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女性100人にヒアリングをして開発 なぜ男性が「生理管理アプリ」を作った?

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生物学的な身体のメカニズムとして「生理」を捉えてほしい

ケアミーは、生理管理アプリでよく使用されている赤色やピンク色等の女性向けアプリで使用されているカラーを使用せず、淡い緑色がキーカラーになっている。

実はこれも、吉川さんが、従来の生理管理アプリのロゴカラーに違和感を覚えたことがきっかけだという。

「10年後の未来を考えた時、生理自体へのタブー視がなくなると思ったので、"女性のアプリ"みたいな印象をつけたくなかったんです。

緑にしちゃえば、『女性のもの』という性別を感じさせるものではなく、女と男というポジションじゃなく、ヘルスケアアプリという印象になると思いました。ペアリング機能(生理がきた時に、設定した第三者に知らせる機能)もついていて、男性や母と娘で使用することもできます。」

生理管理アプリをイメージしやすい赤やピンクといった従来の色ではないことに不安を感じつつも、いざサービスを公開したところ、世間からは思った以上に肯定的な声が多かった。

「あるトランスジェンダーの方は、『従来の生理管理アプリは女性という性が主張されている感じがして使用できなかった。ケアミーは、生理は女の子のものではなく、子宮を持っている人のものだと思えたから嬉しい』と言ってくださったんです。」

生理を「女性だけのもの」としてではなく、「子宮を持っている人の生物的なメカニズム」として捉え、正しい情報をフラットに伝えたい。

これこそが、吉川さんがケアミーの開発を通して描きたい世界観だった。


「私は男性だからこそ、フラットに生理についての情報発信ができると思っています。自分自身が生理を経験すると、意識せずとも自分の症状が基準だと思ってしまいますが、生理は人それぞれ症状も痛みも全く違う。

そういった症状の基準がわからないからこそ、正しい情報を適切なタイミングで得られるようにできると思っています。」

「生理」を無視しない世の中にしたい

「まだまだサービスとしては未完成なので、これからどんどんアップデートしていきたい」と意気込む吉川さんの頭の中には、いくつもの新しい展開が描かれている。

「でもまずは、『生理の悩みや不安に寄り添い続け、誰もが健康で幸せな毎日をおくれるように』をブランドビジョンミッションに掲げているので、すべての方が生理と上手く付き合いQOLを高められるようにしていきたいです」と話す。

吉川さんが思い浮かべる未来は、「月経をケアすることが当たり前の世の中」だという。

今までの社会は、生理をタブー視し、見ないように、触れないようにしていた。その風潮は、社会に出て働く女性を無理させてしまうこともあったはずだ。

「『10年前、生理って女性だけのものだと思われていたんだよ』と母親が話すと、子供が『えー!男女で知ってるものじゃないの?変だねー』って言いながらびっくりするような。そんなふうになったらいいですね」と笑顔で吉川さんは語った。

生理を女性だけのもの、タブー扱いするものでもなく、男女共にフラットに考えられる社会へ。そんな社会を作っていけたら、きっと今より少しだけ、女性が生きやすい世の中になるのかもしれない。

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