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「ポリコレ運動」に通じる「アマプラ解約運動」

■「アマプラ解約運動」の違和感

 国際政治学者の三浦瑠麗氏がアマゾンプライムのテレビCMに登場したことで、「アマプラ解約運動」というものが話題になっているらしい。

 その表向きの理由というのが、「三浦瑠麗氏が徴兵制を勧めているから」ということらしいが、さすがに、これは行き過ぎではないかと思う。
 当のアマゾン側は既に三浦瑠麗氏のCMをカットする方針を発表しているが、むしろ、そういう一部の意見に迎合するアマゾン側の軽はずみな姿勢こそが、先々にアマプラ解約を促す原因になるのではないかと心配になる。こういう場合、「良い宣伝になった」と開き直った方がよかったのではないかと思われる。

 私自身、アマプラユーザーの1人だが、三浦瑠麗氏が何を言ったところで契約を解除しようとは思わない。また、誰がアマゾンのテレビCMに出たとしても、そんな理由だけで契約を解除しようとも思わない。おそらく、ほとんどのユーザーが同じ考えだろうと思う。そんな理由だけで本当に契約を解除するような人はごく稀ではないかと思われる。

 逆に、好きなタレントがアマプラのCMに出た場合、「アマプラ契約運動」をするような人がいるのだろうか? 「○○○○がアマプラCMに出ているので、アマプラに加入しましょう」と呼びかけるのだろうか?

 どちらにしても、そんなのは個人の自由であり、他人に勧めるようなものではないと思う。「みんなに観てもらいたい面白い映画やドラマがあるので、皆さん、アマプラに入りましょう」と言うなら理解できるが、「私が嫌いなタレントが出ているので、アマプラを解約しましょう」というのは違和感を感じる。

■「多様性」とは真逆のポリコレ論者

 今回のアマゾンの判断は、まさに少数派(マイノリティ)の意見に流された格好であり、本国のアメリカ風に言うなら、ポリコレに呑み込まれたような状態だとも言える。「徴兵制は政治的に正しくない」という意味でのポリコレ炎上劇と言ったところだろうか。

 ポリコレを叫ぶ人々はしきりに「多様性」という言葉を口にするが、「多様性」というものを全く理解していないと思われる人が多い。

 例えば、

 A「私は徴兵制に賛成です」

 B「私は徴兵制に反対です」


 このの両者の意見を否定せずに受け入れ、素直な視点でどちらの言い分が正しいのかを論理的に考えようと努める。そういった融通の利いた鷹揚な姿勢こそが「多様性」を受け入れるという意味である。

 「私は徴兵制に賛成です」と言った人間を脊椎反射で否定し、「テレビに出すな」、「テレビに出すなら抗議する」というのでは、「多様性」の受け入れとは真逆の姿勢であり、「画一性」そのものである。そういった姿勢は、本来、「思想統制」や「言論統制」と呼ぶべきものであり、「排他主義」そのものとも言える。

 「徴兵制」を「憲法改正」に変えても同じことが言える。

 A「私は憲法改正に賛成です」

 B「私は憲法改正に反対です」


 このの両者の意見を否定せずに受け入れ、素直な視点でどちらの言い分が正しいのかを論理的に考えようと努める。そういった融通の利いた鷹揚な姿勢こそが「多様性」を受け入れるという意味である。

 「私は憲法改正に賛成です」と言った人間を脊椎反射で否定し、「テレビに出すな」、「テレビに出すなら抗議する」というのでは、「多様性」の受け入れとは真逆の姿勢であり、「画一性」そのものである。そういった姿勢は、本来、「思想統制」や「言論統制」と呼ぶべきものであり、「排他主義」そのものとも言える。

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