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《メーガン&ハリー暴露本が早くもベストセラーに》英王室兄弟の仲を引き裂いた「ひと言」とは? - 坂井 明

 全世界が注目するハリー元英国王子とメーガン元妃の伝記「自由をもとめて ハリーとメーガン、そしてモダンな王室の創立」(原題 Finding Freedom Harry and Meghan and the Making of a Modern Royal Family)は、英国など各国で一斉に発売される8月11日を前に、早くも英国アマゾン書籍の3部門で1位になり堂々のベストセラーとなった。

【全16枚】確執のケートとメーガンほか、この記事の写真をすべて見る

 本の内容を一言でいえば、「メーガン・ファースト」。これまでの伝記や英タブロイド報道が、専らメーガン叩きを競ったのに対して、「私にも言わせて」という、メーガンそしてハリーの胸中を初めて代弁する内容となっている。


「FINDING FREEDOM」というタイトルも英国王室への挑戦だと物議を醸している

スーパーシンデレラの誕生への道

 問題の伝記によれば、ハリーとメーガンの運命の出会いは2016年7月。共通の知人がセットしたブラインド・デート(双方の名も顔も一切知らされない一種のお見合い)で、待ち合わせはロンドンの繁華街ソーホーの会員制クラブの奥まったコーナー。パパラッチやタブロイド紙記者たちの目を警戒しての選択だった。ハリーはビール。メーガンはマティーニを注文し、初対面なのに堰を切ったように3時間も話し込んだ。

「続きは明日、ここでディナーをしながら話そう。でもパパラッチには徹底して用心しないとね」

 ハリーの言葉通り、2人は翌日は従業員用入口からこっそり同じクラブに入った。情報漏れ防止のため、給仕係は1人だけ。2度目のデート中に、ハリーは心の中でこう叫んだという。

数日間のボツワナデートから「夢見心地で帰還した」

「この人だ! 自分が一緒に生きて行くのは」

 さらにハリーが内緒で準備した3回目のデートの行先は、ボツワナ共和国。2人は南アフリカまで飛び、さらにプライベートジェットで2時間。満天の星空の下、植民地時代を思わせる宿泊施設や豪華テントでロマンティックな2人きりの数日間を過ごし、それぞれトロント、ロンドンへ、「夢見心地で帰還した」(同書より)。

 数カ月後、英タブロイド紙が2人のロマンスをスクープした。そして11月後半、ハリーの住むケンジントン宮殿最寄りのスーパーで買い物中のメーガンが目撃され、彼女のハリーの自宅滞在説が裏付けられた。

 関係は進展し、翌2017年8月、ハリーは、メーガンの誕生日祝いに再訪したボツワナで彼女にプロポーズした、と初めて伝記は明かしている。ハリーは、2017年11月27日の正式婚約発表に伴う初の2人の合同TVインタビューで、「プロポーズは数週間前、自宅でのローストチキンの調理中でした」と語ったが、伝記の記述は異なっていた。

「今度の娘をよく知るには……」という兄の言葉

 第三者にはボツワナの星空でも、ローストチキンでも大差ないが、恋情を募らせる一方のハリーを、心底はらはらと眺めている人物がいた。兄のウィリアム王子である。

「今度の娘をよく知るには、可能な限りたっぷり時間をかけろよ……」

 親身から口にした一言があれほど仲の良かった兄弟の仲を裂いてしまった。たしかに、この“お騒がせ弟”は新しい恋人と次々に浮き名を流していた。兄の用いた「今度の娘」という表現を「上からの目線で、押しつけがましい」とハリーは受け取ったのである。ウィリアム王子の妻ケートとメーガンの仲もしっくりいかず、兄弟は以来、氷のような表情を交わす関係に陥ってしまった。

 英王室に果敢に乗り込んできた褐色の米国美女に対し、拒否反応を示す老獪な王室官僚も少なくなかった。メーガンを初めて見た古参の侍従は「ハリーのショーガール」と表現し、彼の同僚の1人は「彼女には得体の知れぬ邪(よこしま)なものを感じる」とさえ言った。「彼女は山のような荷物を携えて来た」と侍従にメーガンを難民呼ばわりした王室メンバーもいた。

コロナ禍で狂ったメーガンの野望

 同書には、このようなメーガン側の英王室への“恨み節”がこれでもかと詰め込まれている。

 こんな王室内部の不協和音とは無関係に、英国ばかりか世界的にハリー&メーガン人気が高まり、2019年5月のアーチー誕生で絶頂を迎えた。だが、その頃からハリーとメーガンは自立に向かい始めた節がある。英王室とは別個のウェブサイトを立ち上げ、「サセックス・ロイヤル」を商標登録し、「ロイヤル」をフルに利用しおカネ儲けする道を歩き始めた。この時点で2人の王室高位メンバー引退劇は始まっていたと言える。

 現在、米国へ移ったメーガンは、さらに大きな野心を懐いているとの指摘さえある。にわかには信じがたいが、将来の米大統領候補だ。

「歴代カリフォルニア州知事には俳優出身のシュワルツェネッガー、米大統領を2期務めたレーガンがいます。男女機会不均等是正キャンペーンなど政治志向の強い彼女なら荒唐無稽な話とは言い切れません」(欧州王室記者)

 だが、「メグジット(王室離脱)」後にハリーとメーガンが描いていたシナリオは暗礁に乗り上げた。女王側が「サセックス・ロイヤル」の商標利用を禁じ、「サセックス・ロイヤル」ブランドでのおカネ儲けの道が断たれてしまった。

 さらに想定外の新型コロナウイルスの世界的流行で、1回1億円超を見込んだ2人のイベント出席謝礼や講演料の収入の見込みが消えた。世界各地のイベントや大規模集会がことごとく中止されたからだ。王室離脱後の2人の年収は1億ドルも可能とも推定されたが、

「王室離脱後の2人の主な年収は、当面はチャールズ皇太子から払われる約300万ドルにとどまります。2人は米国に在住することになりましたが、警備費は2人の自己負担になり、毎年、最低100万ドルという米警備会社関係者の試算があります。他の経費を考えると、これまで通りの生活の維持にはギリギリでしょう」(英王室記者)

なぜ本はいま出た? 答えは……

「ハリーとメーガンは伝記にはまったくノータッチと声明を出していますが、実際には全面的に協力したとみるのが自然でしょう。内容には本人たちでなければ分からない細部の発言や描写が溢れています」(フランス王室誌編集者)

 そうとすれば、今、出版するのはなぜか。

「今回の本で触れられなかったことに注目するべきです。例えばアンドリュー王子の未成年女性国際売春シンジケート関与疑惑ではFBIが王子の事情聴取を望んでおり、今後の展開次第で致命傷を英王室に与えかねません。ダイアナの事故死に関する再審査に関してもハリーは強い不満を表明しました。伝記はこうした英王室の微妙な懸案を努めて避けている感があります。2人と英王室の間でメグジットの詰めの交渉が残っていることへの配慮でしょうか」(同前)

 伝記の出版を最も悲しむのは英女王だという声が強い。女王は今夏もハリーとメーガンをスコットランドの夏の御用邸に招いた。2人は丁重に辞退したというが、ことさらハリーをひいきしてきた女王の胸中は複雑だろう。

(坂井 明/Webオリジナル(特集班))

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