言っても内心はあまり望んでいないのが正直なところかと考えます。

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