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追記:新型コロナウイルス 東京都死亡者分析 IFRとCFR

先日の記事の追記です。

その前に、最新の重症者、死者数は下記の通りとなっています。

重症者数は全国で+16、死者数が+7と、じわりと増えている印象です。

先日の記事にも記載したように重症化、死亡に至るのはほとんどが高齢者ですので、高齢者への感染波及が少し広がったことを示唆していると思います。

現状の全国重症者数131人というのは、依然として感染症のパンデミックと呼ぶ割には低いレベルに抑えられていると思います。

たとえば500人程度になったとしても1都道府県(人口は別として)10人程度ですから、集中治療室の医療体制には負担が加わるものの、まだ医療破綻というほどにはならないのではないかと思います。

日本のICU(集中治療、人工呼吸、ECMOを行える病床)は10万人あたり5床程度に整備されているので、ざっと全国で7000床程度はあります。ECMOに関しては300-500くらいが稼働可能台数と聞いています。

人工呼吸が可能ということになると、いわゆるICU等病床(HCU含む)は10万人あたり13.5人に整備されているので、数の上ではざっと15000床くらいは全国にあります。

さて、昨日の記事の追記ですが、東京都の死亡者数分析のところで記載した死亡率というのは(死亡者/PCR陽性者数)で求めた数字であり、これはCFR (case fatality rate, 症例致死率)の数字です。

これは実際にこのウイルスに感染した人の致死率ではありません。

正確には、東京都でこのウイルスに感染し何等かの症状を発症して検査を受けた方の中での致死率です。

もう一つ、IFR(infection fatality rate, 感染致死率)という数字があり、これは文字通り、ウイルスに感染した人の致死率を示します。

昨日東京都の死亡者分析記事で記載した数字はCFRの方です。

実際には、常に CFR>IFRとなります。

これはCFRでは母数に「感染したけど無症状で検査を受けていない人数」が含まれていないからです。

つまり、実際の感染による死亡率(IFR)は昨日の記事に記載したものより少なくなります。

ただし、皆さんご存知の通り、実際のIFRを数字で出すのは困難です。

東京の6月までのデータでIFRを出すことは不可能でしょう。

無症状でPCRを受けなかった患者数を把握できていないからです。

このIFRについて、CDC(米国疾病予防管理センター)が最新のデータを発表しています。

全体の致死率が0.4%で、65歳以上が1.3%、50-64歳が0.2%、50歳以下が0.05%となっています。

先日の東京都の死亡率データ(CFR)は60代(6%)、70代(17%)、80代(30%)ですから、かなりこのCDCのIFRより高いことが分かりますね。

CDCのデータはアメリカのデータです。

アメリカでは日本より遥かに多くの死者数(16万人、日本の160倍)を出しているにかかわらず、CDCの発表したIFRは東京都のデータ(CFR)よりかなり低いんですね。

つまり、東京でもIFRがもし算出できた場合には、このCDCの数字よりも更に低くなることが想定されます。

CDCのIFRでは50歳未満の死亡率は0.05%ですから、おそらく日本では更に低いでしょう。

持病のない50歳未満の健康な日本人に関して、新型コロナウイルスは一般の風邪かそれ以下の毒性とする根拠となります。

結局、先日の記事の繰り返しになりますが、重症者数、死亡者数 = 高齢者感染者数の一部と考えて差し支えないと思います。

日本で重症者数、死者数が増加に転じるということは、高齢者に感染が広がっているということにほぼ通じると思います。

先日ファクターXの記事も書きましたが、日本でこれまで死亡者数が抑えられた一つの要因に、高齢者への感染波及がある程度抑えられたということもあるのではないか?

と私は思っています。

先日紹介した集団免疫の仮説などが事実であればうれしいですが、実際には高齢者へ感染が波及すれば日本でも死者が増えることはこれまでの医療機関や介護施設のクラスター事案をみても明らかです。

今後もこの事実は変わらないと思いますので、高齢者への感染波及を抑えることに最大の努力をすべきだと思います。

私はこれらを踏まえ、高齢者への感染波及リスクということを第一に考えると、GoToで健康な方が注意して旅行する分にはあまり問題がないと考える一方、老齢の親族の元にウイルスを保有しているリスクのある方が帰郷するお盆帰省に関しては慎重を期す必要があると思います。

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