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新聞に軽減税率を適用する必要はない ~ 新聞協会「決議」の夜郎自大

日本新聞協会の新聞大会が開かれ、そこで決議が採択されたそうだ(傍線はブログ主)。

 東日本大震災と福島第1原発事故からの復旧・復興はまだ道半ばであり、今なお多くの人々は、不安な日々を過ごしている。こうした状況の中、政治は依然として混迷から抜け出せずにいる。

 新聞はいかなる時も正確な情報と多様な意見を国民に提供することで、民主主義社会の健全な発展と国民生活の向上に寄与してきた。今年8月、消費税率を引き上げるための社会保障・税一体改革関連法が成立した。新聞を含む知識への課税強化は民主主義の維持・発展を損なうものであり、新聞には軽減税率を適用するよう強く求める。欧州諸国が新聞購読料に対しゼロ税率や軽減税率を採用していることに学ぶべきである。

 真実を追究し、国民の知る権利に応える――これこそがわれわれの最大の使命である。今後も公共的・文化的使命を自覚し、多事多難な時代を乗り越えるために全力を尽くすことを誓う。


あれだけ一方的に消費税増税をあおってきながら、いざ法案が可決すると、自分たちには「軽減税率を適用せよ」という。一読、吐き気を催す文章である。

「新聞はいかなる時も正確な情報と多様な意見を国民に提供することで、民主主義社会の健全な発展と国民生活の向上に寄与してきた。」

この組織の人々は、自分たちが戦時中にどんなことをやってきたかは、どうやらきれいサッパリ忘れてなかったことにしているらしい。

「真実を追究し、国民の知る権利に応える――これこそがわれわれの最大の使命である。」とは笑わかせてくれる。なんという夜郎自大ぶりか。
記者クラブに下げ渡された発表情報の裏取りをして、国民の知る権利に応えようとしている記者がいったいどれだけいるのか? ほとんどいないのが現状だろう。
それどころか、特捜部の検事がそっと教えてくれる情報を書きなぐることで、権力の御用をせっせとつとめるメディア。

私は現在の日本ほど不健全な民主主義はなく(というよりそもそも民主主義ではない)、国民生活がひどいことになっている国も珍しいと思うが(なにしろ福島県やその周辺では、もはや多くの国民が国家から棄てられているのである)、彼らの認識では「民主主義社会」が「健全」に発展し、「国民生活」が「向上」しているらしい。

「東日本大震災と福島第1原発事故からの復旧・復興はまだ道半ば」だというが、福島第一原発の事故は復旧どころか収束すらしておらず、そのメドもたっていない。それをまったくといっていいほど報道しないのが「新聞」だ。

こんなメディアに軽減税率を適用する必要はまったくない。
私はそう思うのである。

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