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ヒステリックブルー・ナオキは事件後、偽名を名乗り山梨に“逃亡”していた《埼玉で強制わいせつ逮捕》 - 「文春オンライン」特集班

 埼玉県朝霞市の路上で帰宅途中の女性を後ろから口を塞いで押し倒し、軽傷を負わせた事件で、9月23日、二階堂直樹容疑者(41)が強制わいせつ致傷の容疑で埼玉県警に逮捕された。

【画像】紅白歌合戦には真っ赤な髪で登場

 改名していたために当初はわからなかったが、この二階堂直樹は、解散した人気バンド「Hysteric Blue(ヒステリックブルー、通称・ヒスブル)」のリーダー兼ギタリスト「ナオキ」だった。


1999年の歌合戦にも出場した二階堂直樹 Ⓒ時事通信社

 事件が起きたのは7月6日午前2時頃、女性に抵抗されて逃走した二階堂容疑者は、同月11日に弁護士を伴って埼玉県警・朝霞警察署に出頭していた。逮捕に至ったのは、この2カ月以上後だった。

一瞬でスターになり、一瞬で……

 ヒステリックブルーはTama、ナオキ、たくやの3人組バンドで、デビュー2年目の1999年1月にリリースした2ndシングル「春~spring~」で大ブレイク。その年の紅白歌合戦にも出場するなど、すさまじいスピードでスターダムを駆け上がった。

「ヒスブルは人気が出るのも早かったですが、問題が起きるのもすぐでした。メンバーもまだ20歳そこそこで、境遇の変化に適応しきれなかったのかもしれません。2001年にはナオキの自殺未遂報道があり、2003年には活動休止。そしてナオキの“事件”を受けて解散を余儀なくされました」(芸能関係者)

 “事件”とはもちろん、2004年に二階堂が起こした女子高生らを含む9名に対する強姦・強制わいせつなどの事件のことである。

 二階堂は懲役12年の実刑判決を受け、仮釈放も認められず2016年に出所するまで服役していた。

 その犯行ぶりは極悪の一言に尽きる。逮捕の直接の原因となった路上で女性を押し倒した事件を筆頭に、マンションに侵入しての強制わいせつ、路上で背後から口を塞いで胸や局部をまさぐったり陰部をくわえさせるなど、バンド解散から数カ月の間に起こした事件の数は10を超える。ターゲットは10代から20代の若い女性が多く、同一の女子高生が4度襲われたケースまで含まれていた。

「当時のナオキは2003年に結婚したばかりの新婚で、新居に引っ越したばかり。しかも妻はまさに出産間近という時期でした。裁判では妻が、妊娠中で性交渉ができなかったことを理由に減刑を求めましたが、とてもそういう次元の犯罪ではないですよね……」(同前)

逃亡先の甲府ではさらに別の名前を

 二階堂は当時、妻の姓である「A」という苗字を名乗っていた。2004年の連続女性暴行事件の直後に離婚しているが、元の苗字に戻すのではなく、「二階堂」に改名している。前科持ちである経歴を隠そうとしたようだ。

 実は今回、7月に事件を起こした後に、二階堂は甲府へ引っ越していた。しかしそこでは二階堂ではなく、偽名を名乗っていた。交流があった近隣住民はこう語る。

「8月頭に、20代前半くらいの女性と一緒に引っ越してきました。『蒼井』と名乗っていました。“蒼井さん”は人当たりがよくて、屋根を直す建築の仕事をしていたみたいなのですが、『こんど家の屋根直してあげようか』と声をかけてくれたりもしました。『台風被害にあった家を直すために全国を転々としている』と忙しそうでしたよ。

 同居の女性は都内で美容師をしていたようですが、辞めてこちらへ引っ越してきたみたいです。女性も近所の子供の髪を切ってあげたりしていました。友達を呼んで庭でバーベキューをしたりもしていましたが、トラブルは全然なかったですね」

「早く山梨ナンバーに変えたい」

 しかし7月に事件を起こしていたと聞くと、思い出したように話をつづけた。

「"蒼井さん"の家は車が2台あって、1台はベンツの白のステーションワゴン、もう1台はミニ。男性の方が乗っていたベンツは千葉ナンバーで、『他県ナンバーだと警察に止められるから早く山梨ナンバーに変えたい』と言って実際に変えていました。『もうすぐ籍を入れようと思ってるんですよ』とも話していましたが、その後逮捕されるのがわかっていたとしたら、一体どんなつもりだったんでしょう……。最後に会ったのは(9月)21日で、『仕事で千葉に行ってくる』と言って出かけていきましたが、逮捕されたと聞いて驚きました」(同前)

 新居は最寄り駅から徒歩10分程度の2階建ての一軒家で、家賃相場は10万円前後だという。

手記では仮釈放されないことに不満を表明していたが

 二階堂容疑者は、2016年の出所直前に獄中から月刊誌「創」の2016年8月号で手記を発表している。手記では自身が受けた更生プログラムやキリスト教との出会い、うつ病とリストカット、そして被害女性への謝罪などを綴っているが、その中に仮釈放を許可されなかったことについて触れた一節がある。

《かすかに漏れ聞こえてきたところによると、結局は「有名人だから」とのことらしい。(私がそれに該当するかは別として。)

 なるほど、「有名人」が出所後再犯で捕まると大きく報道されるのだろう。そして例により「なぜあいつを仮釈放にしたんだ」式のバッシングは役所にも向けられる。審査担当者の人事評価にも響くのかもしれない》

 しかし結果的には、二階堂容疑者の仮釈放を許可しなかった審査担当者は正しかったと言わざるをえない事態となった。

 二階堂容疑者には職業があり、結婚を考える相手がいて、ベンツに乗る程度には経済的な余裕もあった。それでも犯罪を犯してしまうとすれば、一体どんな更生の可能性が残されているのだろうか。

(「文春オンライン」特集班/Webオリジナル(特集班))

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