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高い再犯率の中、わいせつ教員は5年経てば失効した免許が再取得できる? 専門家「子どもから遠ざけることが重要」

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 2017年、愛知の小学校に勤務していた臨時講師が児童へのわいせつ行為で懲戒免職になった。実はこの教員は2013年、当時勤務していた埼玉の小学校でも児童ポルノ禁止法違反の容疑で逮捕され、停職処分になっていたが、戸籍と名前の一部を変え職場に復帰していたことが後に判明している。

・【映像】わいせつ教員の復帰まで"5年延長案"検討 児童への性犯罪どのように防ぐべき?

 現行の制度では、教員免許状は懲戒免職などによって失われたとしても、3年で再度取得することでき、職場復帰も可能となっている。しかしこのような再犯のケースが相次ぐことを踏まえ、文部科学省では欠格期間を5年に延長することを検討しているという。
 
 共同通信によるこの第一報に、萩生田光一文部科学大臣は「驚いた」としつつ、「厳格化を速やかに進めていきたいというのが私の思いなので、3年が5年でいい制度に変えることができるんだったら一つの案だと思う。ただ、こうした被害から子どもたちを守るには、より抜本的な仕組みの見直しが必要と考えている」とコメントしている。

 『ABEMA Prime』に出演した前文部科学大臣の柴山昌彦衆議院議員は「私が大臣を務めていた時期も国会で取り上げられていた。ただ、医師や保育士、あるいは弁護士など他の資格職の場合も、罪を償った後は復帰することができる。そのような法律上の議論、職業選択の自由といった憲法上の議論が大きなネックになっていた。とはいえ、教員は生徒を守らなくてはならない存在だ。より厳しい制度にできないか、ということで検討されてきた」として上で、次のように話す。

 「自治体間での情報連携がバラバラということもあるし、何とか検索に引っかからないよう、戸籍を変更するなどして、ごまかして教壇に立とうという人もいる。教育委員会や学校の先生や現場が問題を表面化させたくないという、隠蔽をさせようという体質も、私が大臣だった時にここを改革しなくてはいけないなと感じた」と述べた。

責任の所在が非常に曖昧な中、再び素知らぬ顔で取得するということになると、やはり法制度の面で再発防止を図る仕組みが必要だ。例えば海外では問題を起こした人の身体にマイクロチップを埋め込むなどして、社会生活の中で子どもに近付くことができないようにするなど、抑止力として強力な対策を講じている国もある。やはり法制度だけではなく、治療も含め、トータルで対応していかなければならない」。

 一方、筑波大学の原田隆之教授(犯罪心理学)は「やはり様々な問題点があるので、感情的に拙速に決めてしまうことには反対だ。3年から5年に延長することで何かが大きく変わるかといえば、それも非常に疑問だ。また、この種の犯罪の場合、事前に計画を練ったり、非常に巧妙にやったりすることも多く、発覚を未然に防ぐというのは難しい。また、持って生まれた問題性を外部から事前に探知することも、やはり非常に難しい」と指摘する。

「病気かどうかについてはケース毎にきちんと分析をする必要があるが、大人が子どもに対して性的な関心を持つというのは、小児性愛、ペドフィリアという病気だとされている。おそらく加害行為を行った教員も、その疑いが強いということになると思う。その場合は、治療が非常に大事になってくる。ただ、思想信条の自由、あるいは性的な嗜好性の自由もあるので、そこは犯罪行為とは分けて考えなければならないし、“治す”という点について言えば、難しいというのが正直なところだ」。

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