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【原発事故と復興大臣】平沢新大臣が就任会見で語らなかった「汚染」「被曝」 強調したのは「風評払拭」と「二本松市長」で、福島からは落胆の声

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 会見で平沢大臣は、自身が小学生から高校生まで福島県二本松市で過ごした事を挙げ、「福島には良く行っておりまして、いろいろと震災の被災の状況等々についてお話もずっと伺ってきましたし、そして何とかしなきゃならないという想いも強くしていたところでございます」とアピールしたが、汚染の現場を歩き、住民の切なる想いに耳を傾けて来たわけでは無い。次の発言がそれを如実に表している。

 「つい2、3日前も二本松の三保(恵一)市長さんと話しましたけど、二本松の市長さんも、まだまだ震災の災禍というか被害に二本松はさいなまされていると。これを何とかして欲しいと。で、私が復興大臣になった事を最も喜んでくれた1人が二本松の市長さんでございまして。いずれにしましても、そうした方々の期待に応えられるようにしっかり取り組んでいきたいと思います」

 平沢大臣が所属する政策グループ「志帥会」は昨年9月、福島県郡山市のホテルで500人規模の研修会を開いている。それにあわせて浜通りにも足を伸ばしているが「『イノベーションコースト』と言うんですか?研究施設のあるところ、スポーツ施設のあるところ。特にロボットなんかのね、研究やってるとこ。それから、何て言うんですかね、ドローンですか?ドローンの研究をやってる施設だとかスポーツ施設。そういったところを見て来た」。ちなみに「スポーツ施設」とは「Jヴィレッジ」の事だが、果たしてどれだけ頭に入っているのか疑問だ。研修会の講師の1人は、福島県相馬市の立谷秀清市長。首長とばかり会っていて何が理解出来るのだろうか。南相馬市在住の女性も同様の想いだ。

 「『被災者に寄り添った現場主義』と会見で言っていましたが、これをどの様に政策に反映させてくださるのかは、未知数ですね。

社会の〝底辺〟で生活している者の事も考えてくれているのでしょうか?首長と話をしても何も変えられない様に思います」

 福島県中通りから県外に〝自主避難〟(区域外避難)した女性は、平沢大臣の発言について「あまりに想定通りだったので驚きもしなかった」とだけ話した。

 原発事故以降、被害者たちはずっと冷遇され続けて来た。今さら国に期待などしていないが、きちんと事故の責任を果たさなければならない。平沢大臣は〝復興五輪〟にも言及しているが、原発事故10年を「節目」などとして無かった事にしてはならない。平沢大臣が取り組むべきは風評払拭や街づくりだけでは無い。

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