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「勝っていない本田さんの考えが、なぜあんなに受け入れられる?」“筋を通す男”内田篤人の考え方 - 「週刊文春」編集部

 日本サッカー史上最高の右サイドバックと評された鹿島の元日本代表・内田篤人(32)が現役引退を発表した。2014年に負った右ひざの大ケガ以降、ベストの自分を取り戻すために最後まで苦しみ、戦い抜いた。

「試合に出られなくても、若い選手に日々、勝利にこだわることの大切さを伝えていた。8月12日の清水戦後、『もはや理想のプレーはできない。鹿島以外でプレーする選択肢はなく、もうやめなければ駄目だ』と実感し、そのままクラブに引退を申し入れたそうです」(サッカー誌記者)

W杯日本代表には2度選ばれた ©文藝春秋

 その甘いマスクで絶大な女性人気を誇り、11年に出版したフォトエッセイは15万部を売り上げた。

「『サッカー選手はサッカーのみに真摯に取り組めばいい』など、無骨な考え方が披露され、女性ファンはギャップに虜になった。構成には最も熱心に取材をしていた新聞記者を内田自身が指名。少しでも記者にお金が入るようにと、版元とギャラのパーセンテージの交渉までしたとか」(同前)

 5年前には故郷・静岡の同級生と結婚。2人の女児をもうけている。

「奥さんとは10代の頃からくっついたり離れたりしていたようです。その間、女優の松下奈緒やモデルの中村アンなど芸能人からもアプローチが多くあり、本人も満更ではなかった。しかし最終的に、人生の伴侶には幼馴染を選んだ」(スポーツ紙記者)

「勝っていない本田さんの考えが、なぜあんなに世間に受け入れられるのか」

 筋を通すのは勝負の世界でも同じだった。14年のブラジルW杯では、旗振り役の本田圭佑をはじめ多くの選手が攻撃重視のスタイルに傾いていく中、1人、警鐘を鳴らし続けた。

「内田は本田よりもクラブで獲得したタイトルが多く、ドイツでは欧州最高レベルでの試合経験も豊富。『自分たちのサッカー』で世界一を狙う理想主義の本田に対し、現実に応じた策で勝つという考えで抗っていた。近い人間には常に『勝っていない本田さんの考えが、なぜあんなに世間に受け入れられるのかわからない』と漏らしていたそうです」(サッカー協会関係者)

 まだ32歳。気になるのは今後の人生設計だ。

「芸能界からのニーズも高いですが、本人は鹿島に“恩返し”したい気持ちが強い。今年に入って『指導者やクラブマネジメントにも興味が湧いてきた』と語っています。心酔する鹿島のレジェンド・小笠原満男は既にコーチをしており、将来は人望のある小笠原が監督、戦術家の内田がGMとしてタッグを組む可能性が高い。いわば、ジャニーズの滝沢秀明と同じような道を鹿島で辿ることになりそうです」(鹿島関係者)

 第二の人生でもブレずに筋を貫き通すことだろう。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2020年9月3日号)

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