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バブル世代には理解できない、バブルを知らない若者のライフスタイル

先日、美容院で髪を切ってもらっている時に、いつも担当してくれている店長さんとの話題がバブル世代のことになりました。バブル世代とは、学生時代から社会人になりたての頃、丁度昭和バブルの真っ最中だった40代後半から50代前半の世代です。

私が大学を卒業したのは1986年ですが、日経平均が3万9000円台の最高値を付けたのが、社会人4年目の1989年末です。それからバブル崩壊といわれる1990年代に入っていくのですが、ピークからしばらくはバブルの余韻も残っていました。

一万円を握りしめて、終電後のタクシーを奪い合うように乗ったり、クリスマスイブにシティホテル(←高級ホテルのことです)を予約して、高級レストランでガールフレンドにご馳走したり・・・。今からは想像もできないことが、当たり前のように行われていました。

バブル世代はその頃の浪費癖が変わらないまま年齢を重ね、今でも消費を積極的に行う傾向があるとされています。一方で、今の、20代、30代の人たちは、堅実で地味。車も乗らないし、お酒も飲まない、家でご飯を食べて、海外旅行も行かないという生活パターンが多いと聞きます。

バブル世代から見ると、今の若い世代のライフスタイルは、物足りないというか、つまらないもののように思えてしまいます。車も乗らない、お酒も飲まない、高いレストランにも行かない、洋服もあまり買わない・・・。しかし、彼らから見れば、バブル世代の消費行動の方が、おかしなものに見えているのかもしれません。

例えば、東京に住んでいるのなら、車は無くても生活できます。私も車に乗るのは週末だけで、月に数回です。そのために、車庫を確保して、税金や保険のコストを毎日負担する。どうにも割に合わない消費です。東京の交通網はバブルの頃に比べ格段に改善しています。いざとなったらタクシーを使う方が合理的です。

お酒は飲んでも良いと思いますが(笑)、飲みたければ、安くておいしい日本酒やワインが簡単に手に入ります。敢えて、高いバーや高級イタリアンに行かなくても、自宅で満足できる食生活を実現できるのです。

洋服だって、流行のスタイルを毎年追いかけるより、ベーシックで良質なものを丁寧に着る方が満足度が高いかもしれません。

若者の堅実ライフスタイルというのは、別に無理してやっているのではなく、それが本気で気に入っているからやっている。そんな風に見えてきました。

高級車で渋滞したり、パーキングを探すくらいなら、自転車や電車で出かけた方が気分が良い。高級レストランで緊張しながら食事するより、家でリラックスしながら好きなものを好きな順番で食べる方がよい。流行の服よりも、自分のセンスに合った服を着る方が気に入っている・・・。

バブル世代が間違っているとか、若い世代がおかしい、ということではなく、ライフスタイルとはその人の人生に対するスタンスが投影されています。自分が求めるものに近づけば近づくほど、その人の満足度は高まっていく。そこには、その人の過去の経験が反映しています。

もしかしたら、バブルを知らない若い世代はバブル世代が感じることのできないプライスレスな幸福を手に入れているのかもしれない。そう思うと、バブル世代の価値観に染まった人間として、ちょっとうらやましい気持ちになりました。

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