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お金がなくても無料で美味しい食料品をもらう方法-広がるフードパントリーという食料品の配布活動

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フードパントリーとは何か

食料品が無料でもらえたら助かる家庭は多いのではないだろうか。

まずは生活困窮など事情がある世帯に対して、無料で食料品配布をする事業が全国で拡大している。

「食品貯蔵庫」を意味するフードパントリーだ。この言葉も「子ども食堂」と同じく覚えておいて欲しい。

フードパントリーとは、様々な理由で生活に困っている人々に、食料品などを無料で配布する福祉実践である。

それぞれの地域で、公民館やNPO事務所、会社事務所、法律事務所などの拠点を活用して、食料品を当事者に提供する。

フードパントリーの背景には、企業や個人から食料品を集めるフードバンクと呼ばれる活動があり、これら寄付された食料を必要とする人に届ける取り組みである。

つまり、それぞれのフードパントリーでは支給対象者、支給量、支給日などを決めて、当事者に無料で食料品を配布している。

なかでも埼玉フードパントリーネットワークは非常に活発な活動を見せており、上手く企業などと連携して、当事者に食料品を配布し続けている。

埼玉県内各地にフードパントリーが続々と出現しており、地域住民、地域企業を巻き込んで、食料や日用品の配布をおこなっている。

活動の詳細や活動実績は前出の埼玉フードパントリーネットワークのホームページを参照いただきたい。

埼玉県に限らず、全国各地でフードパントリーは始まっている。

Googleで「フードパントリー お住まいの都道府県や市区町村」を検索するだけで、情報はいくつも取得することができる。

掲載情報によっては、内容が古い場合もあるので、必要に応じて、直接問い合わせいただきたい。

企業や個人もフードパントリーに参入して食料品配布に協力

食料品が無償配布されれば、その分の家計支出は抑えられる。

例えば、子育て世帯であれば、教育費や住宅費、通信費、おもちゃや余暇活動にも支出可能になるだろう。

つまり、フードパントリーには、食費を節約できて、家計支出を抑え込む効果がある。これは非常に大きな効果といえる。

以下の記事でも示されている通り、企業はもともと余剰食品を大量生産しており、いわゆる食品ロスを続けてきた。

その意味では、企業にとっても、環境保護の観点からも、適切に消費できるのであれば、フードパントリーに寄付をしていくメリットは大きい。

首都圏の民間事業者、生活困窮世帯を援助 日経新聞 2019年12月19日

引き続き、食品関連企業にはフードパントリーへの参加と支援を継続して欲しい。

フードパントリーは食料品の「脱商品化」に向けた意義ある福祉実践

これまで環境に負荷をかけながら「大量生産・大量消費」を続け、市場やマーケットでは、常に消費し切れないほどの食品を流通させてきた。

この有り余る食料品を見ても分かるとおり、私たちの社会はすでに食品を十分生産、加工できる力がある。

その一方で、新型コロナ禍が象徴するように、食料品にも事欠く家庭が多くあるのも事実だ。

近年の貧困や格差の広がりは深刻であり、いまも将来を不安に生きている人が大勢いる社会だ。

豊かな社会においても、困窮する人が相変わらず放置されている。

富の分配が上手く機能していない状態だと言ってもいい。

誤解しないでいただきたいのだが、貧困や格差は雇用制度や社会保障の不備などから起こる構造的なものである。

個々人の怠惰や生活習慣だけでは説明できないからこそ、私たちは助け合って困難を乗り越えてきた。

日本では太平洋戦争の戦中、戦後に食料品を国が管理し、配給制を取った時期もあった。

配給制というとみすぼらしいイメージ、貧乏なイメージが思い起こされるが、フードパントリーで配布されている食料品を見てもらえば分かるとおり、スーパーマーケットに並んでいる食材と変わらない。

今回は民間が主体的に話し合い、配給制を確立しようと取り組みを始めている

海外では教育、住宅を無償または低額で提供する政策が行われている国や地域もある。

フードパントリーのように、協同組合や教会が中心となって、地域で生産された有り余る農作物、漁獲物を無償で住民に配布する取り組みも古くから実践されている。

いまも収穫祭では多くの市民が食料提供を無償で受ける場合もある。

これら生活必需品、生活に必要な基礎サービスを市場やマーケットで買わなくてすむ政策や状況を「脱商品化」と呼ぶ。

現在は生活困窮世帯を中心に配布しているが、そもそも食品がこれほど廃棄されているならば、食料品の「脱商品化」も幅広く可能だろう。

食料はスーパーマーケットで買う、という固定観念を超え、食料は一定程度配られて足りないものは買う、という社会に変えることも可能かもしれない。

このような新しい社会モデルへの転換を構想できる、という意味でも、フードパントリー実践には期待するところだ。

日本社会の共同体を豊かにするためにも、多くの方にフードパントリーに参加いただきたいし、当事者は遠慮せずに助け合いの仕組みを活用していただきたい。

※Yahoo!ニュースからの転載

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