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24時間テレビ、継続する“凄み”

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利益を出し続けなければいけない民間企業が、同じチャリティー番組を、43年間、続けてることの“凄み“は、自営業や経営者、NPOのマネジメント経験者にはよく分かると思う。「不景気で本業の利益が少ないから、今年はやめる」とは言えない。公的セクターの助成なしに、事業として回し続ける責任がある。多くの企業の社会貢献は本業が傾くと、宣伝費と同じく真っ先に切られて終わってしまう。

このあたりの継続させるための“仕組み”を誰もが分かるように説明しようとするのは難しい。私も100%の自信はない。民間企業と非営利組織との違い、常勤スタッフ、有償ボランティア、無償ボランティアの存在と役割りの違い、チャリティー活動とチャリティー番組の違い、日本と欧米のエンタメ業界の仕組みの違い、業務委託と下請法との関係など、あらゆる制度上の「歪み」が複雑に関連してくる。

有名タレントだけを簡単に“ノーギャラ”で出演させるわけにもいかなかったりする。「二階から目薬を注す」ようなアクロバティックな座組でしか、この事業は現実問題としては成り立たない。メディアとして一番の責任は、あらゆる批判を一身に受けつつ、言い訳せずに結果(視聴率と募金額)を出し、番組として進化させながら事業として続けていくことしかないと改めて思った。

オンライン上の多くのコメントを見る限り、この事業が継続している“仕組み”を理解してもらうことはあまりに難し過ぎると感じた。

各ドキュメンタリーはきっちり丁寧に作られていた。生まれながらの障碍を持ったり、不慮の事故などによる困難を克服したりした人のドキュメントを視ると、私は普通に応援したくなるし、感動する。それを「感動ポルノ」だと思う人がいるのは自由だが、私はそうは思わないな。寝たきり老人や障碍者がゴールデンタイムには出演しない(できない)そういう時代が、この番組の前には長く続いた。

マラソンもずいぶん工夫と苦労したのが分かる。安全が第一だ。だが、途中だけ視た人には「チャリティーラン」のルールが分かりにくかったかもしれない。「チャリティー」という言葉を日本に普及させ定着させたのと同じく、局としての新たなチャレンジだと思う。マラソンがないと番組が時間軸で縦に繋がらなくなる。続けて欲しい。

ドラマも色々と意見があったが、私は贔屓目に見るわけではなく良かったと思う。あまり知られていない志村さんの一面だった。小学生の頃からドリフを見続けてきた。タレントさんという商売は「忘れられること」が何より一番辛い商売だ。忘れないようにしたい。

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