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藤井聡太二冠が記者会見「将棋界を代表する自覚が必要」「対局の時に海鮮丼は好手」と硬軟織り交ぜる名回答/インタビュー全文

 将棋の王位戦七番勝負の第4局が8月19、20日に福岡県福岡市「大濠公園能楽堂」で行われ、藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に勝利、シリーズ4連勝で最年少での二冠・八段昇段を決めた。またしても将棋史に新たな記録を刻んだ藤井“二冠”は、対局後に記者会見に出席。将棋に関することには慎重に言葉を選びつつ、時折ユーモアを交えるインタビュー巧者ぶりも見せた。インタビュー全文は以下のとおり。

【中継】藤井聡太“二冠”が誕生!最年少二冠&八段昇段

-どんな七番勝負だった

 自分にとっては持ち時間8時間の2日制の対局というのは,自分にとっては今回の王位戦七番勝負が初めてだったんですが、その中で一手一手自分なりにしっかり考えて指せたのかなと思います。一方で、木村先生の方にこちらが気づいていないような好手を指される場面も多くあったので、そのあたりは課題を感じた部分もあったかなと感じています。

-シリーズ前に作戦もいろいろ考えたいと話していた

 戦型についても、なるべく番勝負ですので、いろいろな戦型で指せればと思っていました。

-木村王位の印象について

 こちらは初めてでわからないことも多かったんですが、その中で木村先生の立ち居振る舞いでも勉強になることが多かったので、今後に活かしていきたいと思います。

-予選から勝ち上がって全勝でタイトル奪取

 これまで王位戦は、予選で敗退してしまっていたので、今期はまず王位リーグに入ることを一つの目標にしていたんですが、王位リーグに入ることができて、羽生(善治)先生などとの対戦もあって、挑決では永瀬(拓矢)二冠とも対戦ができて、いい経験ができたのかなと感じています。

-王位戦、棋聖戦を並行して戦った2020年の夏

 今年は棋聖戦と王位戦、2つの番勝負に出ることができて、自分にとっても初めてのことも多かったんですが、その中で盤上、盤外どちらでも得難い経験ができたのかなと感じています。

-今年の目覚ましい活躍の要因は

 今年は新型コロナウイルスの影響で、2カ月弱対局がないという期間もあったんですが、その中で普段以上に、じっくり将棋に取り組めた面もありますし、対局が再開してから渡辺(明)先生、木村先生、永瀬先生といったトップ棋士の方と多く対戦できて、自分にとっては成長の糧になっているかなと思います。

-25歳がピークと話していた

 強くなるという目標はどこまでいっても変わらないと思うので、今回の七番勝負でも非常に勉強になったところがいろいろあると思うので、成長につなげていきたいと思います。

-最年少二冠と八段昇段について

 タイトル戦の番勝負自体、経験がなかったので、二冠はなかなか実感がわいてこないところがあるんですが…。そういった立場になって、一層精進して、いい将棋をお見せできるように頑張っていきたいとい思いがあります。

-「望外」という言葉を使ったのはデビュー11連勝時。当時との違いは

 棋士になってから、公式戦でトップ棋士の先生に教えていただく機会も多く得ることができて、その中で少しずつですけど成長できたのかなと感じています。

-王位戦で14戦無敗で頂点に立ったのは史上初

 今期の王位戦は苦しい将棋も多くあったので、全勝という結果は実力以上の結果を出すことができたのかなと思います。

-第4局のドラマチックな封じ手、早めに準備したものの長く考えていた

 局面として一つの分岐点といえるところだったので、あの局面で封じようとは思っていたんですが、どちらがいいのかというのを改めて考えていました。

-棋聖戦と王位戦、並行して戦ったことについて

 棋聖戦で渡辺先生、王位戦で木村先生ということで、棋風の違うお二人との対戦だったんですが、その分、自分としては一局ごとに新しい発見があったと感じています。

-八段昇段で師匠(杉本昌隆八段)に並んだ

 そのことは、自分はあまり気づいていなかったですけど、師匠とは順位戦、竜王戦でも同じクラスにいるので、お互い高めあっていければいいのかなと思います。

-東海地方に2つ目のタイトル

 あまり実感はないんですが、ずっと応援してくださっている地元の方に、また1ついい報告ができるのかなと思います。

-高校生活最後の夏、宿題は

 今年は6月に対局のペースが多かったこともあって、なかなか学校の方には通えていないんですが、棋聖戦と王位戦の番勝負が終わって、一息ついたところでもあるので、また改めてそちらの方も考えていきたいと思います。

-杉本八段は二冠なら「藤井時代の幕開け」と語っていた

 タイトル戦を戦って、自分の課題が見えたところもあるので、まだまだそういったところを改善して、強くなっていかないのかなという風に思っています。

-盤外でもいい経験ができた、対局以外で楽しめたと思うこと

 王位戦は特に番勝負で全国各地を転戦するので、その中で移動であったり、地元のものをいただくことは楽しみにしていました。

-おいしかった食べ物など

 第1局、豊橋で三河の海鮮丼を食べておしかったので、対局の時に海鮮丼は好手なのかなと思いました。

-新たな目標設定

 先程も申し上げたとおり、強くなろうというのは変わらない目標だと思っているので、その中で今回の七番勝負の経験を活かしていけたらと思います。

-封じ手の決断について

 木村王位の方に序盤から積極的に動かれて、封じ手のあたりは少し自信が局面だと思っていたので、強く踏み込んでなんとか勝負しようと思っていました。

-封じ手の一手でペース握ったように見えた

 封じ手の局面で、どちらかよかったかわからないんですけど、積極的にいったのが結果的にはよかったのかなと思います。

-高校生で二冠、「天才少年」と呼ばれること「青年」呼ばれること

 自分としてはあまり考えてことがなかったので、どちらでもというところではあるんですが、今年で18歳ということで、タイトルホルダーという立場にもなりましたし、将棋界をある意味代表する立場としての自覚は必要になるのかなと感じています。

-八段を名乗ることがないかもしれない

 段位についてはあまり普段意識することはないですが、自分の場合は七段が長かったので、今回昇段できたことは一つの節目なのかなと思います。

-二冠、今年度中のタイトルは王将戦がある

 王将リーグはメンバーが非常に強い方ばかりなので、自分のいい将棋を指せるように頑張っていきたいなと思います。

-将棋を指す子どもたちへ、どうしたら強くなれるか、負けた時にどうすればいいか

 自分は将棋を初めてから12年ぐらいになりますが、1局指すごとに新しい発見があると感じています。1局指すごとに新しい可能性を追求して指してほしいと思います。負けた時には悔しいと思う気持ちもとても大切なものなんですが、その気持ちを次の対局につなげていってほしいと思います。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】10代初の二冠&最年少八段!藤井聡太二冠、新たな記録を達成

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