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【HEB】、アップルCEOが認めたスーパーのアプリ!後藤は新分野のコンサルタント?

■アップルCEOのティム・クック氏は2日、テキサスとメキシコに約400店を展開するスーパーマーケットチェーンのHEBのストアアプリを称賛するツイートをした。

クック氏は、対話型ビデオ通話プラットフォームアプリのカリブ(Caribu)とメッセージアプリのシャインテキストとともに、HEBのストアアプリをサクセスストーリーとして取り上げたのだ。

ストアアプリとは急増するカーブサイド・ピックアップや宅配に対応するなど買い物の利便性を高める機能を持ったアプリで、ウォルマートなど大手チェーンストアにとっても強力な売上販促ツールになっている。

HEBでは昨年12月、従来あったストアアプリの「HEB」を「マイHEB(My HEB)」に大幅にアップデートした。

マイHEBで改善されたポイントはカーブサイド・ピックアップとホームデリバリー(宅配)がアプリ内でチェックアウトできるところだ。

従来のアプリではネットスーパーを選択するとウェブブラウザが起動しHEBのホームページにアクセス後、注文するようになっていた。

ネットスーパーの利用が可能になったマイHEBにより注文履歴からの再注文が簡単になったのだ。

パーソナライゼーションによりチェックアウト時のクーポン利用も利用者の注文に対応して提案できるようにも改良が加えられている。

インストアのアプリ利用にも機能が強化されており、ストア内の商品検索も可能になり2,000坪以上の広い店内でも欲しい商品が見つけやすく工夫されている。

マイHEBはアップルやセールスフォースと提携して開発されており、スーパーマーケットのアプリとしては注目されている。

 HEBにはマイHEB以外にもお客が商品バーコードをスキャンしながら買い物を行うセルフ・スキャニング・システムの「HEBゴー(HEB Go)」がある。

オースティン周辺のHEBで行っているHEBゴーはアプリ起動後、メインメニューの「ショップ(Shop)」をタップしてスキャンしていく。

野菜や果物などの量り売りは専用のデジタル計量器にバナナやキャベツなどを置き、タッチスクリーンでPLU(商品コード)を入力、値札シールをプリントアウトする。値札シールにあるバーコードを読み込むことでカートに入ることになる。

HEBゴーでは買い物途中でも合計金額の確認が可能だ。これにより予算内での買い物も手軽に行うことができる。

決済はアプリに事前に登録しておいたクレジットカードやデビットカードで行う。

買い物が終了したらショップ画面にあるカートマークをタップし、チェックアウトに移行する。

チェックアウト・ボタンを押すとカメラの状態になり、HEBゴー専用チェックアウト・ステーションにあるバーコードを読み込み、アプリとレジを同期し決済完了だ。

クーポンの使用も可能となっている。決済完了でレシート画面となり、買い上げ点数と合計金額が表示されるので、スタッフに確認してもらって店をでる。

 パンデミック移行、HEBではストアアプリの利用者が1,050%も増加したのだ。それはHEBの戦略にも呼応している。

HEBではスマートフォンが顧客のライフスタイルに不可欠なインフラになっているとして「モバイル・ファースト(mobile first)」を戦略にしている。

ストアアプリの開発だけでHEBは150名も新たに採用しており、食品スーパーといえどもストアアプリの活用がコア・ストラテジーになっているのだ。

トップ画像:HEBのマイHEBアプリ。パンデミック移行、HEBではストアアプリの利用者が1,050%も増加した。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。流通イノベーションについてコンサルティングをできるのは後藤だけということで昨今、オンラインセミナーでも依頼が増えています。特に世界最先端となる米国ネットスーパーを分析し導線をプロセス分解し、そこで生じる変数からアルゴリズムを導き出した「パーソナライゼーション」についてまでコンサルティングしています。このフレームワークだけでなく、今後のネットスーパーへの応用や洞察まで言及できるのは日本人でも私一人だけだと自負しています。

「売り場の客導線から変数を割り出してアルゴリズム化」といった理論はこれまでありえませんでしたから、小売の新分野を開拓しているとも言えます。小難しく聞こえますが例えば、ネットスーパーを通じて購入される食品群から、いくつかの献立が導かれます。ハンバーグやカレー等のレシピがわかっていれば、チェックアウト手前でハンバーガーチェーンのように「ご一緒にポテトはいかがですか?」 のようなクロスセルも可能なんですね。

⇒ストアアプリを介したネットスーパーでも、単にクロスセルをやればいいというものではありません。二者択一のA/Bテストを繰り返して、クロスセルも最適化が可能です。

またクロスセルだけでなくストアアプリでは当初決めていた商品よりも上位の商品を推薦するアップセルも隠れた戦術になります。メーカー協賛で低コストで動画も利用でき、値引きしないだけでなく、客単価を上げる方法はいくらでもあります。

消費者の買い物行動の変化を見れば、アメリカの大手チェーンストアのようにストアアプリに投資しない手はないということです。ただ問題になるのが日本人経営者のマインド。古い!数年もしないうちにみちょぱ、にこるん、ゆきぽよ、カレン、フワちゃんの世代が母親になり、アプリを介した買い物が急増します。

こういった名前を出すと皆さん、笑います。が、後藤は真面目。お客は店に来る前にストアアプリでチェックする時代はもうすぐですから。チェーンストアの原理・原則、基本・理論にある古い呪縛から逃れないと芦田愛菜ちゃんの世代に売れません。

時価総額2兆ドル(約211兆円)となったアップルのトップが食品スーパーのストアアプリを絶賛しています。これがどういった意味を持つのかわかりますか?

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