記事
  • SmartFLASH
  • 2020年08月24日 15:00 (配信日時 08月22日 06:00)

目指せアリリンガル!九大准教授が「アリとの会話術」を解明中

1/2


村上先生の子供のころの愛読書はもちろん『ファーブル昆虫記』

「まずは、これらの音を聞き比べてみてください」
 アリの描かれたTシャツを着た男性が、そう言ってパソコンを開いた。菌食アリの行動生態などを長年研究し、「アリ先生」と呼ばれる、「九州大学持続可能な社会のための決断科学センター」准教授の村上貴弘先生だ。

「ドロドロドロドロ……」
「キュッキュッ、キュッキュッ……」

 素人が聞いても、2つは明らかに違う音だ。

「最初の音は、ハキリアリが大好きな葉っぱを切っているときに発する声です。2つめは、あまり好きではない葉っぱを切っているときに発する声です。

 葉っぱのクオリティを査定して、仲間に伝えているのではないかと考えられます」(村上先生・以下同)

 続いて聞かせてくれたのは、敵が襲ってきたときに女王アリだけが発する声。

「ザッザッ、ザッザッ……」

 巣にいる働きアリたちは、この音を聞くと、みんな動かなくなってしまうという。

「動かなくなった働きアリたちを盾にして、その隙に女王アリが逃げる。そういう恐ろしい音なんですよ」

 村上先生が目下、取り組んでいるのは、「アリ語」の研究だ。中南米に生息するハキリアリは、文字どおり葉っぱを切って巣に運び、キノコを栽培して幼虫の餌にしている。

 複雑な社会を作るこのアリが、音声でコミュニケーションを取っていることに興味を持ち、先生はアリ語の音声解析と辞書作りを開始。2020年7月には、その奮闘ぶりをつづった『アリ語で寝言を言いました』(扶桑社)を上梓した。

 師匠の東正剛・北海道大学名誉教授から、「アリはしゃべるぞ」と言われて興味を持ち、独自に調査を始めたのが研究のきっかけだという。

「最初は2012年9月。ハキリアリが、『キョキュキュキュ』『キュッキュキュキュキュ』などと、音声を発しているのに気づきました。

あわせて読みたい

「生き物」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    立場の異なる人々を「情弱」「低所得」とレッテル貼りするリベラルの黄昏

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

    01月29日 11:06

  2. 2

    NHKスペシャル「オミクロン株 “第6波の行方”」はテレビ報道の真骨頂

    WEDGE Infinity

    01月29日 10:41

  3. 3

    ヒトラー発言で謝罪せず開き直る菅直人氏 人間味のない対応が立民の敗因の一つに

    鈴木宗男

    01月29日 09:50

  4. 4

    国民からの批判恐れてる?「提案型」にこだわる野党に存在意義は全く感じられない

    石破茂

    01月29日 09:10

  5. 5

    3回目はファイザーにすべき?それともモデルナ? 河野氏「種類より早く打つこと」

    河野太郎

    01月29日 09:28

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。