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目指せアリリンガル!九大准教授が「アリとの会話術」を解明中

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村上先生の子供のころの愛読書はもちろん『ファーブル昆虫記』

「まずは、これらの音を聞き比べてみてください」
 アリの描かれたTシャツを着た男性が、そう言ってパソコンを開いた。菌食アリの行動生態などを長年研究し、「アリ先生」と呼ばれる、「九州大学持続可能な社会のための決断科学センター」准教授の村上貴弘先生だ。

「ドロドロドロドロ……」
「キュッキュッ、キュッキュッ……」

 素人が聞いても、2つは明らかに違う音だ。

「最初の音は、ハキリアリが大好きな葉っぱを切っているときに発する声です。2つめは、あまり好きではない葉っぱを切っているときに発する声です。

 葉っぱのクオリティを査定して、仲間に伝えているのではないかと考えられます」(村上先生・以下同)

 続いて聞かせてくれたのは、敵が襲ってきたときに女王アリだけが発する声。

「ザッザッ、ザッザッ……」

 巣にいる働きアリたちは、この音を聞くと、みんな動かなくなってしまうという。

「動かなくなった働きアリたちを盾にして、その隙に女王アリが逃げる。そういう恐ろしい音なんですよ」

 村上先生が目下、取り組んでいるのは、「アリ語」の研究だ。中南米に生息するハキリアリは、文字どおり葉っぱを切って巣に運び、キノコを栽培して幼虫の餌にしている。

 複雑な社会を作るこのアリが、音声でコミュニケーションを取っていることに興味を持ち、先生はアリ語の音声解析と辞書作りを開始。2020年7月には、その奮闘ぶりをつづった『アリ語で寝言を言いました』(扶桑社)を上梓した。

 師匠の東正剛・北海道大学名誉教授から、「アリはしゃべるぞ」と言われて興味を持ち、独自に調査を始めたのが研究のきっかけだという。

「最初は2012年9月。ハキリアリが、『キョキュキュキュ』『キュッキュキュキュキュ』などと、音声を発しているのに気づきました。

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