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肩書きでは語れない時代

今日は先ほどまで、関西ローカルのラジオ番組「ドッキリ!ハッキリ!三代澤康司です」で、三代澤康司さんから直接電話インタビューを受けていました。事前のご連絡で、スタッフの方が肩書きについて、どう紹介すればいいかにずいぶん気をつかっていらっしゃいました。本人とすればどう紹介いただいてもいいと思っているのですが、おそらく肩書きにこだわる人も多いために神経をつかっていらっしゃるのでしょう。

さて、その肩書きについては、共感する記事がアゴラにでていました。常見陽平さんの「肩書きの耐えられない軽さ」です。 「既存の枠にとらわれない職業をつくるという点は同意」とされているように、肩書きだけで仕事内容がわかるという時代ではなくなっってきました。どんどん新し仕事が生まれてきています。だから「新しい職業をつくることは同意だが、新しい肩書きを考えている暇があったら、まず働け」という主張もその通りだと感じます。 とくに、今は営業部門に向けた支援システムを提供するビジネスをやっていますが、つくづく感じるのは、この「営業」という肩書きがあっても、仕事の中味はビジネスの分野、また会社によってずいぶん違うことです。「販売部」ではなく「営業部」としている会社が多いのですが、その事自体、仕事の多様性、守備範囲の広さを物語っています。常見陽平さんの言葉を引用するとこうなります。
そもそも、「営業」という仕事の含む意味は実に多様である。営業先、扱う商品・サービスと単価、新規顧客開拓か既存顧客への提案が中心かによっても違う。逆に言うと、様々な仕事を「営業」という言葉で表現できているとも言える。




「営業」は、「業を営む」です。「業を営む」とは、そこで起こってくるさまざまな問題を解決し、顧客と社内の潜在力をつないでいく仕事だということでしょうし、つながった結果、売れるのです。B2Cであろうが、B2Bであろうが、消費が高度化してくると、顧客と会社をつなげる方法はほんとうに多様になってきます。だからますます情報力、とくに実際の活動で生きた情報を得ること、生きた情報にもとづいた知恵が重要になってきています。よく営業のコンサルタントの人で、こうやれば売れるということをおっしゃっている人がいますが、これほど多様な活動をひとつの切り口でバッサリ切るというのは非現実的と感じるほど、営業の仕事内容は違っているのです。

もうずいぶん長く小さな会社を営んできましたが、「社長」という肩書きは避けてきました。最終的な決定を行い、最終的な責任を負う立場であることは「代表取締役」を記しておけばわかるわけで、同じ「代表取締役」という立場でも、会社の規模や業種によって、またその人の個性によって実際の仕事内容は大きく違います。

肩書きではなかなか語れない時代、肩書きの意味がなくなってくる時代は、企業で働く人でも、個人のブランドの時代になってくるのでしょう。いや昔からデキる人は、肩書きよりも「どこどこの会社の誰々さん」で名前が通っていたように思います。ビジネス、とくにサービスの高度化が求められる時代を支えるのは、デキる人材の流動化だと思っています。組織ではなく、仕事でつながっていく、あるいは仕事を中心に移動していく時代になっていくのでしょう。そんな時代には肩書きはどうでもよく、その人の仕事の経歴、どんな実績を持っているかのポートフォリオでその人の潜在能力が評価される世界になっていくのだと思います。

そうそう、そういえば橋下市長のツイートで、教育制度の改革で「イデオロギーに縛られて、世情の変化についていけていない」人たちがいることが指摘されていますが、同じ問題だと感じます。もう形式的な肩書きでしかない「イデオロギー」に縛られていると、新しい視点をもつことも、新しい発想もできず、やがて批判しかできなくなってしまうのです。今の与野党の対立も、ほんとうにどこに実質的な違いがあるのかがよくわかりません。現実が過去のイデオロギーの枠組みでは収まり切らない時代は、今、私たちが立っている現実、また課題から出発して、新しい価値観、あるべき姿、また望ましい解決方法を生み出していく時代になってきているのではないでしょうか。

今の日本の教育委員会制度は絶対に正しい!- 2012年10月12日のツイート (橋下徹) - BLOGOS(ブロゴス)

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