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コロナ禍日本の「悪循環トライアングル」

■時系列で見る各国の「ピークに達した」発言

 (3月12日)中国「新型コロナの流行ピーク過ぎた

 (4月16日)アメリカ「新規感染ピーク過ぎた

 (5月1日)イギリス「感染ピーク過ぎた

 (8月20日)日本「だいたいピークに達した

 こうやって並べてみると、日本の発表が如何に遅かったかということがよく分かる。

 アメリカやイギリスと比較しても感染者数も死亡者数も桁違いに少なかった日本の場合は、他国に先駆けてもっと早くに「ピークは過ぎた」と発表してもよかったのではないだろうか。

 尾身氏の「ピークに達した」発言の影響もあるのか、今頃になってようやく、「新型コロナ2類相当の見直し検討」や「GoToトラベルの東京対象検討」などが囁かれているが、後手後手に回っている感は否めない。

 「新型コロナ2類相当の見直し」は、ずっと以前から多くの識者が述べていたことであり、「GoToトラベルの東京除外」に反対していた識者も大勢いた。しかし、危機を煽るマスコミの意向に添わない人々は、マスメディアにはほとんど登場しないので、そのような反対意見が有ることさえ気付かない人々が大勢いる。

■「悪循環トライアングル」からの脱皮が必要

 GoToトラベルの東京除外を決定した7月の時点で、既にコロナの感染ピークは過ぎていたと思われるが、「GoToトラベルで取り返しのつかないことになる!」と言っていた人も何人かいた。

 しかし実際は、GoToトラベルを実施したことで取り返しのつかないことになったのではなく、むしろ、GoToトラベルから東京を除外したことで取り返しのつかないことになってしまったと言える。観光業を中心に数え切れないほどの経済活動が失われてしまったその責任は誰が取るのだろうか?

 今週末に予定されている安倍総理の会見では、おそらく、「新型コロナ2類相当の見直し」や「GoToトラベルの東京追加」の件も話されるのではないかと思う。

 しかし、これらは本来、7月の時点で判断してもおかしくなかったことであり、既に1ヶ月以上遅れていることになる。

 これから涼しい季節になってくると、いつ何時、コロナの第2波が来るかも分からない。そういう状況下では、1ヶ月の遅れは致命的であり、何事も臨機応変に素早く変えていくようにしなければ、毎度毎度、後手後手に回ることになり、やることなすこと全てが裏目に出る可能性が高くなる。実際にこれまでの対応を見てきても、その通りになっていると思う。

 マスコミに登場する無責任な専門家いい加減な評論家が必要以上に危機を煽り、優柔不断な政府が間違った対応を余儀無くされるという悪循環。

 こういった悪循環トライアングルを未然に防ぐためには、法律や専門家の意見に極力縛られることなく、もっと素早く臨機応変に変更できるような危機管理システムに変えていかなければ、この先、二進も三進もいかなくなってくる危険性がある。もとより、新型コロナウイルスには常識が通用しないのだから、常識に縛られた対処法では間に合わないことは自明の理だと言える。

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