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河野太郎防衛大臣の女系天皇容認論に反論 なぜ我が国の皇位継承は男系なのか

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 「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を掲げて15年、「日々勉強!結果に責任!」を信条に活動する参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

 8月23日(日)、ニコニコ動画で、「【河野太郎のLIVE配信】河野太郎と話そう」というネット配信番組の中で、河野防衛大臣が、多くの視聴者の色々な質問に答える形で、その中で女系天皇論を主張しました。25日(火)には、防衛大臣記者会見でも、記者の質問に答えて、同趣旨の主張を繰り返したとのことです。

●河野太郎防衛大臣の女系天皇容認論

 河野大臣の女系天皇容認論の主張は以下です。

 ・今の天皇家はずっと男系で来ていますから、男系が続くのであれば、千年以上きていますから、男系の方がいい。

 ・問題は、今の世代、次の世代を考えると、悠仁様お一人しかいないので、真剣に検討すべき。雅子皇后陛下、紀子殿下を考えると、皇室に御嫁入りしてくれる人がいるだろうか。お嫁入しても、結婚しても、男子を産めというプレッシャーが強い。

 ・側室制度がない今、クローンというわけにもいかない。

 ・男系でいくとき、男子がいないときに、今から考えておくべき。

 ・皇室の女性皇族を女性宮家として残す。男子がいないときには、愛子様から順番に天皇になってもらうしかない。

 ・GHQが臣籍降下させた旧宮家を復活しろという人がいるが、旧宮家は1400年代、600年前に天皇から分かれたもの。養子にしろという人もいるが、Y染色体が続いているからといって、600年前の男系でよいのか。Y染色体は突然変異が多い。国民が支持してくれるのか。

 ・国民から尊重されるのは、天皇は国民を思い、災害時には見舞われる、そのご努力を国民が支持してくれている。愛子様、内親王のお子様を次の天皇として受け入れるべき。

 ・男系は遺伝子の問題。Y染色体が繋がっていることしかない。600年前の方を元に戻して、国民が受け入れられるのか。

 https://youtu.be/AmBUzX0FLJU 

 以上の河野防衛大臣の主張は、小泉内閣時の女系天皇容認を打ち出した平成17年11月の有識者会議の結論と同趣旨だと思いました。

 ・報告書全文はこちらへ https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kousitu/houkoku/houkoku.html

 合理主義者の河野防衛大臣の面目躍如といったところでしょうか。

●なぜ我が国の皇位継承は男系なのか

 私は、平成17年に国会議員初当選で、最初に取組んだ問題の一つが、この皇室典範改正問題でした。自民党や国会で大議論となりました。紀子殿下の御懐妊と悠仁親王殿下の誕生によって、議論は収束しました。

その過程で、私は、伝統を踏まえると、皇統は男系であるべきだと思っています。なぜか。

 その理由は、河野防衛大臣が言うように、Y染色体という遺伝子が繋がっているということではありません。我が国の皇位継承は男系主義と言われているのですが、正確にいうと男系による傍系主義だと思っています。父の血を引く男系に限定した傍系主義による皇位継承の方が、紛争が少なく、安定的に継承できるという伝統の知恵だと思っています。

直系主義では、子供がいなくなれば、それで皇統は終わってしまいます。誰に皇位を継承させるかということで、紛争が発生しやすくなります。傍系主義の場合は、男系の血筋を遡って、皇位を継承させるという柔軟な対応ができます。そこには、男系という明確な基準があり、紛争が発生しにくくなります。実際、歴史上4例あります。

①第25代武烈天皇から第26代継体天皇への継承

共通の祖先は、継体天皇から日本書紀によれば約200 年さかのぼった第15代応神天皇。両天皇共に応神天皇の5世孫で10親等の隔たりがある。

②第48代称徳天皇から第49代光仁天皇への継承

共通の祖先は、光仁天皇から約130年さかのぼった第34代舒明天皇。

称徳天皇は舒明天皇の5世孫、光仁天皇は舒明天皇3世孫。親等では、称徳天皇と光仁天皇は8親等の隔たりがある。

③第101代称光天皇から第102代後花園天皇への継承

共通の祖先は、後花園天皇から約100年さかのぼった北朝第1代光厳天皇。

称光天皇と後花園天皇は、共に光厳天皇の4世孫で、親等では8親等の隔たりがある。

④第118代後桃園天皇から第119代光格天皇への継承

共通の祖先は、光格天皇から約70年さかのぼった第113代東山天皇。

後桃園天皇は東山天皇の4世孫、光格天皇は東山天皇の3世孫。親等では、後桃園天皇と光格天皇は7親等の隔たりがある。

 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kousitu/houkoku/sankou.pdf

 さらに、男系による傍系主義の利点は、皇統の断絶を未然に防止するために、宮家といういざとなったら天皇を産み出すことができる皇室の藩屏の仕組みを事前に準備することができます。実際、歴史上、宮家を立てたり、臣籍降下させたりと、皇室の藩屏の数を調整しています。その際、遠い傍系による宮家には内親王を嫁がせて、皇室の結びつきを強めています。

そして、そのことは、我が国の伝統的な文化である「謙譲」「謙遜」の美徳を産み出しているのではないかとも思っています。直系主義は、諸外国の王朝が滅びたように、国は自分のものという独占欲を産みやすく、我が子可愛さという親の情もあいまって、公私混同に繋がりやすくなると思います。しかしながら、傍系主義は自分の子供がいなかれば、皇位は返上して、他の男系に移るわけですから、独占欲や公私混同が発生しにくくなるのではないかと感じています。

2千年来、我が国の皇室が続いてきたのは、直系主義を採らずに、男系による傍系主義だったからではないかと思っています。

●嫁入りは難しく、婿入りは簡単なのか

 河野防衛大臣は、皇位継承者である悠仁秦王殿下のお妃探しが大変で、御成婚後も男子を産めとの圧力が強いとの指摘をしています。それはその通りだと思います。だから、3人の内親王殿下に女性宮家として、皇室に残ってもらい、将来は天皇へという理屈です。

そこで、見落とされていることは、内親王殿下の女性宮家へ婿として入る男性がどれだけいるのかということです。嫁入りして男子を産むのは難しくて、婿入りは簡単に見つかって、子供を産めるというわけにはいかないと思います。女性宮家への婿入りがなければ、それこそ皇統の断絶となります。

●伝統に学ぶ 皇室の藩屏たる宮家の増設を

 河野防衛大臣が指摘する通り、600年前の血筋で、日頃から馴染みのない旧宮家の方々を復帰頂くというのは国民の支持理解が得られるかという課題を指摘しています。

 その課題についても、やはり伝統に学ぶことが大事だと思っています。皇室の藩屏で天皇を産み出すことができる宮家を、秋篠宮以外に、創設することです。男系男子原則から言えば、旧宮家の中から数名の男子に宮家を創設して頂くことしかありません。国民の理解を得るのであれば、畏れ多いことですが、できればその宮家に内親王殿下に嫁いで頂ければとも思います。仮に、内親王殿下が女性宮家を創設する場合、その婿には、旧宮家の男子に入って頂くことで男系を維持することしかありません。

 河野防衛大臣の視聴者とのやり取りから、皇位継承問題に焦点が当たりました。この問題は、私が、高鳥修一、城内実両先生と三人で代表世話人を務める保守団結の会の政綱の第一「我が国の歴史と伝統文化を尊重し、皇室の尊厳と皇統を護持する」に掲げた通り、同会でしっかり議論して、政府にその対応を要望したいと思います。

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