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インタビュー:鋼材需要、自動車は想定以上に回復 操業停止解除は柔軟に=日鉄副社長


[東京 28日 ロイター] - 日本製鉄<5401.T>の宮本勝弘副社長は、新型コロナウイルス感染拡大により影響を受けた鉄鋼需要について、自動車が想定以上のピッチで回復しているとの見方を示した。再稼働が可能な形で休止している(バンキング)高炉については、状況を見ながら解除について柔軟に対応するとした。

宮本副社長は、足元の鋼材需要について「自動車の回復ピッチは、われわれが見ていた以上だ」と述べた。自動車や土木が回復方向にある一方で、造船や建築、工場などの設備投資は慎重なスタンスにあり、「相対的には、想定していたよりもプラスに来ている状況」とした。

同社は現在、1高炉での改修を含め、6つの高炉で操業を停止している。バンキング解除については「(鋼材需要が)想定していた以上に回復しつつあるため、状況を見極めて柔軟に対応していきたい」と述べた。自動車向けの需要が戻ってきていることを踏まえ、薄板を作っている鹿島製鉄所や君津製鉄所が候補になりそうだ。

ただ、2020年度の単独粗鋼生産量は3180万トンとの見通しを「大きく変えるものではない」としている。

一方、追加の構造改革については「コロナ後の需要がどの程度の規模かを見極めて、追加で何か必要ならやる」との姿勢をあらためて示した。

<海外は能力増強も>

海外では、中国や北米の回復が早いほか、アルセロールミッタル ニッポンスチール インディア(AM/NS India)の生産がコロナ前の水準に戻っているという。宮本副社長は「伸びるスピードがコロナで若干ずれる可能性はあるかもしれないが、インドは着実に伸びていくマーケット。需要に合わせて設備増強を行っていく」と述べた。

世界鉄鋼協会がまとめた世界64カ国・地域の7月の粗鋼生産量(速報値)は、新型コロナの影響を受け、前年同月比2.5%減の1億5269万トンだった。しかし、いち早く需要が回復している中国は9.1%増の9336万トンとなり、単月の生産量で過去最高を更新した。

宮本副社長は「中国は輸入が増え、輸出が減っている。作り過ぎかと言うとそうでもなく、全部消費されている」と指摘。新型コロナや貿易摩擦対策での景気刺激策が効いているとみており、日鉄も中国向けの輸出が増えているほか鋼材市況も上がっており、中国の回復は「世界の鉄鋼業にプラスに働いている」とした。

問題は、こうした需要がいつまで続くかという点。「中国の国内需要が落ちた時には、輸出圧力として出てくる」との懸念を示す。

さらに、短期的にみれば、中国の需要増による鉄鉱石の価格上昇も収益にはマイナスの影響を及ぼすことになる。

インタビューは26日に行った。

(大林優香 清水律子 編集:山川薫)

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