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studygiftは「もったいなかった」―やまもといちろう×家入一真対談【前編】

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やまもといちろう氏、家入一真氏
撮影:濱田敦子

炎上で本当に騒いでいるのは5~6人


——これから改めて立ち上がっていくぞっていうのはありますか。

家入:また違う形で、できたらいいなとは思っています。その違う形がどういったものになるのか、ということを今考えてはいるんですけど。

例えば、僕は今livertyという団体を作ったんですけど、そこで「普通に大学行って就活しなくてもいいじゃん」みたいなことを言ったりしています。そういったメッセージを打ち出しているのに、「studygiftで復学を応援」とか、ちょっと矛盾してないかみたいな話もあって、確かにそう言われればそうだなみたいな。

でも、「なんか新しく勉強したいことがある」という部分に関して、応援してあげるみたいなのはできるかなと思っています。あと海外には学習プログラムを一緒に提供してあげて、そこにお金を集めるみたいなのもあるみたいです。「そこまでしてやるか」というのもあるんですけどね。

やまもと:みんなどちらかというと、Web業界的な、カジュアルに「とりあえず50万集まってよかったな、アハハ」で終わって欲しいじゃないですか。あんまり込み入ったところまでいきたくないというところはありますよね。

家入:自分の中で決着つけたいな、と思っている部分はありますよね。

やまもと:再開するにしても再開の仕方は難しいですよね。ただまあ、Webの人たちの目の厳しさというんですか、彼らの社会貢献・社会正義に対する審美眼にも難しさがあって、ちょっとでも浮かれていると、「ちゃらちゃらしていて気持ち悪い」とか平気で言ってくる。で、普通に妨害されたりとか、めんどくさいんですよ。

社会事業みたいなものは、あまりWebでは派手にやらないで、地味にやることがいいのかなとも思います。結局「みんな金じゃん」みたいな話に落ち着くんですけど、「金がなかったら何も始まらないじゃん」という別の見方もある。お金集めたんだから、返金だなんだと騒ぐのはいいと思います。でも、落とし所ないところで騒がれてもしょうがないでしょという正論が、なかなか正論として通じない部分がある。言い方を間違うだけで、本来なら敵にならないような人も敵になってしまう。

だから、Webで騒がれても、自分のやりたいことを貫いている間は影響されないような環境を作っていけるか、というのは大事。もちろん意見は意見として聞くんですけど、絶対オーバーシュートするんですよね。

家入:今まで炎上しすぎてリアルに被害を被った例とかあるんですかね。

やまもと:ライブドアなんか、堀江さんが逮捕された時は大変な騒ぎでしたから。結局、潰れなくてもいいはずの会社が売られているわけで。

Webで騒がれて変な検証サイトが立ち上がる程度だったら、そんな大きな影響はないですけど、もっと具体的に訴えられました、警察が来ましたとなると、やっぱりWebの炎上では済まないレベルの話なんですよ。ネトウヨの話で言えば、不買運動だとか、フジテレビの抗議デモのような形にまで発展されちゃうと、実業に大きく影響し始めてくる。リアルに人が出てきて、徒党を組み始めるとやばい。そういうレベルだと思うんですよ。そういうコンフリクトは今後増えていくとは思います。

ただ、studygiftもそうですけど、Web系の炎上でずっと張り付いて書いている人ってせいぜい5~6人なんですよね。5~6人の粘着のうるさい人たちだけで済んでいる間は全然影響はないですよ。だいたい、2ちゃんねるとかはてなブックマークの中でおさまってる。そこのゴミ箱から出ないようにする。

家入:(笑)

やまもと:それは炎上対策として結構重要なことなんです。ただ、studygiftは、その閉じた世界から出てしまった。

——ヤフートピックスに掲載されるとかなり影響力がありますよね。

やまもと:あれは第三者目線で言うならば面白かったですよね。当時は面白がって読んでました。「ハハハ!ここまできちゃったか」みたいな。祭られ慣れてますよね。いい意味でも悪い意味でも。

家入:うーん、慣れているんですかね。普通の人よりは耐性はあるんでしょうね。

やまもと:のんびり普通に飲み歩いている家入さんのTwitterとか拝見して、「元気でやってるな」と思ってました。

家入:収束しかけた頃に「つながっている」発言しちゃったじゃないですか。あれがまた…。この前アルファブロガーみたいな人に久しぶりに会ったんですよ。その時に、モダシンさんとか平田さんとかに、「あの発言はないわ」みたいな感じで言われました。

やまもと:あの人たちこそうるさいですよ。見ていないようでちゃんと見ていて、しかも言うことがいちいち当たっているから敵に回すとめんどくさい。いつまでもブツブツ言ってますからね。そういう意味ではWeb業界の古参ってめんどくさいですよ。泉谷しげるみたいに声でかくて(笑)。文字通り、Webムラの愛すべき人たちなんです。

家入:(笑)

やまもと:早く”物分りのいい親父”になっていってほしいんですけど、全くなる気配がない。IT業界系のサービスカンファレンスとか行くといるんですよ。気持ち悪いんですよ。普通に平均年齢30代後半か40代くらいのところに、突然65歳くらいの人がいて浮くわけですよ。ああいうの嫌なんですよね。絶対「ああはならねえぞ」と思います。

家入:楽しいんですかね?

やまもと:若い人たちに囲まれてエネルギーを貰うのが好きなんだと思うんですよ。「エネルギーある側の身にもなってくれよ、ふざけんな」って思いますね。「なんでお前にタダでエネルギーやんなきゃいけねえんだ、こっちが老けるわ」っていう話ですよ。

——炎上の数は年々増えているような気がしますよね。

やまもと:ボヤが増えてますよね。なんか「この炎上を取り上げてください」とかいうタレコミとかある。「知ってるよ、それ見てるよ」みたいな。でも、いちいち取り上げていたらキリがない。「Twitterでこんな炎上があったんですよ」とか言われるけど、「僕の調査能力なめんなよ」という感じ。ひと通り見てるわっていう話ですよね。

——今年気になったトピックスというのはありますか?

やまもと:変な議員さんがいろいろと話しているっていうのは、非常に最近のトピックスとして面白いですね。片山さつきさんとか。

家入:秘書のやつですか。「東浩紀さんを潰す」みたいな。

やまもと:そうそう。「あずまんを抹殺する」って、よく言ってくれたと思って。ぜひ途中までさっさと進めていただきたい。なぜやらないんだ、早くやれ。やるんなら断然早くやってほしい(笑)。

家入:あの時は、アカウント消して逃げたんでしたっけ。

やまもと:そう。@jiuuuminsyutouっていうよく分かんないアカウントで。なんだそれって。Webで言いよどんでんじゃねえよって。

家入:Webに慣れてないんでしょうね。

やまもと:全然素ですよね。どうやらダメな会計士なんですけど。

後編へ続く




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プロフィール


やまもといちろう
ブロガー・投資家・イレギュラーズアンドパートナーズ代表取締役。
1973年生まれ。1996年、慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2000年、イレギュラーズアンドパートナーズ株式会社を設立。
著書に「ネットビジネスの終わり (Voice select)」、「情報革命バブルの崩壊 (文春新書)」、「リーダーの値打ち 日本ではなぜバカだけが出世するのか? (アスキー新書)」など。

@kirik - Twitter
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家入一真
起業家、クリエイター。モノづくり集団、liverty代表。
1978年生まれ。株式会社paperboy&co.創業者。2008年当時、ジャスダック市場最年少上場社長に(現在は退任)。
著書に「新装版 こんな僕でも社長になれた」、「もっと自由に働きたい (U25サバイバル・マニュアル) (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)」。

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