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「地上に太陽を」核融合科学研究所 大型実験装置と専用スパコン「雷神」を視察

奈良の大仏と同じ大きさの大型実験装置・ヘリカルコイル(ねじれ超伝導電磁石)の上で

中心部の上に昇る

 「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を掲げて15年、「日々勉強!結果に責任!」を信条に活動する参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

 8月29日(土)、岐阜県土岐市にある文部科学省所管の核融合科学研究所(竹入康彦所長)を視察しました。同研究所は、核融合発電の世界最先端の研究開発拠点であり、我が国独自の大型ヘリカル(ねじれ超伝導電磁石)実験装置があり、今回、新たに導入したNEC製の専用スパコン「雷神」の披露会に出席しました。

https://www.nagoyatv.com/news/?id=002473

「地上に太陽をつくる」という核融合発電は、我が国はもちろん人類にとってまさに夢の科学技術分野です。核融合は、太陽はもちろんですが、宇宙の輝く星すべての原理であり、恒久的なエネルギーです。

その核融合を使った発電が地上で実現できれば・・・

①資源が豊富-海中にある重水素とリチウムを原料とするから

②経済的―大量のエネルギーを出し続ける―重水素と三重水素の原料1g(20㎝の風船大)で石油エネルギー8トン(タンクローリー1台)分を産み出し続け、火力や原子力の発電所の場所を核融合炉に転換できる。

③安全―核分裂反応と違って、原理的に暴走するようなことがない

④国際協力が容易―軍事用技術と原理が異なる。日欧米露中韓印が協定。

⑤二酸化炭素も、高レベル放射性廃棄物を出さない。出すのは中性子とヘリウムガス。

以上、人類は夢の恒久的なエネルギーを得ることができ、地球上のエネルギー問題の多くは解決されたも同然となります。

大型ヘリカル装置の制御室内で(核融合研)
後ろの画面は重水素の核融合反応によって1億度以上のプラズマが発生した映像
この制御室は、「下町ロケット」や「MIU404」のロケにも使用されたとか・・・

 ただし、核融合発電は良いことずくめなのですが、その分、研究開発が最難関の一つだと言われています。

文部科学省の科学技術・学術政策研究所((NISTEP)の5年に一度の科学技術予測調査(2019)でも、核融合発電は令和28(2047)年までに実現と、30年近くかかるとしており、700以上の研究分野項目の中で一番時間がかかるとしています。現在の研究開発の進捗状況は、三段階の内の二段階目で、①科学的な実証はできましたが、②技術的な実証は実験炉をつくっている段階でこれからであり、③実証炉による経済性確認はまだ先だと言われています。

 https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12542424849.html

●我が国独自のヘリカル型

我が国は、核融合発電の実現に向けて、戦後一貫して取り組み、世界の中で主導的な役割りを果たしてきました。

核融合発電に向けて3つの方式(出所:文部科学省)

 今回視察した岐阜県土岐市にある核融合科学研究所は、核融合研究の拠点の一つで、我が国独自に開発した大型ヘリカル(ねじれ超伝導電磁石)実験装置があります。核融合反応を起こすためには、重水素と三重水素を1万度以上の高温と、1㎝四方で100兆個以上の超密度を連続させる必要があります。

そこで、ヘリカルコイルというねじれた超伝導電磁石を使って、高温のプラズマ(物質の温度を上げると固体・液体・気体となり、1万度以上となると+電子と-イオンのプラズマになる)を閉じ込める方法を採用しています。その研究推進のために、専用スーパーコンピューター「プラズマシミュレーター雷神」が導入されたわけです。「雷神」は、「NEC SX-Aurora TSUBASA A412-8」を540台接続して作られた世界トップレベルのプラズマ核融合分野専用スーパーコンピュータであり、1秒間に一京五百兆回の計算ができる性能を誇ります。従来型の4倍の速度を誇ります。

https://www.nifs.ac.jp/press/200630.html 

●核融合発電に向けての支援を強化

専用スパコン「ブラスマシミュレーター雷神」の前で

今回視察した核融合研は、200人以上の研究者・職員が、年84億円の予算で運営されており、その中から「雷神」は年8億円5年間のリースとして運用されます。

科学技術・学術の政策支援には、①人材の育成・確保、②研究開発費の拡充、③研究基盤整備、④ELSI (エルシー、倫理的・法的・社会的課題)対応、⑤法規制整備、⑥国内連携・協力、⑥国際連携・標準化等があります。

https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12542424849.html

今回の「雷神」導入は、③研究基盤整備の分野での支援ということになります。

核融合発電という大変有意義ですが、時間がかかる研究開発に向けて、政策支援を全部動員して支援し続けていきたいと思います。

そのためには、国民各層の理解と支持は不可欠です。そのためにも、力を注ぎます。

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