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【合同新党代表選】両候補が消費税見直しに言及 泉氏「コロナ収束まで0%」枝野氏「税体系全体が歪んでいる」

立憲民主党と国民民主党などが合流してつくる新党の代表選が7日、告示され、国民の泉健太政調会長と、立憲の枝野幸男代表が立候補を届け出た。

届け出後、両候補は合同記者会見を開催。政策目標などについて約1時間語った。

共同通信社

経済政策に関しては、泉氏が冒頭挨拶で「消費税を一時期だが0%にして、消費・景気の回復をまず最優先する」と発言。

枝野氏は挨拶のなかでは消費減税について触れなかったが、質疑応答で記者団から質問が及ぶと「税体系全体の見直しが喫緊の課題」と言及した。

消費減税を次期総選挙での争点にするかどうかを問われると、両候補とも否定的な考えを示した。

泉氏「コロナ収束まで消費税0%」

記者会見冒頭の挨拶で泉氏は「景気は大変厳しい状況。私は思い切って消費税減税、今回は凍結を訴える。コロナが収束するまでの間、インフレ率2%に回復するまでは、消費税を一時期だが0%にして、消費・景気の回復をまず最優先する。持続化給付金のさらなる要件拡大、要件緩和なども含めて、コロナ対策に取り組む」とコメントした。

一方、枝野氏は
・命と暮らしを守ることのできる支え合う社会の構築
・公文書管理と情報公開の徹底など、立憲主義に基づく真の民主政治を取り戻す
・一極集中を転換し、多様な生き方を自由に選択できる社会の実現
・健全な日米同盟を軸に、現実的な安全保障・外交政策の推進
の4点を「早急かつ強力に進めていかなければならない」と発言。

税体系の見直しに関しては、その後の記者からの質問に答える形となった。

【関連記事】8月末の記者会見では枝野氏「消費税率ゼロ」に言及

アベノミクスに関する評価 泉氏「国民に届かなかった」枝野氏「カンフル剤」

質疑応答で報道陣から「異次元の金融緩和を含むアベノミクスの評価」を問われると、泉氏は「国民に届ききらなかった」と回答。新型コロナウイルス感染拡大の影響で景気が冷え込んでいる状況のなかで、新党においては「特に国民の生活を底上げする施策に中心的に取り組んでいきたい」と語った。

枝野氏は「アベノミクスの財政政策、金融政策はカンフル剤」とコメント。「潜在的需要が存在するならば、それを引き出すという意味で、効果があったと思うが、潜在的需要自体が落ち込んでいる」と指摘した。

また、格差の拡大と将来に対する不安が原因で、特に内需が大きく落ち込んでいるとし、「医療や子育て支援などのベーシック・サービスで働く人たちの処遇改善、賃金上昇などで格差や将来不安を小さくする。このことによって日本の経済を回復させることができる」と述べた。

金融緩和に関しては「適切な緩和であったとは思えないが、金融は急激な変更はできないため、当面の間は現状維持するしかない。しっかりと消費が回復する社会になった上で検討すべき」と語った。

枝野氏「直間比率がアンバランス。税体系全体の見直しを」

消費税の減免について記者から質問が及ぶと、枝野氏は「税体系の直間比率がアンバランスになっている。特に富裕層などの直接税が、非常に少なくなって、そのぶんが逆進性の強い間接税になっている」と指摘。

「このアンバランスを是正して、税による再分配機能をしっかりと取り戻す。そうした視点から税体系全体を見直していく」と述べた。

泉氏も「直間比率について同じ視点を持っている」と回答。「消費税が増税をされてきたこの30年間だが、一方で増収分はほとんど所得税、法人税の減税で失われている」と指摘し、「これでは庶民が苦しい思いをする。あらためて税全体の見直しをするというのが、枝野候補とも共通しているし、新党のミッションだ」と訴えた。

菅官房長官の「消費税は社会保障のために必要」発言に対しては…

共同通信社

消費税を巡っては、菅長官が過去の会見や報道番組で、「社会保障の財源のために必要なもの」と減税に否定的な考えを示したことについて意見を求められる場面も。

泉氏は「国民生活を見れば、社会保障財源というのは消費税だけに限る必要はない」とコメント。「消費税0%、凍結にあたっては国債を発行すべきだ」という考えを示した。

「これだけ未曾有のいままでにない国難であれば超長期、もっといえば超超長期国債、よく百年債というふうにいわれることもありますが、コロナ債というそういう考え方も含めて、財源を用意していく必要があるのではないか。やはり特別な災害用のような、このような局面で経済が落ち込んでいる、そういうことであれば私はしっかりと長期的にリスクを回復していくのが考えだと思います」

一方、枝野氏は「税体系全体が歪んでしまっている。そのなかで消費が大変冷え込んでいるという客観状況を見たときには、税体系全体の見直しが喫緊の課題であり、そのなかの大きな要素として消費税というのがあるというふうに位置づけている」と述べ、財源に関しては言及しなかった。

両候補とも次期総選挙の争点化については否定的

「次期衆院選では消費減税というのは争点になるのか」という記者からの質問には、両候補とも否定的な考えを示した。

枝野氏は「税体系の見直しに関しては、選挙の前にも、与党が1日も早く決断することが一番望ましい」と強調。

次期衆院選で政権交代を実現しても、参議院がねじれ状況になることを指摘し、「法改正はいまの与党野党が協力しなければできないテーマなので、選挙の争点とはちょっと違うのではないか」とコメントした。

泉氏は「選挙のある種、政策合戦というか論点が過激化するなかで、消費税政策があっていいとは思わない」と回答。

新党代表選が終わった後に「枝野候補とも話し合いをしながら、各野党と話し合いもしながらやはり国民の生活にとって何が一番求められているのかというこの一点で政策を絞り出していきたい」と述べた。

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