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高校生認知度は約20%とも「望まない妊娠」最後の手段・緊急避妊薬に求められる正しい知識と価格設定


 新型コロナウイルスの感染拡大の影響でも問題になっている若者たちの「望まない妊娠」。避妊に失敗した時に最後の砦として、緊急避妊薬(アフターピル)の必要性も訴えられている。

▶【動画】高校生の5人に1人が知る「緊急避妊薬」

 緊急避妊薬は性交後72時間以内の服用が有効で、約84%の確率で妊娠を回避できるとされている。現在、入手には医師の診療・処方箋が必要なため、緊急避妊薬の薬局での入手を実現するプロジェクトが、6万7000筆の署名と要望書を国に提出した。既に世界約90カ国では、薬局での購入が認められている。

 自ら大学時代に妊娠・中絶の経験があり、中高生向けの性教育講演を実施しているNPO法人・ピルコンの染矢明日香理事長は、この緊急避妊薬の認知度について「高校生4000名にアンケートをしたところ、正しく理解しているのは20%ほど。認知度にはまだまだ課題がある」と説明。また、「生理が遅れた段階で相談する子がすごく多い」ともいう。


 現在、日本では病院で診察を受けないと処方してもらえない緊急避妊薬。薬局等で購入できるようになれば「望まない妊娠が減るか」という問いに対しては、「緊急避妊薬は早く服用するほど効果的。病院受診というアクセスのハードルを下げることによって、確実な服用につながると考えられる」と答えた。また、避妊対策としてよく知られるのはコンドーム。緊急避妊薬があることで、コンドームを使用しない人が増え、性感染症のリスクが高まるのでは、という声もあるが「WHO(世界保健機関)では、緊急避妊薬のアクセス改善によって、リスクの高い無防備な性行為や性感染症が増えるとはしていない。コロナ禍でいろいろな避妊具が手に入りづらくなる中で、緊急避妊薬のアクセスを確実にしようという勧告も出している。適切な使用についてきちんと薬剤師の説明を介することで、適切な使用に向けて啓発も両輪で進めていける」と解説した。

 若年層にとっては、1錠で1万円を超えるとされる高額な値段もハードルになっている。染矢理事長は「医療機関で受診して処方されるとなっているが、この場合は自由診療で、価格を病院側が自由に決められる薬になっている。薬局販売になれば、医療機関の上乗せ分がなくなる可能性はある。薬局の取り扱いによって、流通量が増えれば、コストが下がる可能性もある」と価格が抑えられ、より積極的な利用につながると指摘した。

 緊急避妊薬の認知だけが上がっても、性教育が欠けていては望ましい結果にはつながらない。「アフターピルを知らなければアクセスできないし、飲めば必ず避妊ができるものでもない。また、性感染症の予防に効果はない。きちんとした知識と両輪で進めるべき。主に若い女性に対して知識がないと言われるが、それを理由に必要な人の手に届かず、妊娠の不安を抱えているという状況はおかしいかなと思っている」と、正しい知識と供給に期待していた。 ▶【動画】高校生の5人に1人が知る「緊急避妊薬」

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