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【Amazon Fresh】、これが5年後を見たアマゾンの新スーパー!2025年のe食品は21.5%?

■調査機関のマーケイタス(Mercatus)は17日、ネットスーパーに関する最新レポート「eグローサリー・ニューリアリティ:ネットスーパーにおけるパンデミック・インパクト(eGrocery's New Reality: The Pandemic’s Lasting Impact on U.S. Grocery Shopping Behavior)」を発表した。

同レポートでは2025年までにオンライン・グローサリー(ネットスーパー)は食品売上全体の21.5%に達し2,500億ドル(約26.2兆円)にも上ると予想している。

パンデミックの影響によりネットスーパーの売上高が、パンデミックを想定していなかった当初の予想より60%も増加するのだ。

6万人近くを対象にした調査の結論としてパンデミック後は、実店舗とネットスーパーをシームレス且つストレスフリーで展開する食品スーパーが成功すると結んでいる。

まさに成功するスーパーを具現化したのが、アマゾンが17日にオープンした食品スーパー「アマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)」だ。

ロサンゼルス郊外ウッドランドヒルズ地区にあるアマゾン・フレッシュはは今年4月から営業を開始していたものの、ネットスーパー専用のダークストアとして宅配サービスのみで稼働していた。

ダークストアとは店の中で買い物ができるインストア・ショッピングはなく、倉庫に専用の駐車スペースがついた食料品の受け渡し専用拠点。

アマゾン・フレッシュは先月27日から招待状をもつ一般顧客に開放し、先週からやっと一般にも買い物ができるようになったのだ。

アマゾン・フレッシュの品揃えは一般的な食品スーパーに、アマゾン傘下のホールフーズ・マーケットのプライベートブランド「365」やアマゾンのプライベートブランドも扱っている。また生鮮品では精肉・シーフード・コーナーで対面販売を取り入れている。

アマゾンの最先端スーパーのレイアウトは一般的なスーパーマーケットと大差はない。

売り場からは認識できないもののアマゾンフレッシュにはネットスーパーとしての大きな特徴がある。

アマゾンフレッシュのバックヤードには小型ロボット物流のマイクロ・フルフィルメントセンター(Micro-Fulfillment Center:MFC)が導入されているのだ。

カーブサイド・ピックアップや宅配サービスに対応するMFCはスーパーマーケット店内もしくは店に併設する形で設置され、一般的な広さは1万平方フィート(約300坪)前後となる。

MFCは1.5万〜1.8万アイテムを扱い、60アイテムの注文ではピッキングから袋詰めまで5分程度だ。

アマゾンフレッシュのMFCは7,200平方フィート(200坪)。周辺温度と同じMFCとなり、店舗面積となる33,574平方フィート(約940坪)の20%程度の広さとなる。

これまでメディアが報じたところによるとMFC開発のデマティク(Dematic)と提携したロボット物流となっている。

一方で青果や精肉などの生鮮品や乳製品、デリなどのプリペアドフードはスタッフにより売り場でのマニュアル・ピッキングになっている。

比較的に一般的ではない商品もマニュアル・ピッキングとなり、限定的なMFC展開となっているのだ。

 アマゾン・フレッシュで買い物をすると、ネットスーパーとして凄まじい存在感を放っていることに気づくことになる。

MFCで扱っていない青果・精肉・乳製品、デリの売り場にネットスーパー用の注文品をピッキングするピッカーが圧倒的に多い。

しかも建物正面の右側にある8台分のカーブサイド・ピックアップ専用スペースには車が常に停まっており、多くの注文品が運び出されているのを目にすることになる。

アマゾンのネットスーパーの注文品を宅配するアマゾン・フレックスのドライバーが山のような紙袋をトランクに積めているのを目撃できるのだ。

アマゾン・フレッシュは5ヶ月間もダークストアとして稼働していたこともあり、5年後の食品スーパーを予見させるものになっている。

 アマゾン・フレッシュは今後、来店客数を伸ばし売り場からも売上を得られるようになり、シームレス且つストレスフリーなスーパーとして定着することになるのだ。

トップ画像:アマゾン・フレッシュにあるカーブサイド・ピックアップでアマゾンのネットスーパーの注文品を宅配するアマゾン・フレックスのドライバーが山のような紙袋をトランクに積めている。手前の車はよく見ると助手席も注文品となる紙袋の山だ。

アマゾン・フレッシュの青果コーナーでネットスーパー用に注文品をピッキングするピッカー。アマゾン・フレッシュは5ヶ月間もダークストアとして稼働していたこともあり、スーパーというよりピッカーが働く生鮮倉庫といった感じだ。

青果コーナーをワイドアングルで撮影してみた。手前に映る人たちはアマゾン・フレッシュのスタッフだ。いかに多くのピッカーが注文品をピッキングしていることがわかるだろう。スタッフはとても愛想がよく親切なのだが正直、買い物には邪魔だった。

店内を撮影するとアマゾン・フレッシュのピッカーが必ず写り込んでしまう。アマゾン・フレッシュのバックヤードには小型ロボット物流のマイクロ・フルフィルメントセンター(Micro-Fulfillment Center:MFC)が導入されているのだが、対応アイテム数が足りずどうしても店内でのピッキングが増えるのだろう。

アマゾン・フレッシュではカーブサイド・ピックアップの利用者より宅配サービスを利用する人が圧倒的に多い。アマゾン・フレックスのドライバーが注文品を宅配している姿をよく見かける。

宅配サービス用に注文品の紙袋を運び出すフレックス・ドライバーとボピス用に注文品を店内に運び込むアマゾントラック・ドライバー。一般客用の正面入り口より間口が広くとられている。

調査機関のマーケイタス(Mercatus)が発表したレポートでは2025年までにオンライン・グローサリー(ネットスーパー)は食品売上全体の21.5%に達し2,500億ドル(約26.2兆円)にも上ると予想している。パンデミックの影響によりネットスーパーの売上高が、パンデミックを想定していなかった当初の予想(13.5%)より60%も増加するのだ。2020年はパンデミックで10%以上の予想だ。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。アマゾン・フレッシュがオープンした17日午前7時〜8時にかけて買い物客より目だっていたのがネットスーパー用に商品をピッキングするスタッフ(ピッカー)。そして競合スーパーの地区マネージャーもしくは店長と思われる敵情視察する人たちです。

コストコは1〜2分程度の場所にあり、クローガー傘下で南カリフォルニアを地盤にするラルフスは車で5分程度、ウォルマートも6分程度、トレーダージョーズも6分、そして高級スーパーのゲルソンズ・カラバサス店は10分弱のところにあります。ネット通販最大手のアマゾンがスーパーを近くに出店すれば、競合店なら必ず様子をうかがいます。

多分、彼らの多くは商品や価格、店の様子をみて「大したことない」とおもったはず。なぜならば彼らは売り場しか見ていないからです。アマゾンにとって売り場は一つのチャネルでしかありません。カスタマー・セントリックなアマゾンにとって重要なのはシームレス且つストレスフリーな買い物の仕方を顧客に提供することです。

 日本の流通業者がアマゾン・フレッシュを視察しても「売り場はたいしたことないな」との感想をもつはずです。そういった枠にハマった思考だからこそ、アマゾンは破壊的な存在になるのです。

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