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安倍首相の「佐藤超え」、二階氏の「角栄超え」…最長記録を競い合う永田町の異常さ

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「角栄超え」を達成したら二階氏は幹事長を辞めるのか

安倍氏は8月6日、訪問先の広島市で内閣改造・党役員人事の日程を尋ねられ「人事については、現在、政府を挙げて、コロナウイルス対策に全力を挙げて取り組んでおります。人事の話はまだ先だというふうに考えている」と語った。婉曲的な表現だが「9月8日以降」の日程とする考えをにじませたものだ。

コロナ対応を優先するのは悪いことではない。しかし、二階氏の「角栄超え」をアシストするために政治日程を組み立てるとしたら、動機は不純だと言わざるを得ない。

そもそも9月8日以降に人事を先送れば、二階氏が喜ぶのか、という根源的な疑問が残る。二階氏は「角栄超え」を目指しているが、それを達成したら幹事長を辞めてもいいと思っているわけではない。できれば、次の人事で続投を果たしたい。

そんな中で人事が8日以降に行われることになったらどうなるか。「角栄超えは達成させるから、幹事長職は後進に道を譲ってほしい」というメッセージとも受け取れる。

唯一可能な「佐藤超え」を達成した後、秋に急失速か

安倍氏が「ポスト安倍」の候補として岸田文雄党政調会長を念頭に置いていることは広く知られている。そして、その布石として次の人事では岸田氏の幹事長起用を考えている。であれば、「9月8日以降に党役員人事を行って岸田幹事長」というシナリオが浮かび上がる。その場合、二階氏は「副総裁」などのポストに棚上げとなるだろう。

安倍氏の考えが透けてみえるだけに、二階氏も穏やかでない。今後は人事日程の先送りを求めるのではなく、幹事長続投の確約を露骨に求めるのではないか。

二階氏は軸足をどこに置いているのか見極めにくい政治家だ。1500日近くの間、幹事長として安倍氏を支え続けてきたが、その一方で、安倍氏の天敵でもある石破茂氏とも気脈を通じる。そして、最近では菅義偉官房長官にもエールを送っている。もし人事で冷遇すると、瞬時に牙をむかれる危険があることを安倍氏は知っている。

総裁任期があと1年となる安倍氏。自らが手がける最後の人事になるかもしれない今回、二階氏の扱いで判断を間違えると、政権に重大な亀裂が入りかねない。

永田町には「憲法改正を自ら達成するのは絶望的となり、東京五輪の来年開催にも暗雲が漂う中、安倍氏はやる気を失いつつある。来年の任期を待たずに政権を投げ出すのでは」という観測が出回っている。唯一達成可能な「佐藤超え」を達成した後、急失速する可能性をはらむ秋が待っている。

(永田町コンフィデンシャル)

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