- 2020年08月23日 20:33
コロナ禍、米大統領選挙、バブル(金融日記 Weekly 2020/8/15-2020/8/22)
前号で、新型コロナウイルスの封じ込め政策(感染者ゼロがターゲット)を採用している国のほうが総じて経済パフォーマンスも良く、特に経済規模の大きい先進国間で比べると、中国と韓国が圧倒していることを紹介した。
残念ながら、日本は緊急事態宣言でほぼゼロまで感染状況を抑えたが、政策的には最もウイルス対策に失敗している米国に近く、その後は再び蔓延させてしまい、米国ほど死者は多くないが、経済のパフォーマンスは米国の相似形となってしまっている。
●コロナ封じ込め国の経済パフォーマンスが良好なことが鮮明に(金融日記 Weekly 2020/8/15-2020/8/22)
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52176832.html
●週刊金融日記 第433号 今後の新コロ禍の動向についての3つの予想
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/52176932.html
★現状のコロナ禍とその各国の対策についてはTwitterにまとめました。日本もアメリカも命も経済も失う悪循環に入っていると思います。
102日ぶりに市中感染が見つかり、その後クラスタがいくつか見つかったニュージーランドですが、すぐさま緊急事態宣言で封じ込めしていて、本日は市中感染1人まで来ました。検査数は9000件ほど。来週にはゼロになりそうですね。 https://t.co/O5qzFYu6B9
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) August 23, 2020
世界経済にとっては、おそらくコロナ禍の次に重要なイベントが米大統領選挙である。まだ民主党のバイデン氏有利が報道されているが、マスコミは総じて反トランプであり、前回も投開票日までトランプ不利と報じられていたことを考えると、フタを開けてみるまでわからない、というのが実際のところだろう。
●トランプ氏とバイデン氏が接戦に、有権者の投票意欲も高まる 米世論調査
https://www.cnn.co.jp/usa/35158227.html
●民主バイデン氏、打倒トランプ氏へ決意 指名受諾演説へ
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62881950R20C20A8000000/
現在の株高は金融緩和と給付金などの各国のヘリコプターマネーによるバブルという見方がコンセンサスだが、コロナの驚異が具体的に明らかなことになったことよるリスクプレミアムの下落という見方もある。不確実性が減ったことにより、たとえば株式リスクプレミアムが7%から5%に減るだけで株価は約3割上昇する。
バブルというのはいつかは終わるのだが、いつどのように終わるのか、というのが今後のマーケットのテーマになりそうだ。少なくとも、短期的には終わらない、というのが大方の見方である。
●アフターコロナはバブルになる可能性が大きい 適応的市場仮説でコロナ後の市場を考えてみた、山崎 元
https://toyokeizai.net/articles/-/368090
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日本株
直近1年の日経平均株価とインプライド・ボラティリティの推移





外国株とコモディティ
直近1年のS&P500と原油価格(WTI原油先物)の推移[USD]

今週のマーケット・イベント
8月24日(月)米共和党大会(-8/27)
8月25日(火)
米6月S&Pケース・シラー住宅価格指数
米8月消費者信頼感指数
米7月新築住宅販売
8月26日(水)
日7月企業向けサービス価格指数
米7月耐久財受注
決算:リクルート、他
8月27日(木)
日6月全産業活動指数
米4-6月期GDP(改定値)
FRBパウエル議長講演
ユーロ圏7月M3
8月28日(金)
米7月個人所得・個人消費支出
米8月ミシガン大消費者センチメント
ユーロ圏8月企業景況感・消費者信頼感
8月29日(土)
8月30日(日)