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「GoTo」混乱の収め方 「評価」「改善」こそトップの仕事

混乱とはまさにこのことだ。東京都は飲食店に午後10時以降の営業自粛を要請した。しかし政府は「GoToキャンペーン」をやめようとしない。

4月の閣議ではキャンペーンの実施は「感染症の拡大が収束し、国民の不安が払拭された後」とされていたはずだ。政府が現状を「収束」とみるならば、「何をもって判断したのか」基準を示すべきだろう。基準を明確にして混乱を収める、これがリーダーの役割だ。

「GoToトラベル」も地方から、来ないでほしいという声があがる。ワタミは首都圏の小学生が大自然で学ぶ「北海道わたみ自然学校」を毎年開催していたが、今年は現地の町から「来ないでほしい」と要請があった。GoTo政策と相反することが、現場では起きている。

私が総理の立場なら、4月に緊急事態宣言をなぜ出したか、そこにゼロから戻って整理する。そのうえで、緊急事態宣言を出すと経済へのダメージが大きすぎると、本当の理由を、数字を用いて国民に説明する。感染拡大があきらかな「GoToトラベル」は一旦、中止する勇気も必要だ。その場合「コロナ債」を発行するなど、財政・経済を支える政策をセットで出すべきだ。

もちろん私は、経済をまわすべき主張の経営者だ。その上でキャンペーンを続けるなら、「GoToトラベル」も「GoToイート」もPCR検査を受けて、陰性だった人のみを対象にする、それぐらい大胆な基準が必要だ。
現在準備が進む「GoToイート」だが、外食経営者から見ると、政策評価は低い。

1万円分購入すると25%上乗せする1万2500円分のプレミアム食事券と、オンラインで飲食予約にした際にポイントが付与、この2本柱が予定されているが、家族や複数で1万2500円というニーズはあっても、大阪では「5人以上」の飲み会が自粛要請されている。

オンラインでの予約も、「大勢」や「対面の席」が何よりの予約の目的であり、結局「大勢」や「対面」での飲食は控えてくださいという方針に相反する。キャンペーンの原資は税金であり、感染収束前に実施し経済効果を生むのか疑問だ。

アベノマスクをはじめ評判がよくない政策がある。そうしたときこそ経営の常識、PDCA(計画・実行・評価・改善)だ。大事なのは、評価・改善だ。今の局面は、「改善」しかない。安倍晋三首相の記者会見が少ない。本来「クレーム」はトップが受けるべきものだ。

私も毎朝、お店のクレームはがきを見ていた。それは「改善」こそトップの仕事だからだ。

【夕刊フジ】「渡邉美樹経営者目線」(毎週火曜日連載)より

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