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【クーラー・スクリーン】、連日の猛暑にはクールなラストマイル広告!日本でも流行る?

■ドラッグストアチェーン大手のウォルグリーンはデジタルディスプレイ搭載のリーチインクーラー「クーラー・スクリーン(Cooler Screen)」を2,500店に導入している。

クーラー・スクリーンは飲み物やアイスクリームなど冷蔵・冷凍した状態のまま商品を陳列することができるリーチインショーケースのガラス扉部分をデジタルディスプレイにしたもの。

リーチインクーラーに置かれているミネラルウォーターやビール、アイスクリーム、冷凍食品などの商品をデジタル表示する。

デジタルスクリーンでは商品の並びを入れ替えることができ、コマーシャル等のイメージ動画や価格もリアルタイムで変更可能だ。

デジタルスクリーンを搭載したリーチインは2017年にシカゴで創業したスタートアップのクーラースクリーンが開発。

クーラースクリーンの共同創業者にはウォルグリーン元CEOのグレゴリー・ワッソン氏も名を連ねている。

ウォルグリーンでは2019年初頭からシカゴやシアトル郊外の6店舗でクーラースクリーンのテストを開始。

利用者から好評だったことからまずはシカゴ市内の50店舗にクーラー・スクリーンを設置した。飲料水の売上でも導入店と非導入店では50〜100%の売上が異なっていることもあり2,500店に導入しているのだ。

スマート・リーチインとも言えるクーラー・スクリーンにはカメラやセンサーも内蔵したIoT仕様となっている。

顔認識システムから誰がどの商品を見て、何に手を伸ばしたが分析できるようになっているのだ。

顔認証のAI分析から顧客の性別や年齢が判断でき広告などのマーケティングに生かせるという。

例えば飲料メーカーが若い女性向けにテレビコマーシャルなどのキャンペーンを行ったとき、宣伝活動の効果の有無を確認できるのだ。

デジタルスクリーンの表示で、コカ・コーラ社のスプライトをペプシコ社のマウンテンデューを並べることで売上の違いを調べることも可能となる。

また年配の女性は他の曜日に比べて特定の曜日の夜にアイスクリームを購入する傾向が多くなるなども分かるのだ。

さらにアイリス(眼の虹彩)トラッキングでリーチインの扉を開いたあとの顧客の目の動きも分析可能となる。

視線をトラッキングすることで、特定の商品でユーザーの視線がとまる「アイキャッチング」となる商品の多寡からキャンペーン効果もわかるのだ。

クーラー・スクリーンはデジタル広告業界で「広告の新ラストマイル(the new last mile of advertising)」とも呼ばれている。

スマートフォンやタブレット、パソコン等を日常的に使わないどころかテレビも見ない、いわゆる「オフライン・ショッパー(offline shoppers)」が一定数いることで、デジタル広告は彼らにリーチできない歴史的な課題を抱えている。

店頭にあるクーラー・スクリーンならオフライン・ショッパーもデジタル広告に触れ、この課題が解決できるのだ。

ウォルグリーンと提携したクーラースクリーンには世界最大の食品・飲料メーカーのネスレやコナグラ・フーズ、ミラークアーズなど100社以上がパートナーシップを結んでいるという。

ウォルグリーンの数千店にクーラースクリーンが置かれることで月間7,500万人がクーラー・スクリーンを目にしていることになる。

視認性の良さからドラッグストアに限らずスーパーやディスカウンターなど他のチェーンストアにも導入が拡大しそうだ。

トップ画像:ウォルグリーンに導入されたクーラー・スクリーン。リーチインクーラーのガラス扉部分をデジタルディスプレイにしており、遠くからでも商品がはっきりと見える。クーラースクリーンを導入していない店と比べて50〜100%の売上が伸びているという。

連日猛暑となる日本では、冷たさを演出するデジタル広告なら飲み物やアイスクリーム等に無意識に手が出てしまうだろう。

⇒こんにちは!アメリカン流通コンサルタントの後藤文俊です。今日のワードはオフライン・ショッパーとラストマイル広告。日本は連日の猛暑。お店にあるリーチイン・クーラーが大画面スクリーンになっていて、そこで短い動画広告を流しているとします。

こんな暑い日、キンキンに冷えたビールを一気に飲み干すシーンでも(例え数秒だけでも)目にしたら、お客はビールに手が伸びます。「今日飲まないでいつ飲むの?」とメッセージも映せば普段飲まないような人でもつい買ってしまうでしょう。

スマホやタブレット、テレビも見ない人(オフライン・ショッパー)もお店には買い物に来ます。購入する一歩手前のラストマイルにクーラー・スクリーンで五感や無意識の心理に訴えかけるようなサブリミナルな映像を数秒程度流せば、オンライン映像に慣れていないオフラインショッパーは商品に誘導される可能性は高くなるでしょう。

連日の猛暑も手伝って、ラストマイル広告でアイスクリームを買ってしまいます。商品を並べているだけのリーチイン・クーラーより映像のあるクーラー・スクリーンが売れるのなら、提携するメーカーはどんどん増えます。一方でお店に(食品メーカーが負担するため)コストはかかりません。日本でやらない手はありません。

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