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下方修正された世界経済の見通し(大甘のIMF)

下方修正された世界経済の見通し(大甘のIMF) 本日から東京で開催されるIMF・世界銀行の年次総会に合わせて、IMFは、最新の世界経済見通しを発表したのですが、どうなっているかご存知でしょうか?

ズバリ一言でいって、今年および来年の世界経済見通しが、また下方修正されているのです。


2012年は、0.2%下方修正し3.3%へ。そして、2013年は、0.3%下方修正して3.6%へと。

まあ、こうして最近の世界経済が不調である理由は、なんといってもユーロ圏の債務問題がなかなか解決されないことが第一。そしてそれに加え、米国ではなかなか雇用市場が改善せず、そして
昨年まで高成長を続けてきた中国も今年に入って成長のスピードが相当鈍ってきているからなのです。

2012年      2013年
世界3.3%(▼0.2%)   3.6%(▼0.3%)
日本2.2%(▼0.2%) 1.2%(▼0.3%)
米国2.2%(+0.1%) 2.1%(▼0.1%)
ユーロ圏−0.4%(▼0.1%) 0.2%(▼0.5%)
ドイツ 0.9%( 0.0%) 0.9%(▼0.5%)
イタリア    −2.3%(▼0.4%)     −0.7%(▼0.4%)
新興・途上国 5.3%(▼0.3%)       5.6%(▼0.2%)
中国      7.8%(▼0.2%)       8.2%(▼0.2%)


では、日本はどうかと言えば‥2012年は2.2%で、2013年は1.2%だと言うのです。2012年の数値は米国と同じであり、またユーロ圏はマイナスとなっているので、日本としては悲観する必要はないのかもしれないのですが、2013年は、日本はどういう訳か1.2%と成長のスピードがガクンと落ちてしまうのです。

何故?

日本は、2103年は、大震災関係の復興需要が大きく減少すると見られており、そのため成長率が鈍るであろう、と。

だとしたら、今は景気がよくなっている東北の歓楽街も来年あたりは少し寂れてくるということなの
でしょうか?

いずれにしても、今回、こうしてIMFが世界経済見通しを発表しているのですが、はっきり言って、
この見通しは大変甘いと思うのです。今年の数値はともかくとして、来年アメリカの成長率が2.1%を確保できるなんて‥

何故ならば、IMFのトップであるラガード専務理事自らが、米国が財政の崖の問題を巧く処理できなければ、米国経済はレセッション入りするであろうと警告しているほどですし、また、バーナンキFRB議長も同趣旨の発言を繰り返しているからなのです。

なのに、どういう前提を置いたら米国は来年も今年並みの成長を持続できるというのでしょう?

もちろん、民主党と共和党の捻じれの構図が解消できるのであれば、財政の崖の影響を最小限度に抑え込むことが期待できないではないのですが、米国が長期的視点から財政を軌道に乗せるための努力をする必要があるのは変わりないので、景気を下支えするために財政に期待することは不可能なのです。

ですから、仮に5〜6千億ドル規模の財政の崖の影響度を政治家の妥協と工夫で最小限度に抑え込むことができたとしても、、それでも数千億ドル規模で需要が減少することは避けられないと思うのです。

つまり、米国の2013年の経済見通しは、最悪の場合にはリセッションに突入し、仮にそれが避けられるにしても、せいぜい1%程度の成長率を確保できたら上出来だと思うのです。

さらに言えば‥ユーロ圏の経済見通しについても、IMFは、今後財政統合などが着実に進むことなどを前提にしているようですが‥それも大変甘いとしか思えないのです。

もちろん、そういった問題を米国、そして欧州が実際に解決してくれれば言うことはないのですが‥でも、関係者の努力を一層促すためにも、厳しめに言っておいた方がいいような気がするのです。

少なくても、米国の大統領選を見ている限り、政治家もそして国民の多くも、そうしたリスクの重大さに気づいているとはとても思えないのですから。

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