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追悼 広島原爆投下75年 安全保障環境の悪化で核軍拡が続く

我が国周辺の大変厳しい安全保障環境(出所:防衛白書令和2年版)
これに、核軍拡が加わる

「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を掲げて15年、「日々勉強!結果に責任!」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

 8月6日(木)、広島原爆投下から75年となります。原爆投下によって、本当に多くの方々がお亡くなりになり、原爆症に苦しみました。心より追悼の誠を捧げたいと思います。

 しかしながら、核のない世界には、ほど遠いのが現実です。核軍縮に向かうどころか、核軍拡になっています。それも、我が国周辺においてです。

防衛白書令和2年版には、各国の核戦略と核兵器について、説明しています。
https://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2020/pdf/index.html

●米国の核戦略

 原爆投下国で、世界最大の核兵器保有国米国は、2年前に「核態勢の見直し」(NPR=Nuclear Posture Review2018)を発表しています。それによると、核の役割や規模を低減させる米国の取組に他国も続くと期待したが、中国及びロシアによる核戦力増強、北朝鮮による核・ミサイル開発の進展など、前回のNPRが公表された2010(平成22)年以降、安全保障環境は急速に悪化し、これまでにない脅威や不確実性がもたらされていると指摘しています。

さらに、米国は、自国や同盟国などの死活的な利益を守るべき極限の状況において、核兵器の使用を検討し、ただし先制不使用政策は採用せずとしています。

3本柱の大陸間弾道ミサイル(ICBM)、潜水艦発射弾道ミサイ ル(SLBM)、長距離爆撃機(B52)に加えて、短期的には 既存のSLBMの一部の弾頭を改修して低出力化し、長期的には既存技術を活用して核搭載の海洋発射巡航ミサイル(SLCM=Sea-Launched Cruise Missile)を追求し、老朽化した核・非核両用戦術航空機(DCA= Dual-Capable Aircraft)に 代わり、F-35Aに核能力を組み入れていくとしています。これに基づいて、トランプ政権は、昨年ロシアとの中距離核戦力(INF=Intermediate-Range Nuclear Forces)全廃条約を廃棄しました。

●ロシアとチャイナの核戦略

 一方、ロシアは、ロシアで、国際的地位の確保と米国との核戦力のバランスをとる必要があることに加え、通常戦力の劣勢を補う意味でも核戦力を重視しています。戦略核戦力について、ロシアは、依然として米国に並ぶ規模のICBM、SLBM、長距離爆撃機(Tu-95「ベア」、Tu160「ブラックジャック」)を保有し、「装備国家綱領」に基づく核戦力の近代化を優先させています。

さらに、隣国のチャイナは、チャイナで、1950年代半ば頃から独自の開発を続けており、抑止力の確保、通常戦力の補完及び国際社会における発言力の確保を企図しているものとみられています。同国は、ICBM、SLBMに加えて、我が国にとって脅威となる中距離弾道ミサイル(IRBM/MRBM=Intermediate-Range Ballistic Missile/Medium-Range Ballistic Missile)、短距離弾道ミサイル(SRBM=Short-Range Ballistic Missile)といった各種類・各射程の弾道ミサイルを保有しています。

液体燃料推進方式から固体燃料推進方式への更新による残存性及び即応性の向上が図られ、射程の延伸、命中精度の向上、終末誘導機動弾頭(MaRV=Maneuverable Reentry Vehicle)化や個別目標誘導複数弾頭(MIRV= Multiple Independently targetable Reentry Vehicle)化などの性能向上が図られているとみられています。

●「ならず者国家」北朝鮮の「並進路線」

これに、「ならず者国家」と米国から指定されている北朝鮮が続きます。経済建設と核武力建設を並行して進めていくという、いわゆる「並進路線」と、従来からの「先軍政治」(「軍隊は人民であり、国家であり、党である」とする軍を最優先させる統治方式)を堅持しています。そして、同国は、2016(平成28)年から2017(平成29)年にかけ、3回の核実験のほか、4発もの弾道ミサイルの発射を強行しました。

これを受けて、関連の国連安保理決議により制裁措置がとられたほか、わが国や米国などは独自の制裁措置を強化したところです。北は、核兵器の小型化、弾道化を実現し、運搬手段である弾道ミサイル等に搭載可能であることは間違いないところであり、我が国に対する重大な脅威となっています。それに、ともに対峙しなければならない韓国の文在寅政権は、朝鮮半島の非核化よりも、南北融和を優先しようとしています。

以上のような状況で、核兵器禁止条約を締結せよというのは、あまりにも現実を無視しているとしか言いようがありません。

本日の広島原爆投下、そして、9日の長崎での原爆投下から、75年に当たり、二度とあのような惨禍を招かないように、大変厳しい安全保障環境の中で、我が国は外交力と防衛力、そして、情報力を着実に強化しつつ、同盟国と友好国との連携の中で、我が国の平和と独立、安全を確保していきたいと思います。

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