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コロナ対策優先、解散は「悩ましい」 菅義偉自民党新総裁会見全文

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自民党総裁選のようす AP

毎日新聞:衆議院の解散についてお伺いします。具体的にどのような条件が整えば解散に踏みきるお考えでしょうか。菅総裁はこれまで、解散に関してコロナ対策が最優先だと発言されてきましたが、何を持ってコロナ感染の収束と判断されるのでしょうか、また収束にあたると判断された場合には、即座に解散をするつもりでしょうか。さらにデジタル庁の創設であるとか、厚労省の組織再編など省庁改革を打ち出されていましたが、族議員であるとか、省庁の抵抗も多く予想されます。小泉純一郎元首相がかつて郵政民営化を争点にし、国民の世論を背景に省庁改革を進めましたが、菅さんも衆院選で省庁改革を争点にするお考えはありますでしょうか。

衆議院の解散がどんな条件かということですけども、私は官房長官の時から、常にコロナ問題を収束させて欲しいというのが国民の皆さんの大きな声であると、また経済を再生させて欲しい、これも皆さんの大きな声であると申してまいりました。今はまさにコロナの感染者が毎日出ている状況でありますから、ここを徹底して収束に持っていく。

そして経済もGo Toキャンペーンを主導してまいりました。地方の経済を考えた時に、このGo Toキャンペーンはやるべきだという判断でした。色々皆さんからご批判はいただきましたけれども、結果的には780万人の方が利用して、コロナ陽性の方は確か7人くらいだったと思います。これは地方から大変評価をいただいています。やはり、このことによって地方の旅館やホテル、食品の納入業者さんやお土産屋さんだとか、そうした地方経済にはものすごく役に立っていると思っています。そういうなかで条件ということでありますけども、そこはやはり専門家の委員の先生方の考え方を参考にしながら判断をさせていただいていますので、特別な条件というよりも先生方の見方が完全に下火になってきたと、そういうことでなければ難しいのではないかなと思っています。

それとせっかく総裁に就任したわけですから、仕事をしたいなと思っていますので、収束も徹底しておこなっていきたいと思いますし、そうしたなかで、解散の時期というのは、いずれにしろ1年しかないわけですから、なかなか悩ましい問題だと思います。官房長官の時は、総理大臣がやるといえばやる、やらなければやらないという、こういう乱暴な発言をしましたけども。今申し上げましたように、やはりコロナの収束と同時に、経済を立て直す。こうしたことが大事だと思います。それと収束したらすぐやるのかというと、そうしたことでもないと思います。全体を見ながら判断したいと思います。

それとデジタル庁や厚労省再編の省庁改革ということでありますけども、今回のコロナ禍のなかで浮き彫りになったのはやはり日本のデジタル関係というのが機能しなかったというのが、一つの大きな課題であります。

実は私、このマイナンバーカード、去年から対応してきていたんです。これだけのお金をかけて12%ですから、これを普及させようと思ってまずやったのが、厚生労働省に健康保険証として使えるようなことを厚労省と喧々諤々の議論をしました。かなり強い抵抗があったんですけども、これはなんとか協力してもらえるようにいたしました。ですから、もうそんなに時間をかけなくても、健康保険証は使えるようになりました。今は免許証も検討になっていますから、少しずつ省庁の壁を越えながら、最終的にはこのマイナンバーカードがあれば、役所にわざわざいかなくても24時間365日できるような、そうした方向にしたいと思います。

なぜデジタル庁を作ると言ったかと言えば、やはりどうしても、各省庁が持っているんです。それを法律改正しなければできませんから、思い切って省庁としてデジタル庁を作る。それで法改正も早速やっていきたい、準備をしていきたいとこう思っています。そういうなかで、デジタル庁というものを創りあげて、ひとつの象徴になると思います。私自身このコロナ禍のなかにあって第二次補正で光ファイバーに500億円予算を付けています。これは私、総務省が当初300億円の要求だったんですけども、こういう機会だから一挙に日本全国に光ファイバーを敷設しようと思いまして、離島まで含めると500億円でできるということで、要求より200億円多く付けていますから、そういう意味で意気込みも皆さんにご理解いただけると思っております。

選挙で省庁再編というのはどうでしょう。考えてもいないんですけども。ただ抵抗するというんですかね、今は省庁の皆さんも変えていかなければならないとかなりの人たちが思い始めてきたのではないでしょうか。私が官房長官をやっているからということでなくて、省庁そのものも改革に前向きにならないと立ちゆかなくなるという、そうした考え方の方が非常に大きくなってきているのかなと思っております。いずれにしろ目標を決めたらそれに向かって進んでいきたいと思っております。

北海道新聞:北方領土問題について2点伺います。日ロ両国は平和条約締結後の歯舞・色丹2島の引き渡しを明記した日ソ共同宣言を基礎に交渉を進めることに合意し、2島返還に方針変換したと言われています。一方日本の世論には歴史的経緯などを踏まえ、明確に4島返還を主張すべきだという声もあります。菅さんは以前、4島の帰属の問題を解決して平和条約を締結すると説明されていましたが、ロシア側に4島返還をもとめていく考えはありますか。またロシア側は改正憲法に領土の割譲禁止を明記したほか、高齢化した元島民からは領土問題が未解決のまま置き去りにされるとの懸念の声も出ています。菅さんは先日の日本記者クラブの討論会で外交について、安倍首相にも相談しながらおこなっていくとおっしゃられました。今後どのように北方領土返還を実現するのでしょうか。具体的なお考えをお聞かせ下さい。

北方領土については今申し上げましたように、4島の帰属を明確にしたうえで交渉していく。それと安倍総理に相談ということですけど、やはりロシアがプーチン大統領でありますから、総理とプーチン大統領の間は極めて信頼感があります。もっといいますと、森元総理とプーチン大統領ともやはりものすごい信頼感があるんですよね。そういうなかで、安倍外交についても、森元総理大臣から色んな助言をいただいて進めてきているというのも事実でありますので、やはり外交というのは総合力でありますから、ありとあらゆるものを駆使するなかで進めていくだろうと思います。

それとプーチン大統領は柔道が大好きで、日本の山下(泰裕)選手が一緒に来れば交渉がしやすくなるとか、そういうことを平気でいわれるほど柔道に親近感を持っているようです。プーチン大統領が訪日した時も、すべて山下選手に同行いただいたということも事実です。やはり同じ人間ですから、自分と合う人ということがものすごく大事なんだろうと思います。

産経新聞:憲法改正について伺います。菅総裁はこの総裁選を通じて憲法改正に挑戦する考えを示しておられました。ただ安倍政権では野党の反対もあって、なかなか国会の審議は進まない状況です。あらためて、菅総裁は憲法改正にどう取り組んでいくのか、意欲と必要性についてお伺いできればと思います。

自民党は憲法改正を是として立党された政党ということも事実です。そしてもう70年以上経つわけですから、現実とそぐわないことが沢山あります。そういうなかで自民党は4項目を決定し、その4項目を中心に今、国会のなかでそれぞれの政党の立場を明確にして、まず審査会を動かしていくことが大事だと思います。そこで議論して国民の雰囲気を高めていくことも大事だと思います。いずれにしろ、私自身、総裁として、そうした憲法改正4項目中心に自民党は決定をしていますので、そうしたことに挑戦をしていきたいと思います。

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