記事

頼み上手・頼まれ上手に育てるには?

人は一人では生きていけません。本当に強い人とは、一人の力で大きな事を成し遂げる力を持っている人のことではなくて、みんなの力を借りることのできる人のことをいうのでしょう。

子どもには本当に強い人になってほしいと思います。そのために必要なのは「他人の力は借りるまい」と歯を食いしばる強さではなくて、素直に人に「お願い」できる強さです。

素直に人に「お願い」ができる人になってもらうために、親ができることは?

もうおわかりですね。親が子どもにたくさん「お願い」することです。お手伝いをお願いするのでもいいでしょう。忙しくて遊んであげられないときに、そんな自分を許してくれるようにお願いするのでもいいでしょう。

さらに「お願い」上手にするために効果的な方法があります。それは上手に「断る」ことを教えることです。

「人にお願いされると断れない人」ほど人にお願いするのが下手です。「無理に引き受けてもらったら悪い」と遠慮してしまうからです。

お互いを思いやるコミュニケーションはたしかに大切ですね。でも、もう少しよく考えてみてください。「無理に引き受けてもらったら悪い」と思うということは、相手には「断るべきときに上手に断る能力がない」と思っているということ。つまり、相手の能力を低く見積もっていることになります。実はとっても失礼なコミュニケーションなのです。

そのようなコミュニケーションパターンでは、人間関係はややこしくなるばかりでうまくいきません。

では、どうやったら上手に「断る」方法を子どもに教えることができるでしょうか。

子どものわがままがチャンスです! 子どもがわがままを言い始めたとき、それを上手に断りましょう。

ただし、頻繁に親の口から発せられる「ダメ」には、恐ろしい効果があります。「○○していい?」→「ダメ!」という、否定型の会話のパターンに慣れてしまっている子どもは、お友だちから「これ、かして?」と言われても反射的に「ダメ!」と言うようになってしまいます。子どもは親の会話のパターンをまねするからです。

子どもから「○○していい?」とか「○○してくれる?」などと頼まれたとき、最終的な答えは限りなく「NO」であったとしても、まずは反射的に「ダメ」と言うのではなく、いったん「うん、○○したいんだね」とか「○○してほしいんだね」などと、肯定型の会話パターンで受けとめましょう。

「うん、いいよ」と、言われた通りにしちゃうんじゃありません。「○○したいんだね」と、気持ちを受けとればいいのです。それだけで子どもは落ち着いて、親の話を聴いてあげようという気になります。そのうえで断らなければいけないのであれば、「ごめんね」と言いながら、きちんと目を見て丁寧に事情を説明すれいいのです。

こういう気持ちのいい会話のパターンが身についている子どもは、他人からのお願いに肯定的に返事することができるようになります。仮に断らなきゃいけないにしても、上手に断ることができるようになります。「気持ちのいい人」と言われるようになるでしょう。

「上手に断れる人」には「お願い」がたくさん舞い込んできます。「無理ならちゃんと断ってくれる」とわかっているので、みんな遠慮せず、安心して「お願い」することができるからです。

すべての「お願い」に応じることはできなくても、できる限りの「お願い」に応じることで、「上手に断れる人」はますます信頼されます。みんなが味方になってくれます。すると逆に、みんなが「上手に断れる人」の「お願い」を聞いてくれるようになります。

※2020年8月13日のFMラジオJFN系列「OH! HAPPY MORNING」でお話しした内容です。

あわせて読みたい

「育児」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    紗倉まな 性産業廃止は「暴論」

    ABEMA TIMES

  2. 2

    「愛子天皇」誕生の機運が高まる

    文春オンライン

  3. 3

    コロナで無視できなくなったMMT

    自由人

  4. 4

    なぜヤフコメ欄は無くせないのか

    諌山裕

  5. 5

    ディズニーが中国依存強め大誤算

    PRESIDENT Online

  6. 6

    安倍疑惑追及に弁護士視点で苦言

    青山まさゆき

  7. 7

    NTTがドコモTOBを発表 1株3900円

    ロイター

  8. 8

    開成退学処分 謎呼ぶ替え玉騒動

    NEWSポストセブン

  9. 9

    生きてれば 半沢妻の言葉に感動

    松田公太

  10. 10

    不便なマイナンバーの改善を急げ

    WEDGE Infinity

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。