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  • 階猛
  • 2020年09月05日 10:29

無症状でも検査できる体制を-新型コロナ対策



8月28日、安倍首相の辞任会見の直前に、政府の「新型コロナ感染症対策本部」の会議が開かれました。この会議では、二つの重要な決定がありました。

一つは国内の「検査体制の抜本的な拡充」です。新型コロナ感染の有無を、地域の医療機関で簡易・迅速に検査できるよう、「抗原簡易キット」による検査を1日平均20万件にするとのこと。現在、全国で行われている1日あたりのPCR検査は多くても3万件程度ですから、これが実行できれば検査対象は大きく広がります。

ただし、「抗原簡易キット」は、発熱などの症状があればPCR検査との同様の精度で感染者を発見できますが、PCR検査と異なり、無症状の感染者を発見することは困難なようです。新型コロナでは無症状の感染者から感染が広がる場合が多いため、無症状の感染者を早期に突き止める手立ても必要です。

東京都の世田谷区では、保坂展人区長のリーダーシップにより、これをやろうとしています。先般、区内の介護事業所や保育園・幼稚園で働く職員、特養等の施設入所予定者の合計約2万3千人を対象に、無料でPCR検査を行うことを決めました。4億円超の予算が必要となりますが、世田谷区の独自財源やふるさと納税等による寄附で工面するそうです。「検査体制の抜本的な拡充」を言うのであれば、こうした取組みを政府が支援するべきです。

そして、今回のもう一つの重要な決定は、在留外国人も感染防止のための手続きを取れば海外との往来が自由になったことです。これまでは、永住資格を持ち日本人と同様の生活を行っている人でも、4月3日以降に出国すると特別の事由がない限り日本への再入国が認められませんでした。これは国際的に見て異例であり、人権上も問題視されていました。

再入国の際に空港などの検疫所で行う新型コロナの検査能力が不十分なことが、再入国拒否の理由でした。ここにきてようやく検査能力の目途が立ち、扱いを変えたとのことです。そして、再入国の際の検査は、無症状の感染者も発見でき、迅速かつ安価に検査できる「抗原定量検査」という方法で行っています。洗濯機よりやや大きめの専用の機械が必要ですが、PCR検査と同等の精度で簡易に検査できるとのことでした。

「抗原定量検査」を検疫所だけでなく全国で行えるようにすれば、今までより早く安く確実に検査ができそうです。感染拡大を防ぐためだけでなく、自分も周囲も安心して社会活動を営めるようにするためにも、従来の手法にとらわれない検査体制を築いていく必要があります。そのための法整備を仲間の議員たちと検討しています。

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