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なぜ接戦になりつつあるのか、アメリカ大統領選

アメリカの大統領選挙まで2カ月を切ってきましたがここにきてトランプ氏の追い上げが見て取れます。私は本大統領選が始まった頃はトランプ氏の再選は難しいだろうと考えていました。彼の打ち出す政策が時として人々の期待を飛び越え、判断に苦しむこともあったからです。ところが民主党の動きが冴えず、数週間前にこのブログでこの大統領選はもしかしたら「コイントス」ぐらいの様相になると申し上げました。つまり、どちらが当選するかさっぱりわからないという意味です。なぜ、このような状態になったのでしょうか?

一つはバイデン氏が人前に出てこなかったことでそもそも露出度が高いトランプ氏との差が縮まった感じがします。「穴熊状態」と言われたのはコロナ対策ということもあるでしょう。しかし、一国のトップを目指そうという方がオンラインでどこまで人心を掌握できるかは疑問です。企業がオンラインでも業務ができるというレベルとは違います。支持層はそうは裏切らないので無党派を取り込み、反支持派を少しでも切り崩すのが戦略になります。ですが、オンラインでは興味がなければ来ないわけでいくら支持層基盤を固める戦略に出てもコンクリート舗装の上にアスファルトを敷くようなものに感じます。

二つ目にカマラ ハリス副大統領候補を選んだ時からやや盛り下がった気がするのです。バイデン候補はハリス候補を選ぶ際に女性に焦点を当てていました。そして最終的にアフリカ系とインド系のルーツを持つハリス氏を選んだわけです。これはもちろんかまいません。

ただ、盛り下がったのはトランプ政権下のマイク ペンス副大統領と違って77歳という高齢で失言や物忘れがひどくなってきたバイデン大統領の下では4年任期内に副大統領が大統領になる可能性がある、ということを読み取っているのだろうと思います。国民は何を恐れているのでしょうか?私はハリス氏の手腕が見えないのだろうと思います。

「その瞬間に妥当かどうかが大事」。ハリス氏のコメントです。アメリカの政策を瞬間のインスピレーションで決めるようにも取れるこの発言は失望です。そもそもカリフォルニア州で司法長官をやった程度でその後、上院議員。その手腕ははっきり言って未知すぎるのであります。また、以前にも指摘したように経済政策への手腕は経歴からは一切見て取れないのです。

バイデン政権の場合、エリザベス ウォレン氏を財務長官に推す声があるとも聞こえてきます。仮にハリス氏が大統領に横滑りになった場合、トップ人事にウォレン氏など女性を多用する可能性があると思うのですが、アメリカがそこまで変化を求めているのか、私にはそうとは思えないのであります。

冒頭にも申し上げたように私はそもそもはトランプ氏の再選は今回は厳しいと思っていました。が、民主党の政策や将来像に安心安全で強くて盤石なアメリカというイメージはまるで浮かんでこないのです。バイデン氏はそもそも法人税の増税を打ち出しています。バイデン氏が当選すれば増税対象になる企業、多分、GAFAにみられる巨大企業群の株価には大きな影響が出るでしょう。UBSの調査では53%のビジネスオーナーがトランプ氏支持と出ています。

今、アメリカは株高で国民はコロナの苦痛の鎮静剤が効いてきているところです。失業率も着実に改善している中でどうしても大統領の顔を変えたいという気持ちは少し収まってきているかもしれません。上述のUBSの調査でも今、バイデン氏がいいと思うのはヘルスケアだけという結果もあります。

個人的には民主党の牙城であるワシントン州シアトルとオレゴン州ポートランドで無法地帯化が起きた事実は民主党の弱点を露呈したとみています。人権の主張を自治という違う形で表現することを仮に一時的にでも許したことは大きな代償であったと思います。今、多くの外国人がアメリカは恐ろしいところだと思い始めているこの事実に民主党はどう考えているのか、明白な答えはないでしょう。

一方、トランプ氏は春先まで再選を諦めていた時期もあった気がします。そこにコロナが追い打ちをかけた為、本来であれば米中バトルでもう少し国民の一体感を醸し出す戦略だったのが狂ってしまいました。一方で奇妙な暴露本が2冊ほど出ましたが、ほとんど価値がないことからトランプ氏への影響は軽微に終わったと思います。ここにきてトランプ氏の醜聞も少なくなっています。前回の選挙前後にあった女性問題などのスキャンダラスなネタは尽きたのでしょう。ならばあく抜けという発想もあります。

アメリカに必要なもの、それは活力であり、世界のリーダーとして時代の先を読み、新しいチャレンジをしていく開拓精神は今でも変わらないはずです。世界が混とんとしているからこそ、強いリーダーシップと発言力は絶対不可欠でしょう。リアル クリア ポリティックスの賭けサイト集計ではトランプ氏の追い上げが見られる州も増えてきており、バイデン氏のリードは概ね数ポイントに狭まっています。賭けサイトは通常の世論調査と違い、あらゆるファクターを加味した実勢を予想するものでより信ぴょう性が高いとされます。

これから2カ月弱、どのようなデッドヒートが繰り広げらるのか、世界が見守ることになりそうです。コロナ問題がトップニュースではなくなりつつある中で人権問題、警察の在り方、経済や景気といった本来あるべき問題に目線が移ってきています。この変化がこの二人にどのような影響を及ぼすのか、いよいよ緊迫してきた気がいたします。

では今日はこのぐらいで。

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