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「18歳の意識調査 SNS」―4人に3人が法整備の必要性認める―

深刻化するSNS(会員制交流サイト)による誹謗中傷問題で総務省は「発信者情報開示の在り方に関する研究会」、法務省は法整備に向けたプロジェクトチームを発足させ、国として対策を強化する動きを強めている。典型的なアナログ人間である筆者には今一つ不案内な面が多いが、ならばSNSを日常的に使う若者はどう考えているか。そんな思いで6月下旬、28回目となる日本財団の18歳意識調査のテーマにSNSを取り上げ、17〜19歳の1000人に意見を聞いた。


結果を見ると、普段から情報収集や友人とのやり取りなどにSNSを利用する若者は91.6%%に上り、うち約60%は1日2時間以上、8.3%は6時間以上も利用し、4人に3人(75.2%)は「生活に必要不可欠」としている。「誰かに対し根拠希薄な批判や悪口を書いたことがある」、「真偽や根拠不明な批判や誹謗中傷発言をシェアやリツイートしたことがある」との回答も20人に一人(5.2〜5.1%)に上っている。

その一方で、全体の12%がSNS上で誹謗中傷を「受けたことがある」とするとともに、うち30%は誹謗中傷の内容に「心当たりがない」としている。テレビのリアリティー番組への出演者が誹謗中傷に曝されたケースなどを引き合いに、その原因を聞いたところ3人に2人(63.3%)が「SNSの匿名性」を挙げ、「間違った正義感」「利用者の特性」、「拡散しやすいSNSのシステム」を指摘する声も38.7〜28%(複数回答)に上った。

対策として75.5%は「法整備が必要である」と答え、60%以上がその理由として「風評被害や誹謗中傷を受けた人を守るため」、「誹謗中傷に当たる表現が多いから」を挙げ、「違法投稿を規制する必要がある」、「厳罰化が誹謗中傷発言を抑止する」といった指摘も40%前後の高い数字(複数回答)となっている。

法整備に盛り込むべき点としては、「誹謗中傷の発信者への厳罰化」、「発信者の情報開示手続きの迅速化」が59〜52%と1、2位を占め、「違法投稿の定義の明確化」、「違法投稿を迅速に削除する法律の制定」、「発信者を特定できる情報の保存期間延長」が30%台(複数回答)で続いている。

反対に法整備の「必要はない」とする回答は7.7%。理由としては「個人の自覚の問題」(49.4%)をトップに、「あくまで表現の自由を優先すべき」、「国に情報統制される恐れがある」、「プライシー侵害の恐れがある」といった意見が並んでいる。

法務省資料によると、インターネット上の人権侵犯事件は増加傾向にあり、2019年度は過去2番目に多い1985件を記録している。法整備は人権侵害の救済と言論の自由のバランスに配慮して慎重に進める必要があるが、表現の自由には当然、責任が伴う。明らかに誹謗中傷に当たるケースでは被害者を救済する一方、発信者が加害者としての責任を負うのが、あるべき姿と考える。調査では73.8%がインターネット上の情報を正しく使うネットリテラシーを学んだことがあると答えており、何よりもSNSの正しい利用が進むよう期待したい。

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